メッシがバルセロナに退団の意思を伝えたと報じられる

 バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシがクラブへ退団の意思を伝えたと報じられ、その動向が注目されている。英公共放送「BBC」は「彼はどこへ行く?」との見出しで報じ、メッシの新天地について欧州のビッグクラブから母国アルゼンチン、アジアまであらゆる可能性を考察している。

 メッシは下部組織時代から約20年もの時間をバルセロナで過ごし、今やクラブの象徴的な存在となっている。

 しかし、新型コロナウイルスの脅威にも見舞われた今季はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でバイエルン・ミュンヘンに2-8と歴史的大敗を喫するなど、12季ぶりの無冠という屈辱のシーズンを過ごした。クラブに対する不安感や不満を拭うことができず、そうした思いはロナルド・クーマン新監督就任でピークに達したようだ。スペインメディアの報道によれば、メッシはクラブに退団の意思を記したFAXを送ったとされている。

 2021年まで結んでいたバルサとの契約では違約金7億ユーロ(約880億円)が設定されていたが、メッシ側からは契約打ち切り可能な条項が存在。この条項は6月に期限切れとなっているともされるが、これが行使されれば、他クラブへの移籍も現実的なものとなる。

「BBC」はメッシの新天地についてあらゆる可能性を探り、候補クラブの名前を挙げている。有力候補と予想される欧州内のクラブについてはジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティが「彼の期待に応えられる数少ないチームの一つ」として真っ先に挙がり、さらにそのライバルであるマンチェスター・ユナイテッドもメッシ獲得のために本気になっていることを伝えた。

 また、イングランドからはチェルシー、リバプール、アーセナルとビッグクラブも入札に参加する可能性はあるとされ、メッシと家族がスペインからイングランドへの文化への適応できるのかという問題については「すでに彼の子どもたちはバルセロナ郊外のイングリッシュ・スクールに通っていることで懸念は軽減されている」と指摘されている。

 別の欧州クラブでは、イタリア・セリエAのインテルも争奪戦に参戦するようだ。メッシのインテル移籍はこれまでも噂レベルで何度も取り沙汰されてきたが、同クラブのスティーブン・チャン会長はすでにメッシの代理人と会談を行ったと伝えられている。メッシが退団希望を出したことで、ユベントスのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドと同じリーグで再び戦うことへの期待が高まっている。

レアル行きの可能性は否定 母国アルゼンチンやアジアへの移籍も除外か

 また、バルセロナの宿敵レアル・マドリードがメッシにアプローチという報道もあったようだが、こればかりはメッシ陣営が即座に否定された。「そのオプションはバルサに対する怒りとは関係なく、実現の見込みはない」と一蹴されている。

 可能性は低いとの前提のうえで、欧州外のクラブへの移籍についても言及されている。「ロマンティックなオプション」とされている、アルゼンチンのニューウェルズ・オールドボーイズへの復帰だ。メッシが幼少時代を過ごした唯一の古巣クラブで、母国でのプレーとなれば大きな話題を呼ぶことになるだろう。

 ただし、アルゼンチンでのプレーは3人の子どもたちの安全面に懸念があり、プレーレベルの大幅な低下も意味することから現実的ではないという。

 また、同様の理由からアジアへの移籍についても除外されると指摘されている。「バルサの元チームメートであるシャビとアンドレス・イニエスタはカタールと日本での経験を称賛しているが、(メッシとの)大きな違いは、彼らも認めているように、カンプ・ノウを去る時にすでに衰え始めていたということだ」。まだ全盛期にあるメッシはCLでの成功を求めており、欧州の第一線から離れ、シャビやイニエスタと同じルートを辿ることはまだ考えにくい状況のようだ。

 また、最後にバルセロナ残留の可能性については「完全に排除することはできない」とした。そのうえでメッシの退団宣言は不満の種となっているジョゼップ・マリア・バルトメウ会長を追い出すための試みなのではとされ、反対に同会長もメッシの契約解除金7億ユーロを巡って法廷闘争に出る可能性が指摘されている。「最悪のシナリオはメッシが2020-21シーズンにまったくプレーしないということ」と去就問題のさらなる泥沼化が懸念されている。

 全世界が注目しているメッシのバルサ退団騒動は、どのような決着を見るのだろうか。

Football ZONE web編集部