【J番記者コラム】ルヴァンカップ川崎戦、ロドリゲス監督が江坂と小泉をFWとして起用

 浦和レッズは1日、ホームで行われたルヴァンカップ準々決勝第1戦で川崎フロンターレに1-1で引き分けた。3月のリーグ戦では0-5(第6節)と大敗した相手に、攻撃の新たな一面を見せた。

 スタメン発表時、浦和には典型的なストライカータイプと言えるデンマーク人FWキャスパー・ユンカー、元日本代表FW興梠慎三の名前がなく、中断期間中に新加入したFW木下康介の名前がベンチにあるだけだった。前線にはFW江坂任、FW小泉佳穂と記載され、どちらかと言えば中盤でのつなぎやゴール前へのアシストに良さを見せる“MF登録”の2人の名前があった。

 しかしながら、試合が始まってみると高い技術のある彼らが前方にいることで、ボール保持は落ち着いた。前半の半ばくらいまでこそ、全体にボールを受けに下がり過ぎて川崎のラインも高くなって厳しい時間帯になったが、サイドハーフのMF汰木康也やMF関根貴大が相手の背後に圧力をかけ出すと、全体にバランスが取れて好転した。

 江坂は「(小泉)佳穂と良い距離感で離れすぎず近過ぎずできたので、その距離感が良かった分、ボールを保持できたし、良い関係が築けた。自分や佳穂が降りた時には、関根や汰木が背後を狙ってくれる動きだったり、そこのバランスだったり、ポジショニングだったりは、やっていても楽しかった」と、新たな布陣について語った。

 そして、リカルド・ロドリゲス監督も江坂について「今日のプレーを見ても分かる通り、コンビネーションのところであったり、彼が入った時にゲームの流れが止まることなく連続したプレーがつながっていくことが良さ。ディフェンスのところでも前からプレスをかけることができる選手なので、そういった意味でも素晴らしい活躍をしている」と、柏レイソルからシーズン後半戦に向けて移籍加入したアタッカーに大きな信頼を寄せている。

 実際にこの日のゴールは、前線でのプレスからボールを奪い取り、ペナルティーエリア内に侵入した江坂が相手GKまで引きつけて出したラストパスを関根が流し込んだものだった。

ロドリゲス監督、江坂のFW起用に手応え「その力があるのは間違いない」

 惜しむらくは1-1とされた後の後半36分に、途中出場のMF大久保智明が出したラストパスを受けた江坂がGKとの1対1を決められずに勝ち越しチャンスを逸したことで、ロドリゲス監督も「残念ながらチャンスで決めることができなかった」と無念の表情を浮かべたが、「その力があるのは間違いないし、いろいろなオプションがあるなかでの良いオプションとして彼を前線に起用した」とも話した。

 ユンカーは8月29日のJ1第27節湘南ベルマーレ戦(0-0)では来日以来の低調な出来に終わり、興梠も長らくコンディションの問題かプレーの質が上がってきていない。指揮官にとっては苦肉の策の一面もあった前線起用だったかもしれないが、リーグで首位を走る川崎を相手に十分な機能性を見せた新たなオプションの発見になった。

Football ZONE web編集部