【インタビューvol.2】まるで父と娘!? アシスタントの黒木ひかりさんとは?

 昨年11月29日にスポーツチャンネル「DAZN」で待望の初回配信をスタートさせた『やべっちスタジアム』。MCを務める矢部浩之さんが、プログラムが始まってから「唯一の失敗」と評した『宿題チャレンジ』で、乾貴士からの宿題にチャレンジしている時だ。“差し入れ”を持って笑顔で乱入してきたのが、「ちょっとほかに見当たらない個性ですよね」と矢部さんが太鼓判を押すアシスタントの黒木ひかりさんだった。

「差し入れはね、もっともっと文句言うてやろうと思ったんですけど、タピオカが思いのほかうまかったんですよ。抹茶も好きやったし、結構汗をかいて、体力を使ったとこやったんで、ホンマにうまかったんです(笑)。なので、次もまたタピオカを頼もうと思いました。彼女はたぶんね、やってみたらいろんなことができるんじゃないかと。毎試合、どこかしらのJリーグの試合を見に行ってカメラの前で感想を話していて、ホンマに感じたことを言ってるけど、それがちゃんと的を射ているし、伝わるんですよね」

 配信スタート当初は進行台本を読むのもつたなかった黒木さんだが、回を追うごとにスムーズになってきている。

「今でも本番ギリギリまで台本を読んでいますけど、かなりしゃべれるようになったんじゃないかなと感じますね。アシスタントとしてはハードル低いんですけど(笑)。今でも黒木さんが読むカンペにはフリガナが全部振ってあるんですけど、ちょっと長い文章を読む時は自分の手元にある台本を読むんですよ。努力の成果なのか、つまらずにしゃべれるようになったんじゃないですか。なのに英語の発音だけはめちゃくちゃいい。あれ、不思議ですよね(笑)」

 ミスをしても、楽しそうに笑顔を見せている明るい黒木さんについて、矢部さんは「地上波の時のアシスタントたちが持っていた要素を全部持っている」とその高いポテンシャルを感じている。だからこそコロナ禍が明けたら、現場経験をたくさん積んで、「いっぱい選手からいじられて『あの子、オモロイなあ』と言われたほうがいい」とエールを送る。

 黒木さんは毎週日曜21時45分頃からDAZNと自身のアカウントをつないだインスタグラム・ストーリーを番組前に配信しており、時折出演する矢部さんもそこで彼女の思わぬ無茶ぶりを受けているという。

「あれ、支離滅裂ですよね(笑)。本人のなかでプランがあるのかどうかも分からへんし。こっちは一応組み立てて、こんなことをしゃべろうと思って話すじゃないですか。なのに黒木さんは本当に自由やから(笑)。だからもう彼女から出てきたものに対応しようと思いました。ホンマ、トリッキーやなあって。でもまあ笑ってるんでね。笑ってるからええんやろなと思っています。僕自身も時代に合わせてアップデートしないといけないので、彼女に対応していったら時代についていけるやろって(笑)。勉強します!」

3分の1を消化したJリーグ、サッカーファンの矢部さんは川崎の独走に何を思う?

 もう一つ、矢部さんが自分で選んで決めているのが『サブイボ』企画だ。「毎週毎週『あ、これすげえ』って思うプレーがある」と目を輝かせて選出ポイントを教えてくれた。

「基本的には渋いプレーが好きなんですよ。分かりやすい弾丸のミドルシュートよりも、ちょっとひと工夫あるシュートとか、アシストがいいなと思うんです。ただ最近はちょっと見方が変わってきて。もしプロの筋力、スキル、体力を身に付けた自分がピッチにいたと仮定して、『これはできる』、『できない』みたいな感覚で決めてますね。中村憲剛さんや遠藤保仁選手のプレーをすげえと思ったりしますし、そこでたまにパワープレーが入ってくるんです(笑)。俺の身体能力では絶対にできないですから」

“サッカー通”の矢部さんが2021年シーズンのJリーグ序盤戦を「よっぽどのことがない限り、川崎フロンターレがいっちゃいそうな勢いがありますよね」と分析する。その対抗馬として期待するのが名古屋グランパスだ。

「フロンターレに対して、グランパスぐらいしか何かしてくれるチームはないんじゃないかって思っていたんですよ。だから頂上決戦は楽しみにしていたんですけどね……。やはり失点数が少ないチームは固いなと。だからこの先、順位が下がることはそんなにないやろうなって思います。あと、移籍してきた柿谷曜一朗選手に期待しているので、どっかで見せてくれればなと。彼のひと工夫とか、感覚的なものが好きなんでね。絶対に楽しいプレーを見せてくれる選手なので」

 Jリーグも残り3分の2となり、首位・川崎と2位の名古屋との勝点差は「12」(5月24日時点)。負けなしで突き進む王者・川崎を「どこが、どう止めるか」。そこにJリーグ全体の底上げという意味での意義があると矢部さんは考えている。

「そういう戦いをしていけば絶対にJリーグのレベルももっと上がるやろうし、何より見ていて面白くなる。今のフロンターレを止めるならガチガチの守備的な戦術で、0-0でいいくらいの覚悟で止めにいくチームがいてもいいと思うんですよ。逆に点の取り合いでも面白いと思う。監督からすると難しいところだと思いますけど、そういうリスクを負って戦ってもらったほうが、見ているほうは面白いですよね。変な言い方ですけど、サッカーファンからすると、強すぎるフロンターレがちょっとイライラしだしたり、うつむきだすところを早く見たいです」

 Jリーグを語る時の矢部さんは実に楽しそうだ。『やべっちスタジアム』のMCとして、Jリーグを盛り上げるべく「どこでもいいからフロンターレを止めてほしい」と口にする。続けて「それが順位表の下のほうにいるチームであればあるほど、僕は面白くなるなあと思うんです」と。視聴者であるサッカーファンと同じ目線だからこそ見えてくる視点で、やべっちがこれからもJリーグの魅力を毎週日曜日の夜に配信する。

Football ZONE web編集部