遅攻と速攻の融合を目指すなか、“新10番”の森島と“新8番”の川辺に期待

 サンフレッチェ広島は今年、城福浩監督の就任から3シーズン目を迎えた。新型コロナウイルスによる約4カ月の中断を経て、7月4日に再開初戦となる敵地・ヴィッセル神戸戦を迎えるなか、クラブの初代アンバサダーを務める森﨑浩司氏にチームの見どころを訊いた。

 今季はMF稲垣祥こそ名古屋グランパスに移籍したものの、その他の中心選手は抜けることなく、MF浅野雄也(←水戸ホーリーホック)、MFエゼキエウ(←ボタフォゴ)、FW永井龍(←松本山雅FC)らを加えて陣容を強化。浩司氏も「戦力が充実していて、攻守のバランスがいいと思います」と期待を寄せる。

 2月23日に行われた開幕節の鹿島アントラーズ戦はFWドウグラス・ヴィエイラ、FWレアンドロ・ペレイラ、MF森島司のゴールで3-0と快勝。「城福監督の積み上げてきたものが、かなりレベルの高いところまで来ている」(浩司氏)というチームの最大の特徴が、ポゼッションと速い攻撃の融合だ。

「自分たちがより主体的にボールを握って、アクションしていくサッカーは、昨シーズンの夏場から目指しているスタイルです。今年はプラスアルファで、開幕戦のゴールのように速い攻撃が加わった。今のサッカー界では速い攻撃は主流ですし、スピードのある選手が加入したので、上手く機能すれば遅攻と速攻が確立されます。もちろん、まだ改善点はありますけど、開幕戦をベースにより攻撃的なチームになってほしいですね」

 浩司氏がキーマンに挙げたのが、今年から「10番」を背負う東京五輪世代の森島と、クラブのレジェンドである兄・森﨑和幸氏(現・広島C.R.M)の「8番」を受け継いだMF川辺駿だ。

「森島と川辺はまだ若いですけど、チームを引っ張っていかないといけない立場。特に、カズがずっと背負ってきた『8番』になった川辺への周囲の期待値は上がるし、本人にも責任感が生まれると思います。カズが一番頑張ってほしいと思っているはずです」

「今年は戦力も充実して、タイトルを目指せるチームになっている」

 浩司氏は昨季から自身がつけていた「7番」を背負うMF野津田岳人にもエールを送る。

「『7番』『8番』はアカデミーで育って、長くサンフレッチェで活躍できるような選手に背負ってほしい。昨シーズンは『8番』がいなかったなかで、川辺が1年間通して試合に出ました。ガクは同じ左利きでずっと期待しています。彼がこれからどう変わらなければいけないか、大事になってくる。序列を覆すべく、少ないチャンスをどんどんモノにしてほしいです」

 広島は2024年春、広島市中心部の中央公園広場に3万人収容のサッカー専用スタジアムが完成予定となっている。念願の新スタジアム開業、そしてその舞台に立つことを夢とする子どもたちを輩出すべく、初代アンバサダーとして普及活動を続けていきたいと浩司氏は語る。

「今年は戦力も充実して、タイトルを目指せるチームになっています。毎年優勝争いをしていれば、サンフレッチェを見る目もどんどん変わって、サポーター・ファンも増えてくるはず。スタジアムができる2024年までJ1に居続けて、なおかつ上位で戦えるチームであるべきだと思います。サッカーを続けてサンフレッチェでプレーすることで、あのスタジアムのピッチに立てる夢を伝えていきたいなと。PRや広報活動を頑張って、その経験ができる可能性のある子どもたちをどんどん輩出していきたいと思います」

 浩司氏、和幸氏の“森﨑兄弟”のサポートとともに、広島は2020年も全力疾走を続ける。

Football ZONE web編集部