ユナイテッドでキャプテンも務めたDFエブラ氏、ファーガソン監督の教えとは?

 マンチェスター・ユナイテッドでキャプテンを務めた元フランス代表DFパトリス・エブラ氏が、名将サー・アレックス・ファーガソン氏から「勝つのは当たり前」と勝利至上主義の流儀を教え込まれたと過去を振り返った。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。

 エブラ氏は2006年にモナコからユナイテッドへ移籍。2014年にユベントスへ移籍するまで8シーズンにわたって活躍し、チームのキャプテンも務めた。ユナイテッドではプレミアリーグを5度制したほか、2007-08シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも優勝した。

 ファーガソン氏の下でプレーしたエブラ氏は、クラブの公式ポッドキャスト番組でスコットランド人指揮官からの教えについて振り返った。ユナイテッドを27年間率いた名将は勝利を至上命題として選手に求めていたという。

「(5度のプレミアリーグ優勝について)カメラの前では祝福していた。だが、それは全て同じだったかといえばそうではない。ファーガソンからは、まるでロボットのようになれと教わった。マンチェスター・ユナイテッドでプレーしている時は自分が人間だとは思えなかった。試合に勝とうが、良いプレーをしようが嬉しくなかった。それが当たり前になっていたんだ。

 (ディディエ・)デシャンには勝つことは重要だと教えられたが、ファーガソンからは勝つことが当たり前だと教えられた。リバプールに大勝した時も、彼は『よくやった、息子たち』とだけ言った。CL決勝で勝った時も、彼は決して叫ぶようなことなかった」

 07-08シーズン、モスクワで行われたCL決勝でユナイテッドはチェルシーをPK戦で下し、ビッグイヤーを獲得した。エブラ氏によれば、その試合の直後からファーガソン氏は次なる戦いに向けて気持ちを切り替え、選手たちに発破をかけていたという。

「ファーガソンはマイクを持ってこう言った。『みんなよくやった。みんなのことが誇らしい。これで我々はリーグとCLを制したが、来季も勝ちたいと思っていない選手がいれば、私はその選手と契約を切る。代表チームでの夏をエンジョイしてくれ。君たちの幸運は願っていない』とね」

 エブラ氏はファーガソン氏からのコメントを受け、「帰宅してバッグを置いて、『これがCL優勝した後の気分なのか?』と考えたよ」と戸惑いも感じていたようだが、その一方で「実際、勝つことは当たり前になっていて興奮もしていなかった」との心境も明かしている。

 ファーガソン流のメンタリティーは、確実に選手たちに植え付けられていたようだ。

Football ZONE web編集部