本田圭佑、後期リーグ開幕戦でゴール

 メキシコ1部の後期リーグが開幕した。現地時間6日に後期リーグの開幕戦が行われ、パチューカに所属する本田圭佑はさっそくスタメン出場しゴールも挙げている。チームは敗れたが、大きな存在感を放ったことで、日本代表復帰に向けていい形で2018年のスタートを切った。(文:河治良幸)

—–

 パチューカに所属する本田圭佑が2018年最初の試合となるリーガMX後期リーグの開幕戦で、プーマスを相手にゴールを決めた。ホームのエスタディオ・イダルゴで幸先のいいスタートを切っている。

[4-3-3]の右ウィングで先発した本田は、左からのコーナーキックでフランコ・ハラによる先制ゴールの起点となると、セットプレーのクリアボールを拾ったところからゴール前まで走り、こぼれ球を右足で押し込んでゴールを決めた。

 先に2点を奪いながらプーマスに3点を返される形で逆転負けを喫したパチューカにとっては非常に反省材料の残る試合となったが、右サイドから常に攻撃の中心として絡み、多くのチャンスを作った本田は存在感を十分に示した。ただし、プーマスの反撃にあった時間帯に、もう1つゴールに入り込むプレーができればチームに勝ち点をもたらすことができたかもしれない。

[4-2-3-1]のプーマスに対し、右サイドでボールを受けたところから、頂点に構えるハラにボールをつけるか、中盤のビクトル・グスマンやホルヘ・エルナンデスに短いパスを通す本田。右サイドの相棒であるサイドバックのホセ・マルティネスの攻め上がりを促しながら、ゴール方向を目指す形でプーマスの守備を脅かした。パチューカは立て続けにセットプレーのチャンスを得るが、その多くに絡んだのも本田だった。

 35分の先制点につながるコーナーキックを取った場面も右サイドでマルティネスを追い越させてパスをつなぎ、同サイドに流れてきたアメリカ代表センターバックのオマル・ゴンサレスがクロスをあげた形だった。

 左コーナーキックを得たパチューカは本田が左足で速いボールを蹴ると、ニアサイドでグスマンが中に逸らし、最後はハラが押し込んだ。日本代表ではキッカーとしてしばしば問題が指摘される本田だが、パチューカで継続して左足のキッカーを務めていることは今後に向けた1つのアドバンテージと言えるかもしれない。

 そして本田のゴールシーンは39分。相手セットプレーをパチューカのディフェンスがクリアすると、前線に張っていた本田が戻りながら相手選手より先にボールを触り、グスマンにつなぐと左サイドから疾走するエリック・アギーレがバイタルエリアまで持ち上がり、再び並走していたグスマンへ。

 そこからのショートクロスはディフェンスに阻まれるが、リバウンドを拾ったグスマンがさらにクロス。ボールはGKのアルフレッド・サルディバルが触ったものの、ゴール前に走り込んでいた本田がショートバウンドを右足で捉え、ややミートしきれなかったたものの、ワンバウンドでゴールラインを割った。

右サイドで不動の存在に。だが代表復帰に向け懸念も…

 パチューカにとって残念だったのは、前半アディショナルタイムに右サイドのつなぎを奪われたところから、ショートカウンターを受けてチリ代表FWニコラス・カスティージョのミドルシュートにより1点を返されてしまったこと。その原因となったのがオマール・ゴンサレスのマルティネスへのパス判断の遅れだったが、時間帯を考えればやや中寄りにポジションを取った本田に預けるなど、うまく安全なプレーを選択したかったところだ。この1点が影響してか、後半の主導権を完全にプーマスに奪われてしまった。

 本田のところにも前半以上に厳しいチェックが来る中で、パチューカのボールロストが増えると、セットプレーからヘスス・ガジャルドのゴールでプーマスに同点とされた。58分には本田がボールを失った直後の危険なファウルで警告をもらった。

 そこから一時はパチューカが攻撃の主導権を取り戻したが、76分には逆に高速カウンターから再びカスティージョに決められついに逆転を許す。そこからプーマスの粘り強いディフェンスを破り切れず、パチューカにとってホームで痛い敗戦となった。

 前半で2点をリードしながら前半アディショナルタイムに失点し、さらにセットプレーとカウンターから逆転される悪い流れで初戦を落としてしまったが、本田としては上々の今年初戦だったと言える。ただ、1つ気になるのが右ウィングでプレーする際のポジショニング。やはり日本代表で求められるそれより中に寄る時間が長いのだ。

 パチューカでの本田の起用法に関連するトピックとして、これまで10番を背負ってきたウルグアイ代表のホナタン・ウレタビスカヤがモンテレイに移籍し、アルゼンチン出身のメキシコ代表FWチャコ・ヒメネスが加わったことにも触れたい。

 ウレタビスカヤは前期リーグの終盤戦で左サイドに回っていたが、本来は右サイドで持ち味を発揮するタイプだ。この移籍により、前期リーグでは様々なポジションで使われた本田の右サイド起用が固定的になる可能性もある。

 “ハリルジャパン”のコンセプトと本田の特徴を合わせて考えれば[4-3-3]のインサイドハーフが適しているようにも見える。ただ、右サイドでもこうして継続的に起用される中で結果を残していけば、代表復帰の期待は高まる。経験豊富な選手でもあるだけに、いざ招集されてどう機能するかは代表の指揮官と話し合って解決するべき課題でもある。まずはパチューカで与えられた役割をしっかりこなし、出場時間と結果を残していくことが大事だろう。

(文:河治良幸)