神戸の天皇杯優勝を置き土産に選手キャリアに幕 現在の心境と今後を語る

 元スペイン代表FWダビド・ビジャは現役ラストゲームとなった天皇杯決勝で鹿島アントラーズを2-0で破り、ヴィッセル神戸にとって初のタイトルを置き土産に選手としてのキャリアを終えた。稀代のストライカーの有終の美は母国スペインをはじめ大きく取り上げられているが、米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電話インタビューに応じ、引退の心境と今後について語っている。

 ビジャは引退の経緯についてこのように語っている。

「難しい決断だったけど、自分自身、常にフィールドの中で苦しみたくはないんだ。フィジカル的に負傷をおしてでも、と感じる前に別の段階に進もうと自分に言い聞かせたんだ。『もう1年はプレーできるはずだよ』と言われたんだけど、自分自身、苦しむだろう瞬間を予想したんだ。だから、今回が完璧なタイミングだったんだ」

 2019シーズン、ビジャはJ1で得点ランキング5位となる13ゴールをゲット。また6月の名古屋グランパス戦では、裏への飛び出しから鮮やかな切り返しで相手マーカーを完璧に翻弄する一撃を披露。これが昨季のJリーグ最優秀ゴール賞に選ばれるなど、今もさび付いていない能力を見せた。しかし、これ以上コンディションが落ちる前に一線から退くのがビジャなりの美学だったのだろう。

 そんなビジャはかつてニューヨーク・シティFCに所属した縁もあり、アメリカの大都市でサッカーを普及する役割を担おうとしているようだ。クイーンズボロFCを買収して共同オーナーを務めることもあり、「将来的には自前のスタジアムを作りたいと思っている。(ニューヨークの地区である)クイーンズに住んでいたんだけど、この地区にプロサッカーチームが必要だと考えているんだ」とも話している。

 同クラブが2021年から参入を予定しているUSLプロフェッショナルリーグには元コートジボワール代表FWディディエ・ドログバ、元アメリカ代表FWランドン・ドノバンらが投資するチームも多い。「有名な選手がUSLのクラブに関与していることは理解している。将来的に素晴らしいことが起こることを予見しているよ」とも話している。

 スペイン代表通算最多ゴールを挙げたビジャは、スパイクを脱いでもアメリカの地で貪欲にサッカー普及に励むことになりそうだ。

Football ZONE web編集部