【プレビュー#6】アジア杯全メンバー紹介 宮澤ひなたは今大会で殻を破れるか

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、1月20日に開幕する女子アジアカップで大会3連覇を狙う。グループリーグでは21日にミャンマー、24日にベトナム、27日に韓国と対戦予定だ。アジア女王の称号を巡る戦いを託されたメンバー23人の中から、最終回の後編ではMF、FWの精鋭7人を紹介する。

<MF>
■林穂之香(AIKフットボール[スウェーデン]/23歳)
今季成績:0試合・0得点(スウェーデン)
国際Aマッチ:11試合・0得点
アジアカップ出場:初

 スウェーデンから欧州挑戦を始め、ダイナミックなプレーに磨きがかかった。サイズではるかに上回る相手と日常的に戦いながら、自分と日本のストロングポイントも改めて実感したという。東京五輪では、バックアップメンバーからレギュレーション変更で正規メンバーへ昇格すると、直前合宿ではコンディションの良さをアピール。イギリス戦を皮切りに3試合で使われ、奮闘した。五輪組のボランチでは、体制変更後も唯一、継続招集されている。

■成宮 唯(INAC神戸レオネッサ/26歳)
今季成績:9試合・3得点(WEリーグ)
国際Aマッチ:1試合・0得点
アジアカップ出場:初

 INAC神戸へ加入すると、期待にたがわぬ活躍でチームの独走状態に貢献。ポジションと役割への対応力は高く、どの場所に置かれてもハードワークをベースにこなす。素早いアプローチでボールホルダーを追い詰め、奪取する猟犬のような寄せは、高い位置で奪うチームコンセプトにもぴったりだ。アタッキングサードで、死角を見つけ出す能力にも秀でる。敵味方がエアポケットに入る瞬間を狙って、試合を決するプレーを見せることもしばしばだ。

■宮澤ひなた(マイナビ仙台レディース/22歳)
今季成績:9試合・1得点(WEリーグ)
国際Aマッチ:4試合・0得点
アジアカップ出場:初

 星槎湘南高で素材に磨きをかけ、卒業後もベレーザで活躍を続けてきた。それだけに、リスクが大きい移籍に見えたが、新天地のマイ仙台でさらなる進化を遂げた。松田岳夫監督の下、ベレーザ時代の使われるサイドアタッカーとしてではなく、センターポジションでも、神出鬼没な動きを見せて、攻撃のタクトを振っている。もともと舞台が大きくなればなるほど、潜在能力を引き出されるタイプ。今大会で「ネクスト岩渕」以上を証明するか。

岩渕のコロナ陽性反応により、菅澤優衣香と田中美南の活躍に期待

<FW>
■菅澤優衣香(三菱重工浦和レッズレディース/31歳)
今季成績:9試合・5得点(WEリーグ)
国際Aマッチ:79試合・24得点
アジアカップ出場:4回目

 なでしこジャパンの最前線に立ち続けてきた大型FW。日本のトップリーグで、得点王争いの中心に位置し続けている。2018年のアジア大会では、他国よりも登録メンバーが2人少なく、消耗が激しい状況のなか、少ないチャンスをゴールに結びつけて優勝に導いた。このアジアカップには、DF熊谷紗希とともに2010年から4大会連続出場となる、連携熟成の時間が少ない今大会は、独力で活路を切り開いたあの日を再現してもらいたい。

■岩渕真奈(アーセナル[イングランド]/28歳)
今季成績:9試合・1得点(イングランド)
国際Aマッチ:83試合・37得点
アジアカップ出場:2回目

 2011年の女子ドイツW杯で世界一を経験し、A代表83試合で37ゴール。局面打開の切り札として活躍し、押しも押されもせぬ日本のエースだ。前回大会では全5試合にフル出場。ゴール数は「2」と岩渕にしては少なかったが、周囲を活かした働きが認められ、大会MVPに選出。東京五輪のカナダ戦では、オフザボールの動きで勝負をつけて、起死回生の同点ゴールを奪った。なでしこの復権に向けて、若い選手に多くを伝えていきたいところだが、1月19日に日本サッカー協会から新型コロナウイルス陽性反応と発表され、状況が心配される。

■田中美南(INAC神戸レオネッサ/27歳)
今季成績:7試合・1得点(WEリーグ)
国際Aマッチ:54試合・25得点
アジアカップ出場:2回目

 国内リーグでは、2016年から4年連続の得点王。ペナルティーエリア内で、点で合わせるゴール嗅覚はそのままに、崩しのスタートに絡む回数も増やしている。東京五輪でA代表の世界大会に初出場を果たした。初戦のPK失敗を引きずることなく、前線でゴールを狙い続け、なでしこジャパンをベスト8に導く2ゴールを奪った。ここまでA代表ではチーム3番目の25ゴールを挙げているが、これは出場54試合でのもの。得点率の高さは出色だ。

■植木理子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ/22歳)
今季成績:9試合・2得点(WEリーグ)
国際Aマッチ:6試合・0得点
アジアカップ出場:初

 2018年のU-20女子W杯では、パラグアイ戦でハットトリックし、ドイツ、イングランドなどの強豪からもゴールを奪った。女子W杯フランス大会でも選出されたが、直前合宿で故障し、無念のリタイアを余儀なくされた。東京五輪も選から漏れたが、新体制下のオランダ遠征では、初戦のアイスランド戦から先発出場を果たしている。角度がないところからでもゴールを狙う姿勢や、守備ブロックを突破する際の迫力は大。A代表初ゴールは近い。

FOOTBALL ZONE編集部