【欧州ビッグクラブ補強総括】アトレティコ・マドリード(昨季リーガ・エスパニョーラ1位:26勝8分4敗/67得点・25失点)

【戦力充実度】
FW:★★★★★★★★★【9】
MF:★★★★★★★★【8】
DF:★★★★★★★【7】
GK:★★★★★★★★【8】
※10段階評価

【主な新加入選手】
FW
マテウス・クーニャ(←ヘルタ・ベルリン)
アントワーヌ・グリーズマン(←バルセロナ/期限付き移籍)

MF
ロドリゴ・デ・パウル(←ウディネーゼ)

GK
バンジャマン・ルコント(←モナコ/期限付き移籍)

スアレス、コレア、フェリックス…、充実のFW陣はシメオネ監督にとっても嬉しい悲鳴

 マーケット最終日にバルセロナからフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンが3シーズンぶりにチームへ復帰。ディエゴ・シメオネ監督体制11年目のシーズン、リーガ・エスパニョーラ連覇に向けて“ロヒ・ブランコ”は充実の戦力を揃えた。

 スペイン代表MFサウール・ニゲス(→チェルシー)の退団こそあったが、レアル・マドリードやバルセロナを抑えてリーグを制した昨季の主力の大半がチームに残った。昨シーズンから採用している3-5-2が、今季も継続して採用されている。

 スロベニア代表GKヤン・オブラクが君臨するゴールマウスには、モナコでレギュラーとしてプレーしていたGKバンジャマン・ルコントが加入。頼れるバックアッパーを確保した。最終ラインはDFホセ・マリア・ヒメネス、マリオ・エルモサ、ステファン・サビッチからなる3バックは堅守を誇るが、控えが32歳のフェリペとこれまでサイドが本職だったシメ・ヴルサリコのみというのはやや心許ない状況。試合によってはMFジョフレイ・コンドグビアをコンバートして起用することになるようだ。

 中盤ではウディネーゼから加入したアルゼンチン代表MFロドリゴ・デ・パウルの加入で、ハイレベルな競争が繰り広げられそうだ。主将MFコケがアンカーの位置でチームにバランスをもたらし、その前にMFマルコス・ジョレンテ、MFトマ・ルマル、MFエクトル・エレーラといったテクニックに優れた選手たちが攻撃に厚みを加えている。そのなかで新戦力のデ・パウルは、第2節のエルチェ戦(1-0)で早速決勝点をアシストするなど結果を残してアピールした。ウイングバックでの起用に不満を抱えていたサウールの退団でサイドはやや手薄になったが、移籍の噂もあったイングランド代表DFキーラン・トリッピアーの残留は朗報と言えるだろう。

 そして、チーム最大のストロングポイントとなるのがFW陣だ。加入1年目でリーグ4位の21得点をマークしたFWルイス・スアレスが中心となり、今季開幕3試合で3ゴールとストライカーとしての才能を開花させつつあるFWアンヘル・コレアが、ここまではその相棒を務めている。

 そこへ3季ぶりの復帰となるグリーズマンが復帰。FWジョアン・フェリックスやヘルタ・ベルリンから加入したFWマテウス・クーニャも含め、質量ともに十分な体制が整った。誰をスタメンに送り出すのか――。シメオネ監督は嬉しい悲鳴をあげることになりそうだ。

 大物加入でインパクトの大きかった前線に比べれば、センターバックや両サイドのほうが優先度は高かったはずだが、それでも堅実な補強で着実にレベルアップしたと言っていいだろう。

グリーズマンは在籍5シーズンで133得点50アシスト、スアレスとの再タッグも注目

【今季キーマン】
■アントワーヌ・グリーズマン(フランス代表/FW/30歳)
 2014年から19年までの5シーズンで、通算133得点50アシストを記録したストライカーが3年ぶりに復帰加入。バルサでもともにプレーしたスアレスとの再タッグにも注目だ。背番号はかつての7番ではなく、サウール退団で空いた8番に決まった。

■ロドリゴ・デ・パウル(アルゼンチン代表/MF/27歳)
 2016年から在籍していたウディネーゼではキャプテンを務めるなど主軸として活躍。今夏のコパ・アメリカではアルゼンチンの優勝に貢献し、メッシらとともに大会ベストイレブンに選ばれた。エリア外から突き刺す強烈なミドルシュートが持ち味の一つ。

■ヤン・オブラク(スロベニア代表/GK/28歳)
 シーズンで最も平均失点の少ないGKに贈られるサモラ賞を、通算5回受賞している絶対的守護神。シメオネ監督は「我々のGKは世界最高。バルセロナのメッシと同じように試合を決める」と、その影響力の大きさを称賛する。

Football ZONE web編集部