サッカー初観戦の印象は「うず潮のように動いている」 柿谷の“武者修行姿”にも感動

 徳島ヴォルティスは2021年シーズン、7年ぶりにJ1の舞台に立つ。瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ「STU48」の谷口茉妃菜さんは、徳島で生まれ育ち、徳島の魅力を率先して全国に情報発信する「とくしまLOVEサポーター」も務める根っからの“徳島っ子”。大のスポーツ好きである彼女から見た、サッカーと徳島ヴォルティスの魅力とは――。(取材・文=Football ZONE web編集部・小田智史)

   ◇   ◇   ◇

――徳島ヴォルティスは、谷口さんがSTU48加入前の2013年にJ1昇格プレーオフを勝ち上がり、クラブ史上初のJ1昇格を果たしました。当時の記憶はありますか?

「中学生の頃は周りにサッカーをしている子が多くて、みんな喜んでいました。(鳴門・大塚スポーツパークポカリスエット)スタジアムがある鳴門方面では特に、『ヴォルティス』の文字を見たり、クラブカラーの青をモチーフにしたものが街にあふれていたのを覚えています。2014年はJ1の凄みを感じたシーズンでもありましたが、またあの熱気を味わえるのが楽しみです」

――徳島は野球も盛んですが、サッカーにはどんなイメージを持っていましたか?

「サッカーは個人の実力が発揮できるスポーツだな、と。ボール捌きとか、プレーのキレに目を引かれます。徳島はたしかに野球のイメージは強いですが、サッカーも人気で、私のファンの方でもサッカーをより応援している方もいらっしゃいます。人が温かくて、自然にも恵まれているので、選手の方にとっても活躍しやすい・成長しやすい環境なのではないかなと思います」

――実際にスタジアムで観戦したことは?

「小さい頃に、親戚の方に連れて行ってもらいました。野球とはまた違った雰囲気があって、サッカーはヴォルティスのモチーフになっているうず潮のように、各ポジションの選手たちが目まぐるしく動いている印象を受けました」

――徳島ヴォルティスの中で、知っている選手・印象に残っている選手は?

「過去に在籍した選手だと、(期限付き移籍で2009〜11年にプレーしていた)柿谷曜一朗選手(現・名古屋グランパス)のストーリーは当時聞く機会が多くて、とても感動したのを覚えています。今リーグを代表する有名な柿谷選手が徳島で成長した姿には、私も刺激を受けた部分があるし、『徳島のみなさんが応援してくれていたから、僕はサッカーを続けていられた』とメッセージを送っていらっしゃったのを見て、徳島は実際に来たらその良さが伝わる場所なんじゃないかと思いました。前回昇格した時に中心メンバーだった津田知宏選手、(2016〜17年に在籍した)渡大生選手、昨年まで在籍していた徳島出身の表原玄太選手(現・松本山雅FC)も知っています」

2021年シーズンは昨季チーム得点王の垣田裕暉に牽引役を期待

――新シーズンを迎えるにあたっては、リカルド・ロドリゲス監督(→浦和レッズ)や清武功暉選手(→FC琉球)らがチームを去り、ダニエル・ポヤトス新監督体制となりました。J1の舞台でどんな戦いを期待しますか?

「ロドリゲス監督はヴォルティスのために尽くしてくれた方だと思うので、寂しいですけど、(新天地で)頑張ってほしい気持ちもあります。個人的には、昨年のJ1昇格を果たす立役者の1人だった垣田裕暉選手(J2リーグ3位の17得点を記録)には、ゴールをたくさん決めてもらって今年もチームを引っ張っていってほしいなと思います」

――昨年は同じSTU48メンバーの今村美月さん、田中皓子さん、矢野帆夏さんとサンフレッチェ広島のホーム最終戦(柏レイソル戦/0-1)を観戦されました。久々にスタジアムに足を運んで、サッカーを見るポイントなどは少し変わりましたか?

「ヴォルティスを見ていた頃から私も大きくなったので、また違った風に感じました。雪が降っていて寒かったんですけど、つい熱くなって、試合に釘付けになる自分がいました。野球は(バッターが)打ったあとの場所を見ることが多いですけど、サッカーの場合は“裏の裏”をかくのがポイントな気がして、ボールを持っている選手以外のところも意識するようになりました。それを考えると、いろんな見方ができますよね。戦略の立て方が野球と真逆だなと思います」

――一緒に観戦したメンバーとはどのように楽しみましたか?

「サッカーを見る機会があまりなかったメンバーもいたので、ピッチ横の席で、『ボールが飛んできそうだね』『面白いね』と言いながら、応援ボードを出しながらワイワイして(笑)。選手の方と同じ目線で、自分がパスを出すような感覚になったり、コーナーキックも目の前で臨場感を味わいました。テレビで見るのとはまったく違って、サポーターの方が声援を送っている中に自分も入るような感覚で、一体感がすごく良かったです」

――もし自分がサッカーをやるとしたら、どのポジションが合いそうですか?

「ポジションによってどんな性格が合うのか、調べてみたんです(笑)。いいんじゃないかなと思ったのは、ゴールキーパーでした。普段はマイペースなんですけど、スポーツになると熱くなって負けず嫌いなところが出るので、意地でも相手のシュートを止めてやろうという気持ちが出るかな、と。痛そうですけど、怖がらずに止めに行くと思います」

夢の一つは「徳島ヴォルティス連」と一緒に阿波おどり

――徳島ヴォルティスは選手やスタッフらで「徳島ヴォルティス連」を構成し、お揃いの浴衣に身を包み、毎年徳島市の阿波おどりに参加しています。「徳島ヴォルティス連」はご存知ですか?

「実際に現地で見れたことはないんですが、映像で拝見しました。徳島の阿波おどりはいろんな『連』(グループ)があって、踊り方や雰囲気が全然違うんです。私はSTU48に加入してから『イオン連』さん(2017年夏)、『ローソン連』さん(2018年夏)で一緒に踊らせていただきました。阿波おどりの良いところは、初めてやったとしてもこれが正解の形というものはないので、皆さんに楽しんでいただけると思います。いつか『徳島ヴォルティス連』さんでも踊ってみたいです!」

――谷口さんは昨年9月、徳島のおすすめを1カ月間、毎日ツイッターで紹介していた際、徳島ヴォルティスのクラブマスコットである「ヴォルタくん」「ティスちゃん」のぬいぐるみも投稿していましたね。

「徳島は阿波のたぬきが有名で、映画になっていたり、たぬきをモチーフにしているものが多いんです。ヴォルタくんとティスちゃん、すごく可愛いですよね。ヴォルタくんの足はうず潮柄になっていて、徳島の象徴が取り入れられていていいなと思います」

――STU48は2018年7月、J2レノファ山口の試合でライブ&トークショーを行ない、会場を盛り上げました。今後、サッカーで挑戦してみたいことはありますか?

「普段ヴォルティスさんとご一緒する機会が少ないので、コロナ禍が収まった時にスタジアムに足を運んで、勉強させていただきながら、イベントなどで一緒に盛り上げていきたいです」

――新シーズンには、「徳島ヴォルティス対サンフレッチェ広島」のカードが5月15日(第14節/エディオンスタジアム広島)、12月4日(第38節/鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム)に組まれています。

「(故郷の徳島とSTU48の活動拠点である広島で)どちらもゆかりのあるチームなので、5月15日の対戦は興味深いです。複雑な気持ちもありますが、徳島出身なのでヴォルティスを応援しています」

――谷口さんは、徳島の魅力を全国に情報発信する「とくしまLOVEサポーター」も務めています。ヴォルティスのサポーターを含めて、徳島の方々へメッセージをお願いします。

「徳島の魅力を発信するという意味では、とくしまLOVEサポーターとヴォルティスさんは共通点があると思うので、一生懸命に戦っている姿・ホームタウン活動を見ると私も刺激を受けます。サポーターの方と一緒になって、徳島を盛り上げていきたいです!」

[PROFILE]
谷口茉妃菜(たにぐち・まひな)/2000年2月3日生まれ、徳島県出身。STU48 1期生。2020年12月の「第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」で決勝大会に出場するなど確かな歌唱力を誇り、類まれなコミュニケーション能力と包容力でメンバーを支える。マイペースな性格ながら、スポーツになると負けず嫌いの一面が顔を覗かせ、ストイックに打ち込む。「とくしまLOVEサポーター」としても、積極的に故郷の魅力発信を行っている。

Football ZONE web編集部