VAR導入の1年を介入したプレー別に振り返る ゴールと認められたのは22回

 リバプールが30年ぶりリーグタイトルを獲得したイングランド・プレミアリーグ。今季からビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が導入されたことでも注目を集めた。スポーツ専門メディア「ESPN」はVARがプレミアリーグクラブに及ぼした影響について特集した。

 VARは得点かどうか、ペナルティーキック(PK)かどうか、退場かどうか、警告や退場の選手間違いの4つの事象で、「主審が確認できなかった重大な事象」に関してのみ介入される。今季プレミアリーグの全380試合ではVAR介入によるオーバーターン、つまり判定が覆ったケースは全部で109回。およそ3.49試合で1回起きたことになる。

 VARが介入した全てのプレーをついて事象別に見てみると、VAR介入でゴールと認められたのは全部29回。反対にゴールが認められなかったケースは56回だった。

 決定機となるPKに関しては、VARによってPKが与えられたケースは22回。そのうち9回は流れの中で審判が見逃したものだったという。逆にPK判定が覆ったケースは7回だった。

 VARによってより厳密な判断が下されるようになったオフサイドに関しては、それによってノーゴールとされた判定が34回。反対に間違ったオフサイド判定でノーゴールとされたものがVARでゴールと認められたケースは8回あったという。

 主審の主観による判定が求められるハンドの反則については、ゴールが認められなかったケースが14回あった一方で、ノーゴールから得点へと修正されたケースは2回しかなかった。

 VARレビュー後に退場処分となったのは9回。反対に退場が覆ったのは3回だった。

 クラブ別に見てみると、VARの存在で最も恩恵を受けたクラブは15位ブライトンと3位マンチェスター・ユナイテッド。自分たちが利益を得る形で判定が覆ったケースがともに計10回でリーグ最多タイとなった。

最も不利に働いたのは…リーグ16位ウェストハムで最多の10回

 リーグ戦2位のマンチェスター・シティをはじめ、同5位レスター・シティ、6位トッテナム、11位サウサンプトン、14位クリスタル・パレスが8回で彼らに続いている。

 反対に16位ウェストハムでは計16回判定が覆ったうち、ゴールの取り消しなど自分たちに不利に働いたケースがリーグ最多の10回だった。最下位で2部降格のノリッジ・シティが9回、マンチェスター・シティと8回で続く。シティは恩恵を受けたケースと不利益を被った回数がともに8回で損得の差し引きがプラスマイナス0となった。

 プレミアリーグではVARの運用方法が国際基準にあっていないとの批判も挙がっている。導入2年目を迎える来季はより正確な判断を下すためにも運用面の改善が期待される。

Football ZONE web編集部