5位:針の穴を通すパス

リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。※成績は7月26日時点 
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MF:ケビン・デブルイネ(ベルギー代表/マンチェスター・シティ)
生年月日:1991年6月28日(29歳)
市場価格:1億2000万ユーロ(約144億円)
今季リーグ戦成績:34試合出場/11得点19アシスト

 マンチェスター・シティのプレーメーカーが5位にランクインした。右インサイドハーフでプレーするケビン・デブルイネはアシストを量産。今季は直近4シーズンで3度目となる最多アシストを達成している。

 デブルイネの特徴はなんといってもキックの精度の高さにある。右サイドから放たれる高速クロスは、ターゲットに寸分の狂いもなく届けられる。シティは純粋な高さで勝負できるタイプのFWがいないにもかかわらず、ピンポイントで届けられるデブルイネのクロスから多くのゴールが生まれている。

 デブルイネはドリブルの推進力と、必殺のスルーパスも備えている。ロシアワールドカップの日本代表戦の試合終了間際の逆転ゴールもデブルイネのドリブルから生まれた。スピードに乗った状態からでも正確なスルーパスを届けることができる。カウンターはシティやベルギー代表の1つの得点パターンとなっている。

4位:ナポリのワンクラブマン

FW:ロレンツォ・インシーニェ(イタリア代表/ナポリ)
生年月日:1991年6月4日(29歳)
市場価格:4800万ユーロ(57.6億円)
今季リーグ戦成績:34試合出場/7得点6アシスト

 ナポリのエース、ロレンツォ・インシーニェが4位に入った。2006年からナポリの下部組織でプレーするインシーニェは、期限付き移籍を除いてナポリ一筋でプレー。マレク・ハムシクの移籍に伴い、今季からはキャプテンマークを巻いている。

 マウリツィオ・サッリ監督の下でレギュラーに定着したインシーニェは、16/17シーズンに18得点をマークしたように高い得点力を誇る。テクニカルに秀でており、左サイドからカットインして放たれる右足のシュートは、インシーニェの得点パターンの一つとなっている。

 163cmと小柄な体から繰り出されるドリブルはスピードに優れ、左サイドから多くのチャンスを作り出す。ドリース・メルテンスらとのコンビネーションは成熟の域に達しており、チャンスメイクにもそのテクニックの高さは活かされている。

3位:怪我に苦しむレアルの新エース

FW:エデン・アザール(ベルギー代表/レアル・マドリード)
生年月日:1991年1月7日(29歳)
市場価格:8000万ユーロ(約96億円)
今季リーグ戦成績:16試合出場/1得点6アシスト

 3位にランクインしたエデン・アザールは、今季からレアル・マドリードでプレーしている。今季はチェルシー時代には少なかった怪我に苦しみ、わずか1得点という結果に終わったが、チェルシーではでは5季連続で2ケタ得点をマークした。

 アザールの能力の高さに疑いの余地はない。ドリブルでチャンスを生み出し、ラストパスを出す能力も高い。チェルシーでは3度も2ケタアシストをマークしている。

 スピードが乗った状態でも、相手に寄せられたときも相手に奪われないテクニックがアザールにはある。それは数字にも表れていて、アザールは90分換算で約4.1回のファウルを受けている。リオネル・メッシがそのおよそ半分の2.2回ということからも、その多さがわかるだろう。ファウルの多さはアザールのスキルの高さを表していると言えるだろう。

2位:ブラジルの至宝

FW:ネイマール(ブラジル代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1992年2月5日(28歳)
市場価格:1億2800万ユーロ(約153.6億円)
今季リーグ戦成績:15試合出場/13得点6アシスト

 パリ・サンジェルマンとブラジル代表で10番を背負うネイマールが2位に入った。注目度の高さゆえ、ピッチ外での話題には事欠かないが、持っている能力の高さに異論の余地はない。

 サントスでは南米年間最優秀選手賞を2度受賞。4年間在籍したバルセロナでは、ルイス・スアレス、リオネル・メッシとともにプレー。3トップは3人の頭文字を取って「MSN」と呼ばれ、14/15シーズンに公式戦122ゴールをたたき出した。

 かつてブラジル代表で10番を背負ったロナウジーニョを彷彿とさせるスキルフルな足技で、ネイマールは見るものを魅了する。自然とネイマールへのマークは厳しくなり、深いタックルを受けて負傷することも少なくない。17年夏に移籍したPSGでは負傷に苦しむことも多いが、3シーズンで公式戦81試合に出場し、70得点39アシストをマーク。ピッチに出れば、その実力を示している。

1位:バルセロナが生んだ天才

FW:リオネル・メッシ(アルゼンチン代表/バルセロナ)
生年月日:1987年6月24日(33歳)
市場価格:1億1200万ユーロ(約134億円)
今季リーグ戦成績:33試合出場/25得点22アシスト

 多士済々のタレントを抑えてトップに輝いたのはリオネル・メッシだった。16歳のときにトップチームに加わり、17歳10か月で初ゴールをマークすると、一足飛びにスターへの階段を上がっていった。

 良くも悪くも、バルセロナはメッシを中心に回っている。複数の選手に囲まれても細かいタッチですり抜けて、一瞬の隙を突いて精度の高いシュートを放つ。わかっていても止められないそのテクニックで、バルセロナではキャリア通算633得点を挙げている。

 類まれなるテクニックは、得点をアシストする場面でも如何なく発揮される。今季は得点王と同時に、リーグ最多アシストも達成。2月9日のベティス戦で3アシストをマークしたかと思えば、2週間後には4ゴールの活躍。幾多の名将たちがメッシ封じの戦術を敷いてきたが、天才を封じるのに有効な術はいまだ見つかっていない。

【了】