一度は先発落ちもここ3戦連続でスタメン出場、無失点継続で復調をアピール

 浦和レッズのGK西川周作は、スタメン復帰から3試合目となった3日のベガルタ仙台戦を0-0の引き分けで終え、3試合連続の無失点で復調をアピールしている。

 現在35歳の西川は2014年にサンフレッチェ広島から浦和に移籍加入して以来、常に正GKを務めてきた。主要な試合に欠場したのは、19年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で累積警告による出場停止があったものと、それに伴って当時の第2GKだった福島春樹に実戦機会を与えるための起用になったリーグ戦くらいだった。

 今季はリカルド・ロドリゲス監督が就任したチームの中で好調を維持し、3月には日本代表にも復帰した。しかし、5月1日のアビスパ福岡戦で2失点に絡むと、次のリーグ戦からGK鈴木彩艶にスパっとスタメンが変わった。鈴木は18歳にして東京五輪の代表メンバーに入った実力者だが、西川にとっては浦和で初めてと言える経験だった。

 それを西川は「リーグで外れている時の時間は、僕にとって特別な時間で、意味ある時間だったと思っている」と話す。日々のトレーニングを積み、天皇杯やルヴァン杯のゲームでは全力でゴールを守り、いずれのカップ戦も勝ち残った状態でシーズンを進めた。

 そうした中で、鈴木は6月20日の湘南ベルマーレ戦で、ミスから失点に絡んだ。後にエントリー資格の問題で0-3の扱いとなったが、その時点では2-3で敗れた試合だった。23日の柏レイソル戦は、その鈴木のエントリー問題が発覚した試合になったが、西川がスタメン出場して2-0の勝利。鈴木の件が解決した後、27日の福岡戦も西川が継続出場して2-0と連勝を飾り、そして、この仙台戦が0-0だった。

 この仙台戦は、浦和がビッグチャンスを作りながら決め切れない試合だった。その中で西川は後半7分から8分に迎えたピンチの流れで、ペナルティーエリア内でMF加藤千尋が狙ったシュートを右手で素早く反応して触るファインセーブ。そのボールがゴールポストで跳ね返った流れでのFW赤﨑秀平のシュートも、素早く立ち上がって横っ飛びのセーブで防いだ。

「1試合の重み、1セーブの重みを感じながらゴールを守れている」

 攻撃時間の長いチームのGKほど、こうした1回のピンチを止めるか止めないかで評価が大きく上下する。西川は「そうなんですよね」と苦笑いしつつも、今のポジション争いのある現状と思いについてこう話した。

「僕にとって1試合1試合が勝負だと思っているし、チームとして勝利できるのがベストだけど、今まで以上に緊張感、1試合の重み、1セーブの重みを感じながらゴールを守れている。良い刺激を与えられながら、僕もまだまだ成長したいと思っているし、まだまだ目標がある。一見遠回りに見えて、それが近道かもしれない。自分がプレーで示し続けなければ、また変わることもあり得ると思うので、その争いは緊張感を持って、楽しみながらやっていきたい」

 かつてないほどに現実的かつハイレベルな浦和のGK争いは、互いに緊張感を与えあいながらの併用となっていくのか。プロキャリアのほとんどをチームの絶対的な守護神として過ごしてきた西川にとっても、この新たな経験が今までにない成長の糧になる可能性を十分に秘めている。

Football ZONE web編集部