【欧州ビッグクラブ補強総括】パリ・サンジェルマン(昨季リーグ・アン2位:26勝4分8敗/86得点・28失点)

【戦力充実度】
FW:★★★★★★★★★★【10】
MF:★★★★★★★★【8】
DF:★★★★★★★★【8】
GK:★★★★★★★★★★【10】
※10段階評価

【主な新加入選手】
FW
リオネル・メッシ(←バルセロナ)

MF
ジョルジニオ・ワイナルドゥム(←リバプール)

DF
ヌーノ・メンデス(←スポルティングCP/期限付き移籍)
アクラフ・ハキミ(←インテル)
セルヒオ・ラモス(←レアル・マドリード)

GK
ジャンルイジ・ドンナルンマ(←ACミラン)

メッシ、ラモス、ドンナルンマら大物を次々と補強…規格外のスター軍団が誕生

 欧州夏の移籍マーケットの“王者”は間違いなくパリ・サンジェルマン(PSG)だろう。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、スペイン代表DFセルヒオ・ラモスという、昨季までバルセロナとレアル・マドリードのスペイン2強クラブでキャプテンを務めた選手を同時に獲得するなど、前代未聞の出来事と言っていい。

 この2人以外にもイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ、オランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムと、いずれも所属クラブを退団してフリーになった大物と次々に契約。移籍金7000万ユーロ(約91億円)を投じて韋駄天サイドバックのDFアクラフ・ハキミもインテルから引き抜き、まるでビデオゲームの世界のようなスーパースター軍団が誕生した。

 昨季までGKケイラー・ナバスの控えにGKセルヒオ・リコが控える構図だったゴールマウスの争いは、ドンナルンマの加入でより一層熾烈に。開幕4試合はナバスがすべてスタメン出場中だが、第3節ではドンナルンマが初めてベンチ入り。リーグ戦とカップ戦で使い分けるのか、それとも数試合ごとのローテーションか。ともにレギュラーを張るだけの力を備えているだけに、マウリシオ・ポチェッティーノ監督のマネジメントに注目だが、いずれにしても質量ともに不安はないと言えるだろう。

 最終ラインは負傷中のラモスがまだ合流していないなかで、ここまでは左サイドのDFアブドゥ・ディアロ、右サイドのハキミ、そしてセンターバックのドイツ代表DFティロ・ケーラーが開幕から4試合すべてでスタメン起用されている。第4節スタッド・レンヌ戦(2-0)では怪我から復帰したキャプテンのブラジル代表DFマルキーニョスがセンターバックに入り、フランス代表DFブレスネル・キンペンベとコンビを組んだ。4試合で5失点と失点は重なっているだけに、早い段階でベストの組み合わせを見出したいところだ。

 中盤はここまで4-3-3システムが基本となっていることから、スタメンの枠は3枚。ワイナルドゥムやMFイドリッサ・ゲイェ、MFマルコ・ヴェラッティら実力者が顔を揃えるうえに、マルキーニョスもMFとしての起用が可能。経験豊富なMFアンデル・エレーラやMFレアンドロ・パレデスも虎視眈々と定位置確保を狙う充実のセクションだ。さらに20歳のU-21フランス代表MFエリック・ジュニオール・ディナ・エビンベや、18歳のU-19オランダ代表MFシャビ・シモンズなど、これからが楽しみな若手もいる。選手を上手く使い分けつつ、次世代のタレントも育てていきたいところだ。

 再激戦区の前線は、メッシ加入でどのような構成に変わるのか注目される。現状では右にMFアンヘル・ディ・マリア、左にFWネイマール、そして中央にFWキリアン・ムバッペとなっているが、メッシがベンチに座ることは考えにくい。サポーターが期待する“MNMトリオ”の結成となれば、やはりメッシが右サイドで起用されることになるだろうか。しかし、攻守両面でチームに貢献できるディ・マリアもスタメンから外すには惜しいだけに、前線に4人が同時起用される4-2-3-1や4-4-2も今後のオプションとなりそうだ。ドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーやアルゼンチン代表FWマウロ・イカルディ、スペイン代表FWパブロ・サラビアがバックアッパーという、相手にするには恐ろしいスカッドを擁している。

 ただし、脅威のMNMトリオも1シーズン限りの“期間限定ユニット”となる可能性は高い。エースのムバッペが残り1年となった契約延長を拒否しており、今季終了後の退団が確実だからだ。史上最強メンバーが揃う今季こそ、悲願のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を実現させたいところだろう。

“期間限定”のMNMトリオ、ムバッペは4年連続の得点王なるか

【今季キーマン】
■リオネル・メッシ(アルゼンチン代表/FW/34歳)
 34歳でプロキャリア初の国外移籍。バルセロナとは涙の別れを迎えたが、アルゼンチン代表のコパ・アメリカ優勝に貢献するなどピッチ上では変わらず違いを作り続けている。悲願のCL制覇に向けて最重要のキーマンと言えるだろう。

■キリアン・ムバッペ(フランス代表/FW/22歳)
 クラブとの契約延長を拒否し、シーズン終了後にはレアル・マドリードへの移籍が既定路線に。PSGでの“ラストイヤー”はタイトル奪還はもちろん、リーグ・アンでの4年連続得点王に期待が懸かる。

■セルヒオ・ラモス(スペイン代表/DF/35歳)
 16年間過ごしたマドリードに別れを告げ、パリに上陸。長年のライバルだったメッシとまさかの邂逅を果たした。レアルで獲得したタイトルは通算22個。新天地でもチームを栄冠に導く活躍が使命となる。

Football ZONE web編集部