2年連続でチームトップの仲川、外国籍選手の入れ替えで評価額はダウン

 2021シーズンのJ1リーグが開幕した。今オフの移籍市場で各クラブが選手を入れ替えたことで、どれくらいの戦力を有し、20チームで争われる今季の勢力図がどのように変わったのかは多くのファンが気になるところだろう。それを見るうえで一つの目安となるのが、市場価格の合計額だ。

 ドイツの移籍情報専門サイト「transfermarkt」では、世界中のサッカー選手の市場価格を随時更新しているが、この市場価格は選手たちの“推定移籍金”に近い意味を持っている。この市場価格を比較・分析しながら、今季開幕時のJ1リーグ各クラブがどれだけの戦力を抱えているかを考察していこう(※登録選手リストはクラブ公式サイトを参照)。

■横浜F・マリノス(昨季9位/14勝5分15敗)
選手市場価格総額:24億9555万円
チーム内最高額選手:仲川輝人(2億5400万円)

 2019シーズンにJ1リーグを制した横浜F・マリノスだが、昨季はAFCチャンピオンズリーグ参戦による過密日程もあって波に乗れず9位に終わった。新型コロナウイルスの影響もあり、チームの市場価格総額は昨季開幕前の32億400万円から24億9555万円まで大きく下がっている。

 この要因の一つとなったのが、FWエリキ(現・長春亜泰)とFWジュニオール・サントス(現・サンフレッチェ広島)のレンタル移籍終了だ。昨季13得点を挙げてクラブ内得点王となった2人の現在の市場価格は、エリキが2億2860万円(180万ユーロ)、ジュニオール・サントスは1億160万円(80万ユーロ)であり、計3億3020万円となっている。

 彼らに代わって獲得したFWが、市場価格1億2065万円のエウベル、そして8890万円のレオ・セアラだ。他のポジションでは昨季の主力選手たちが残留しているため、新加入となる2人の活躍ぶりが、今季の成績を大きく左右することになりそうだ。

 中盤はMF喜田拓也、MF扇原貴宏、MF水沼宏太という市場価格1億円超えの選手が中心となるだろう。新加入選手は高卒で開幕スタメンを飾ったMF樺山諒乃介(635万円)と南拓都(評価なし)の2人のみで、将来を見越しての補強となっている。

大分から加入した岩田は最終ラインに厚みをもたらす

 昨シーズン59失点を喫した横浜FMだが、DF登録の選手は退団がゼロ。大分トリニータから日本代表歴もあり、市場価格1億3970万円のDF岩田智輝を獲得した。岩田は右サイドバックで先発した開幕戦ではDF松原健(8255万円)と交代したが、センターバックと右サイドバックをこなすため、最終ラインのポジション争いを激化させる存在になるはずだ。

 今オフの補強動向からも「継続」がテーマになっている横浜FMだが、GKでは昨季終盤に出場機会を得ていたGKオビ・パウエル・オビンナ(2540万円)が開幕戦でも先発出場した。しかし、市場価格では彼を上回るGK高丘陽平(6985万円)やGK梶川裕嗣(6350万円)らもいるため、こちらもポジション争いは激しくなりそう。中盤以下に選手の入れ替えが少なかったクラブが、就任4年目を迎えたアンジェ・ポステコグルー監督の下で継続することのメリットを生かせるかが今季のカギになりそうだ。

Football ZONE web編集部