再開初戦、山中の古巣・横浜FMと対戦へ 「気持ちも入るし、楽しみにしている」

 浦和レッズのDF山中亮輔が17日のトレーニング後にビデオ通話アプリを使用した取材に対応し、来月4日のJ1再開初戦で古巣の横浜F・マリノスと対戦することに「楽しみにしている」と話した。そして、横断幕の掲出については「モチベーションにつながっている。難しい問題ではあるけど、実現したら嬉しい」と言及した。

 浦和は再開に向け13日にJ2の町田ゼルビアと30分×4本の形式でトレーニングマッチを実施。山中は1本目の途中で足を痛めて交代したことで状態が懸念されたが、「当たり所が悪くて力が入らない状態になってしまったので、基本的には打撲で心配していない。今日から合流できているし、再開に向けてコンディションを上げていきたい」ということで、大事には至らなかった。貴重な戦力だけに大槻毅監督もホッとしているだろう。

 2月に行われた公式戦2試合ではいずれも山中はアシストを記録し、チームも勝利。そうした矢先に新型コロナウイルスの感染拡大によりすべての公式戦が中断し、チームも活動を停止して在宅での個別トレーニングを余儀なくされた。それにあたり大槻監督からは「家族を大事にしてほしい」というメッセージがあったという。そうしたなかで「大切な人を守る、感染させないことが大事だった」と、その期間を振り返った。

 再開初戦の対戦相手が横浜に決まり、山中にとっては2018年まで所属した古巣に当たる。当然「気持ちも入るし、楽しみにしている」というゲームになる。「去年のチャンピオンチームだから」と、古巣への敬意を払ったうえで「ボールを握られる時間も多いと思うけど、みんなで我慢して失点せずにやりたいと思うし、まだ時間があるので戦術のところを落とし込むはず」と、これからの準備で対策を練る時間があることを前向きに捉えた。

リモートマッチに向けて「まずいことを言わないように気を付けないと…」

 そのゲームは、“リモートマッチ”と名付けられた無観客で行われる試合になる。町田戦で、実際に観客のいない埼玉スタジアムを短時間ながら体験した山中は、「映像を通しても選手の声は聞こえたと思う。まずいことを言わないように気を付けないといけないと思った」と冗談めかしたが、実際にはサッカーの質を大きく変える要素になりえると話している。

「普段だったら、声の通る周ちゃん(GK西川周作)以外は隣のポジションの選手とコミュニケーションを取るのがやっと。でも、サポーターのいない埼スタは声が通るので、一番遠いポジションにいた関根(貴大)選手まで聞こえる。FWに対し『相手を背負っている』ということも声で伝えられるので、パスを入れた時にボールを奪われる場面が減ることもあると思う。声援がないのでふわっと入らないことが大事だし、体験しておけたのは良かった」

 攻撃側チームは山中が話したようなプラス要素があり、守備側チームにも最終ラインを上げる、下げるといったコミュニケーションが円滑になるという側面はあるだろう。そうした意味で、サッカーの内容に「チーム全体で声が聞こえる」という面が変化を与える可能性は十分にありそうだ。

横断幕掲出問題に言及 「目にすることでモチベーションは上がる」

 一方で、そのサポーターのいないスタジアムをめぐっては、Jリーグが横断幕の掲出を認めないことを発表した一方で、浦和はそれに反対する声明を出した。当然、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことが目的とされたルールだが、認められているものとサポーターの横断幕でのリスクの差異があるのかという点を浦和は指摘している。

 山中は選手の立場として「去年も練習場にたくさんの幕があったことがある」と、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝に向けた環境を振り返る。そのうえで「目にすることでモチベーションは上がるし、そういう熱い気持ちを受け取るという部分で、モチベーションにつながっていると思う。難しい問題ではあるけど、実現したら嬉しい。サポーターが本気なことを感じられるので」と、話した。

 誰にとっても初めての経験を積み重ねながら再開が近づいてきたJリーグだが、浦和にあって今季のキーマンになりえるレフティー山中のプレーには、古巣対決という部分も合わせて初戦から注目したいところだ。

Football ZONE web編集部