20位:バルサのDNAを受け継ぐ男

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。※成績は7月5日時点

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MF:フレンキー・デ・ヨング(オランダ代表/バルセロナ)
生年月日:1997年5月12日(23歳)
市場価格:7200万ユーロ(約86.4億円)
今季リーグ戦成績:27試合出場/2得点2アシスト

 オランダの名門アヤックスで頭角を現した若きオランダ代表戦士。2016年に亡くなったヨハン・クライフ氏と比較されている、実力屈指の選手だ。高額な移籍金でバルセロナに加入したのは今季のことで、同選手は加入1年目ながら主力に定着。現在は負傷の影響でピッチに立つことができていないが、バルセロナの「DNA」を受け継ぐものとして、サポーターから確かな期待を寄せられているのは明らかだ。

 フレンキー・デ・ヨングは23歳とは思えない落ち着きぶりを兼ね備えており、相手にプレッシャーを与えられても的確にボールを散らすことが可能。「パス」の精度はショート、ロング問わず正確で、一人で攻撃のスイッチを入れてしまうことも少なくない。また、場面によってはワンタッチパスで相手を欺くなど、華麗なプレーを披露することも。このあたりはアンドレス・イニエスタを彷彿とさせるものがある。

 そして、デ・ヨングの特徴は果敢に前線へ飛び出して行けること。相手の危険なスペースを見つける眼が冴えており、そこに侵入しては見事なポジショニングとゴール前の狭いエリアを通す繊細なラストパスを活かして決定的な仕事をこなすことも多い。ただ組み立てに関与するだけでなく、こうした積極的なプレーを見せながらも繊細さを発揮できるのが、デ・ヨングが大きく評価される理由と言えるだろう。

19位:マンUを変えた攻撃的MF

MF:ブルーノ・フェルナンデス(ポルトガル代表/マンチェスター・ユナイテッド)
生年月日:1994年9月8日(25歳)
市場価格:4800万ユーロ(約57.6億円)
今季リーグ戦成績:17試合出場/8得点7アシスト(スポルティングCP)
今季リーグ戦成績:9試合出場/6得点5アシスト(マンチェスター・ユナイテッド)

 スポルティングCPで「王様」的存在として活躍していたポルトガル代表MFは、今冬にマンチェスター・ユナイテッドに加入。新天地でもさっそく主力の座に躍り出た同選手は、1試合で1得点以上に絡む驚異的なパフォーマンスを見せ続けており、今や絶対に欠かせない存在に。ユナイテッドは同選手加入後に勝ち星を多く積み上げているなど、まさにこの男はチームの姿そのものを変えたと言えるだろう。

 ブルーノ・フェルナンデスは、とにかく「テクニック」に優れており、視野も広く、ボールも運べてシュートセンスも良いなど、極めて欠点の少ない選手である。ピッチを幅広く動いて味方のサポートを怠らず、守備にも献身的な姿勢を見せるなど、ボールを持っていない状態でもチームに大きく貢献できるのが魅力的。いわゆる消えている時間というものが、非常に少ない存在と言える。

 また、B・フェルナンデスは視野の広さとアイデアの豊富さを融合させた縦パスの鋭さが圧巻で、わずか1本のボールで相手守備陣を崩壊へ導くことも少なくない。敵を欺く意外性のある「パス」もかなり効果的だ。そして、同選手は横パスが少なく、縦パスの頻度がかなり多い選手でもある。そのプレースタイルゆえ、パス成功率で表すとそこまで高くないのは事実なのだが、これほど果敢に勝負球を送り込める存在も非常に稀有だと言える。

18位:イタリアの小さなMF

MF:マルコ・ヴェラッティ(イタリア代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1992年11月5日(27歳)
市場価格:6000万ユーロ(約72億円)
今季リーグ戦成績:20試合出場/0得点5アシスト

 イタリア代表の小柄なMF。もともとは攻撃的なポジションでプレーしていた同選手であるが、若手育成に定評のある名将ズデネク・ゼーマン監督にボランチへコンバートされると秘めたる才能が開花し、今や世界屈指のMFとなった。所属するパリ・サンジェルマン(PSG)でも不動の存在として活躍しており、リーグ・アンを筆頭に数多くのタイトルをもたらしている。

 マルコ・ヴェラッティと言えば、その小さな身体からは想像できないハードな守備を持ち味としている選手。カードを恐れない激しいタックルを仕掛けることも珍しくなく、常に相手の攻撃の芽を摘むことを可能としている。反対に、攻撃面では繊細さを発揮。足元の「テクニック」を活かしたボールキープ力等は抜群で、隙を見た「ドリブル」によって一人で陣地回復を果たすことも少なくない。

 中でもパスセンスは飛び抜けたものがあると言えるだろう。ボール奪取後の素早い展開力はピカイチであり、視野の広さを活かしたロングフィードにも長けるなど、一瞬で味方のチャンスを演出することも。先述した通りキープ力も高いため、当然ながらビルドアップでの貢献度も絶大だ。イタリア代表のレジェンドであるアンドレア・ピルロと比較されるその能力は伊達ではない。

17位:ラツィオのチャンスメーカー

MF:ルイス・アルベルト(スペイン代表/ラツィオ)
生年月日:1992年9月28日(27歳)
市場価格:4400万ユーロ(約52.8億円)
今季リーグ戦成績:28試合出場/5得点15アシスト

 ラツィオで不動の存在として活躍するスペイン代表MF。「イタリア国内で最高の司令塔」との呼び声も高い選手だ。2017/18シーズンにセリエAのアシスト王に輝いた27歳のMFだが、ラツィオ在籍4年目を迎えた今季はそれを上回るキャリア最高レベルのパフォーマンスを披露。アシスト数は「20」に迫る勢いとなっているなど、来季のチャンピオンズリーグ出場を狙うチームを大きく支えている。

 そんなルイス・アルベルトは、スペイン人らしい足元の「テクニック」が持ち味。細かなタッチを駆使して相手のプレスを剥がすプレーに定評があり、「ドリブル」で敵陣を切り裂くことも可能だ。また、セリエAの舞台で揉まれ続け「守備力」も着実に向上。「フィジカル」等は凡庸であるとはいえ、より隙のないMFになりつつあるのは誰の目にも明らかと言えるのではないか。

 ただ、やはり中でも飛び抜けているのはゴール前で発揮するラストパスの質だ。とにかく視野が広くアイデアも豊富で、敵守備陣の急所を確実に突く鋭いボールは幾度となく相手の脅威となっている。足元の柔らかさを活かした「ドリブル」から「パス」を出すまでのテンポも非常に良いため、対峙する選手からすると捕まえにくい存在であるとも言えるだろう。すでに大量のアシストを記録しているが、まだまだ積み上げていくかもしれない。

16位:レアルを支えるベテランMF

MF:ルカ・モドリッチ(クロアチア代表/レアル・マドリード)
生年月日:1985年9月9日(34歳)
市場価格:1200万ユーロ(約14.4億円)
今季リーグ戦成績:27試合出場/3得点6アシスト

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドらを抑え2018年にバロンドールを受賞した世界最高のMF。所属するレアル・マドリードではこれまでにもチャンピオンズリーグ(CL)3連覇などに貢献してきた同選手だが、34歳となった現在でも衰えをほとんど感じさせておらず、攻守両面でチームのために奮闘している。マドリーにとってまだまだピッチ内外で必要不可欠な存在となることは確かだ。

 クロアチア代表のルカ・モドリッチは世界トップクラスの技術を誇っている選手で、ファーストタッチで相手を簡単にかわしてしまうこともある。もちろんボールキープ力も抜群に高く、そこから繰り出す「パス」も一級品。とくに力強さと華やかさがマッチしたアウトサイドキックでの「パス」は、まさに芸術作品と言えるだろう。確かな自信がなければ、そう簡単にはできなプレーだ。

 また、モドリッチは守備にも献身的な選手で、技術面が優れていながら身体をぶつける泥臭いプレーを行うことも厭わない。ボール奪取後の視野の広さを活かした素早い展開力も抜群に高いため、ロングフィードなどを駆使してカウンターの起点となることも少なくない。パサーとしての確かな能力を示すために献身的なプレーも決して怠らないのが、モドリッチが大きく評価される理由と言えるのではないか。