現役なでしこ戦士が「オンラインエール授業」で高校生たちと交流

 なでしこジャパン(日本女子代表)MF長谷川唯(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)は、来年に延期された東京五輪に臨むチームをけん引すると目される存在だ。そんな長谷川が22日、「インハイ.tv」と全国高体連が「明日へのエールプロジェクト」の一環として展開する「オンラインエール授業」に登場。全国の高校女子サッカー部員と言葉をかわし、持ち前のポジティブな思考に基づく様々なアドバイスを送った。

 日本全国の、将来のなでしこジャパンを背負って立つことになるかもしれない高校生たち。画面の向こうに長谷川が登場した「オンラインエール授業」は、インターハイ全30競技の部活動を行う高校生に向け、アスリートや全国の有志からエールを届ける取り組みだ。その第7回が22日に実施され、長谷川が高校生たちの様々な質問に答えている。

 新型コロナウイルスの影響によって、今夏のインターハイは中止となった。それだけでなく、チームでの練習も思うようにできず、もどかしい日々を送っている。そのなかで
「怪我やコロナウイルスの影響でサッカーができない時期、どうモチベーションを保つのか」というタイムリーな質問が投げかけられ、長谷川は次のように回答した。

「これまで1〜2カ月くらいの怪我はありましたが、それ以外はほとんど怪我なくやってきました。実は去年、ワールドカップの時期に少し怪我があって、怪我することが少ないぶん、大会に怪我が重なってしまったことは残念でした。

 少しでもサッカーができない期間でも苦しくて、早くサッカーをやりたい気持ちが強くありました。それでも怪我していたなら筋力トレーニングもありますし、できるトレーニングはある。復帰した時にどういうプレーをしたいという目標を立てて過ごしていたので、あまりモチベーションは下がらずできました。

 今回のように自分の体が元気でもみんなとプレーできない状況は、本当にもどかしくて、つらいと思います。自分は家でたくさんトレーニングして、怪我と同じように、この期間が終わった時にどれだけ成長できるのかを楽しみにしながら、普段は試合が続くのでできない負荷をかけるトレーニングをしていました。パワーアップするために、サッカーがまた始まった時のためにトレーニングに励んでいました。自分のできることが増えることは嬉しい。そういう経験があるから今もできると思います。それはサッカーができる状況でも、できない状況でも同じかなと思います」

夢や目標を叶えるために大切にしていることは「楽しむこと」

 一方で、今の長谷川を形成してきた要素についても質問が飛んだ。その一つが「夢や目標を叶えるために継続していることは何ですか」というもの。長谷川はこう答えている。

「練習はもちろんですし、自分の中では『楽しむこと』というのを一番大事にしています。例えば、今回はオリンピックが延期になってしまいました。自分の場合はそこを目標にしていましたが、たとえ(目標とした大会が)なくなってしまっても毎日の練習が楽しかったり、修正するところをみんなで話し合ってクリアしていくことが楽しい。楽しむことは本当に大事だと思います」

 何事も楽しみながら取り組んでいく思考法を伝えた長谷川。「落ち込むことがほとんどないんです」とポジティブなパーソナリティーを明かしつつ、日本女子サッカーの未来を担う高校生たちにアドバイスを送った。

「目標や夢があるからこそ、『こうしたい』という気持ちがあるからこそ、落ち込まないのかなと思っています。できないことがあっても、どうしたら乗り越えられるのかを考えるのが楽しくて、できないからこそ考えるのが好きです。それは皆さんにもやってもらいたいなと思います」

 約1時間のオンライン授業を終えて取材に応じた長谷川は、「なかなか話す機会のない高校生と話せて、自分にとっては楽しい時間になりました」と笑顔を見せ、「普段の生活の中でこういうことを実施していくのもいいのかなと感じました」と、“コロナ後”の継続にも思いを馳せた。そして、最後には高校生たちへのメッセージで締めくくっている。

「高校生ならではの熱い戦い、がむしゃらに頑張るプレーは人の心を動かせると思います。そういうプレーを意識しながらも、自分が楽しんでプレーしてほしいなと思います」

 この日、長谷川のひたすらに前向きな言葉は、高校生たちにエネルギーを与えたことだろう。どんな時もひたむきに、楽しみながら進んでいく姿勢は、最高のお手本となったはずだ。

■オンラインエール授業 「インハイ.tv」と全国高体連がインターハイ全30競技の部活生に向けた「明日へのエールプロジェクト」の一環。アスリート、指導者らが高校生の「いまとこれから」をオンラインで話し合う。今後は男子サッカーの仲川輝人、女子サッカーの長谷川唯のほか、ハンドボール・宮崎大輔、元テニス・杉山愛さん、元体操・塚原直也さんらも登場する。授業は「インハイ.tv」で全国生配信され、誰でも視聴できる。

Football ZONE web編集部