1部チームはクリスマス休暇を終えて練習再開も新規感染者が増加

 リーガ・エスパニョーラは大半のチームがクリスマス休暇を終えて練習を再開し、12月31日から来年1月3日に行われるリーグ前半戦最後となる19節へ向けて準備を進めている。もっとも、選手たちにはピッチに入りボールを蹴る前に戦わなければならない相手がいる。再び猛威を振るっている新型コロナウイルスだ。

 スペインでは、イングランドやフランス、ドイツほどではないとはいえ12月21日に1日の感染者が4万9823人を記録。これはパンデミック下で同国最多の数字になった。全国で屋外でのマスク着用義務が改めて課されたほか、感染が広がっているカタルーニャ州では夜間外出の禁止、夜間の遊興施設やイベントの中止、仕事などでの会合の人数制限を設けるなどの対策を講じており、そのほかの自治州でもこれに倣う動きが広がっている。

 いわばこれまで取り戻してきたいつもへの生活への歩みを、過去にいた地点に戻ったうえで始めなければならないということ。すごろくで振り出しに戻る時の憂鬱さや無力感、簡単に言えば面倒臭さがある。

 当然のことながらサッカー界にも影響は出ている。多くの1部チームは12月27日、クリスマス休暇を終えて練習再開したが、この時点で実施された検査により6チームで計31人の新規感染者が確認された。2部でも同様の傾向があり、テネリフェ対ラス・パルマスのカナリア諸島ダービーは延期、または無観客試合での実施が検討されている。

 リーグ機構は当面1チームに13選手、うちトップチーム所属選手が5人含まれていれば試合実施可能だとの指針を示している。もっとも、現状で各チームの監督が一番恐れているのが感染者を出さないことだろう。リーグ首位のレアル・マドリードが今月19日までに6人の感染者を出し、下位に沈むカディス戦に引き分けたことが好例。主力選手を一気に奪われ、下部組織選手で対応せざるを得ないのは戦力ダウン以外の何物でもない。

久保がファティやペドリとしのぎを削り合う可能性も

 選手たちは2年前のリーグ中断を経て、再開へ向けての準備期間を連想させるあの日々をまた経験することになる。ほぼ毎日の検査実施、少人数グループによるローテーションでのロッカールーム利用、着替えをしたうえで練習や試合の会場入りし、ホテルや自宅でシャワーを浴びるといった日常が再びやって来る。これまでの経験を活かしながら制約とどう付き合いコンディションを維持するかかが重要になってくるのではないだろうか。

 経験と言えば、マジョルカの久保はその意味を噛み締め、新たな一面を引き出すことになるかもしれない。

 新年最初の対戦はホームのバルセロナ。昨季までと最も違う点は大黒柱のFWリオネル・メッシがいないことで、偉大な選手に胸を借りるという構図がなくなった。むしろ今季から出てきたバルセロナ下部組織の後輩と戦うことになる。成長株のMFガビ(17歳)こそ出場停止でマジョルカ入りしないが、MFニコ(19歳)を筆頭とする複数の新顔選手がメンバーに入ってくるだろう。もしかすると元チームメイトのFWアンス・ファティ(19歳)、東京五輪スペイン代表のMFペドリ(19歳)が怪我から回復、ピッチに立つことも考えられる。スペインリーグ3年目を迎えた日本人選手が、少年時代を知るかつての仲間や同年代の選手たちを前にプロになってから得た体験やノウハウを披露することになるのか。興味は尽きない。

Football ZONE web編集部