ノルウェー代表FW

 今季のJリーグが間もなく開幕する。どのチームも戦力補強に余念がなく、多くの選手が新天地を求めた。そして、日本に活躍の場を移した外国人選手も多い。それぞれのチームで彼らはどのようなパフォーマンスを見せるだろうか。今回フットボールチャンネルでは、J1クラブに加入した新たな外国人選手を5人紹介する。

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FW:タリク・エルユヌシ(ノルウェー代表)
生年月日:1988年2月23日(30歳)
移籍先:AIKソルナ(スウェーデン)→湘南ベルマーレ

 湘南ベルマーレの新エースとして期待されている30歳のFW。2005年に母国のフレドリクスタでプロデビューを果たした同選手は、その後ヘーレンフェーン、リールストロム、ローゼンボリなどでプレー。2013/14シーズンからはホッフェンハイムに所属しており、2015/16シーズンまで在籍するなど欧州トップリーグでの経験も培った。その後に移籍したオリンピアコスではヨーロッパリーグ(EL)にも出場。昨季はAIKソルナでリーグ戦28試合11得点1アシストの成績を収めていた。さらに、ノルウェー代表としてEURO2020(欧州選手権)予選にも出場。レアル・ソシエダ所属のマルティン・ウーデゴーアなどと共にプレーしている。

 タリク・エルユヌシは身長172cm、体重62kgと大柄なタイプではない。しかし、ゴール前に飛び込む一瞬のスピードと相手に簡単に当たり負けしないボディバランスを持っている。また、CFのみならず左右のウィング、トップ下、サイドハーフと攻撃的なポジションであればどこでもプレーできるという万能な選手だ。前線から激しくボールを奪いに行く姿勢も目立ち、このあたりは湘南のスタイルに合うと見ていいだろう。

 今月で31歳となるなど、決して年齢的には若くない。しかし、ノルウェー代表やブンデスリーガなどで培った豊富な経験値は、湘南にとってピッチ内外で頼もしいものとなるだろう。新天地での背番号は11と期待値の高さも明らか。湘南の絶対的FWであった山﨑凌吾が抜けた今こそ、この男の活躍は重要となってきそうだ。

大型FWが北の大地へ

FW:ドウグラス・オリヴェイラ(ブラジル)
生年月日:1995年1月16日(25歳)
移籍先:ルヴェルデンセ(ブラジル)→北海道コンサドーレ札幌

 北海道コンサドーレ札幌に期限付きで加入することが決まった25歳のブラジル人FW。2014年にコリチーバでプロキャリアをスタートさせ、その後グレミオ・マリンガやペロタスなど、複数の母国クラブでプレーした選手だ。2019シーズン途中に加入したルヴェルデンセでは公式戦27試合の出場で16ゴールという成績を収めている。

 身長は188cmと大柄で、その恵まれた体躯を生かしたパワフルなプレーを武器としている。ペナルティエリア内での強さはもちろんのこと、エリア外から放たれる右足のシュートも抜群の威力を持っている。公式戦27試合に出場した2019シーズンは、1試合の平均ドリブル数3回を記録し、60%という成功率も収めたドウグラス・オリヴェイラ。やや強引な形ではあるが、相手を次々と無力化していく力強い突破もJリーグでは脅威となるだろう。

 トップレベルでの実績はないが、身長188cmの体躯を生かしたパワーは札幌においても大きな武器となるだろう。新天地では1トップだけでなく、シャドーで起用しても面白いかもしれない。攻撃的なミシャサッカーに、どこまでフィットできるか注目である。

ポルトガルの長身FW

FW:アレクサンドレ・ゲデス(ポルトガル)
生年月日:1994年2月11日(25歳)
移籍先:ヴィトーリア・ギマランエス(ポルトガル)→ベガルタ仙台

 ポルトガルの名門・スポルティングCPの下部組織出身で、U-15〜U-20までの年代別ポルトガル代表に招集された経験を持つ25歳のFW。18歳でプロデビューを飾っており、その後はレウス・デポルティウ、デポルティーボ・アベスでプレー。後者では主力として活躍しており、公式戦101試合で32得点12アシストの成績を収めている。そして2018/19シーズンからはヴィトーリア・ギマランエスでプレー。しかし、昨季はリーグ戦29試合で6得点5アシストの成績を収めたものの、今季は公式戦8試合でわずか2得点という結果に終わっていた。

 身長185cmの体躯を誇る同選手は、CFを主戦場としている。しかし、試合の中でサイドに流れることも多く、身体をうまく使ったドリブルからシュートやラストパスまで持ち込むことを可能としている。シュート技術も決して低くなく、良い形でゴール前でアクションを起こせることができれば、高い確率で仕留めてくれるだろう。ボールを奪われた後の切り替えも素早く、守備にも献身的だ。

 しかし、ベガルタ仙台は4日、アレクサンドレ・ゲデスが練習試合で負傷したことを発表。全治は約8週間になる見込みで、開幕戦出場が絶望的となった。いきなり試練が訪れたゲデスだが、まずは怪我の治療に専念し、万全な状態でJリーグデビューを果たしてほしいところ。今は早期の回復を望むばかりだ。

清水の新たな守護神候補

GK:ネト・ヴォルピ(ブラジル)
生年月日:1992年8月1日(27歳)
移籍先:アメリカ・デ・カリ(コロンビア)→清水エスパルス

 清水エスパルスにやって来たブラジル人GK。身長は189cmと大柄で、その長い手足を生かしたセービングでチームのピンチを救ってきた選手だ。ハイボールの処理などにはそれほど大きな強みを持っている印象はないが、飛び出すタイミングが的確でシュートに対する反応も素早い。また、短い助走でも飛距離を出せるキック力もあり、低弾道のパントキックでカウンターの起点にもなれる。レベルの高い選手と言えるのではないか。

 2011年にフィゲイレンセでプロキャリアをスタートさせたネト・ヴォルピは、その後複数の国内クラブでプレーし、2018年にコロンビアのアメリカ・デ・カリへ加入している。昨シーズンはリーグ戦26試合に出場し、クラブのリーグ制覇に大きく貢献。ベストイレブンにも選出されるなど、申し分ない活躍を見せた。

 清水で正守護神として活躍していたGK六反勇治は、横浜FCへ移籍することになった。そのため、ネト・ヴォルピは2020シーズンにおける清水の正守護神となることが濃厚だ。自身にとって南米のクラブ以外でプレーするのは今回が初めてのことになるが、果たしてブラジル人GKは日本の地でどのようなパフォーマンスを見せるだろうか。

常勝軍団の新たなFW

FW:エヴェラウド(ブラジル)
生年月日:1991年7月5日(28歳)
移籍先:ケレタロFC(メキシコ)→鹿島アントラーズ

 鹿島アントラーズは先月4日、メキシコのケレタロFCよりFWエヴェラウドが完全移籍で加入することを発表している。新天地での背番号は「9」に決まった。

 28歳のブラジル人FWは、グレミオでプロデビュー。その後はカシアス、CSアラゴアーノなどの国内クラブを転々とし、2017年よりメキシコのケレタロFCに加入している。それまでは目立った結果を残すことができなかったエヴェラウドであるが、期限付きで加入したシャペコエンセでは昨季、セリエAで33試合13得点1アシストの成績を収めるなど活躍。その後はケレタロFCに戻ることなく、鹿島移籍を決断している。

 身長181cm、体重81kgの体躯を誇るエヴェラウド。複数のDFに囲まれてもボールを失わないキープ力に長けており、ボックス内での強さも武器に持っている。昨季は1試合あたりの空中戦における勝利数「8回」を記録するなど、クロスボールに対する上手さも兼ね備えていると言えるだろう。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のプレーオフではゴールやアシストといった結果を残すことはできなかったが、今後チームメイトとの連係を深めていければ、面白い存在になるかもしれない。