10位:バルセロナが欲したレジスタ

世界各国から選手が集うイタリア・セリエAで最高の選手は誰か? フットボールチャンネル編集部では、各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたセリエA所属選手のランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。
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MF:ミラレム・ピャニッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表/ユベントス)
生年月日:1990年4月2日(30歳)
市場価格:5200万ユーロ(約62.4億円)
今季リーグ戦成績:30試合出場/3得点8アシスト

 パウロ・ディバラ、クリスティアーノ・ロナウドらワールドクラスのアタッカーが揃うユベントスで、中盤の底から支えていたのがミラレム・ピャニッチだった。幼少期にボスニア戦争から逃れてルクセンブルクに移住し、フランスで頭角を現した。16年夏に加入したユベントスでは背番号5をつけてプレーしている。

 両足から放たれる「パス」の精度が高く、ピッチのあらゆるところにボールを供給する。直接FKの精度はワールドクラスで、ロングレンジからゴールを狙えるのも特徴だ。マッシミリアーノ・アッレグリ、マウリツィオ・サッリという異なるスタイルを標榜する指揮官の信頼を掴んだピャニッチは、世界最高峰のレジスタと呼ぶに相応しい活躍を見せている。

 ブラジル代表MFのアルトゥールとの実質的なトレードが実現し、ピャニッチは来季からバルセロナでプレーすることになった。スペインでのプレーは初めてとなるが、卓越したプレービジョンとボールテクニックはスペインでも活かされるだろう。

9位:ラツィオに定住したジャーニーマン

FW:チーロ・インモービレ(イタリア代表/ラツィオ)
生年月日:1990年2月20日(30歳)
市場価格:4000万ユーロ(約48億円)
今季リーグ戦成績:37試合出場/36得点8アシスト

 ユベントスからシエナ、グロッセト、ペスカーラ、ジェノアと渡り歩き、13/14シーズンにトリノで22得点を挙げてブレイクした。しかし、ドルトムント、セビージャと国外では結果を残せず。それでも、16年夏に加入したラツィオで2度の得点王に輝き、4シーズンで94得点を挙げている。

 セリエAのシーズン最多得点記録に並ぶ36ゴールをマークした今季は、88分に1ゴールの割合で得点を重ねた。抜群のタイミングでDFラインの裏を抜け、クロスボールに対してDFのマークを巧みに外す。オフ・ザ・ボールのポジショニングと「スピード」や「フィジカル」が結びつき、セリエAを代表するストライカーとなった。

 ゴール前では異常なまでに冷静だ。GKのわずかな隙も見逃さないコントロールショットで、数々のゴールを奪ってきた。ジャーニーマンだったインモービレは、ラツィオのストライカーという天職を見つけている。

8位:欠点がないプレーメーカー

MF:アドリアン・ラビオ(フランス代表/ユベントス)
生年月日:1995年4月3日(25歳)
市場価格:2550万ユーロ(約30.6億円)
今季リーグ戦成績:28試合出場/1得点1アシスト

 リーグ・アンの絶対王者からセリエAの絶対王者へ。パリ・サンジェルマンの下部組織からトップチームの主力に成長したアドリアン・ラビオは、契約満了とともにユベントスに移籍した。

 PSGではバルセロナ移籍を巡ってクラブと衝突し、ディディエ・デシャン監督とうまくいかずにフランス代表から遠ざかるなど、ピッチ外での振舞いは問題視されている。しかし、ピッチで見せる能力に疑いの余地はない。

「テクニック」、「パス」、「フィジカル」といった能力が総じて高く、欠点が見当たらない。豊富な運動量でチームに推進力をもたらし、ボールを持てば高い足下の技術と広い視野を活かしてチャンスを生み出す。プレーメーカーでありながら、188cmの長身はセットプレーのターゲットにもなっている。加入1年目の今季は控えに回る機会も多かったが、終盤戦では主力の1人としてユベントスの9連覇に貢献している。

7位:アタランタ躍進の象徴

FW:アレハンドロ・ゴメス(元アルゼンチン代表/アタランタ)
生年月日:1988年2月15日(32歳)
市場価格:1300万ユーロ(約15.6億円)
今季リーグ戦成績:36試合出場/7得点16アシスト

 成長著しいアタランタは初出場となった今季のUEFAチャンピオンズリーグでベスト8に進出した。その躍進の象徴ともいえるのが、主将を務めるアレハンドロ・ゴメスだ。2010年にアルゼンチンからイタリアのカターニャに移籍。ウクライナのメタリストを経由して、14/15シーズンからはアタランタでプレーしている。

 パプ・ゴメスの愛称で親しまれる小柄なアタッカーには豊富なスタミナが搭載されており、細かいタッチとアジリティを活かしたドリブルで相手を翻弄する。アグレッシブなスタイルが特徴的なアタランタでは、最前線から仕掛けるパブ・ゴメスのハイプレスが不可欠になっている。

 カターニャ時代にパブ・ゴメスを指導したディエゴ・シメオネは、アトレティコ・マドリードの監督就任後の13年に獲得を打診したという。シメオネが評価するように身体が強く、大きな怪我はほとんどない。8得点18アシストの結果を残した今季も、公式戦46試合に出場している。

6位:インテルを支える「ミラン」

DF:ミラン・シュクリニアル(スロバキア代表/インテル)
生年月日:1995年2月11日(25歳)
市場価格:4800万ユーロ(約57.6億円)
今季リーグ戦成績:32試合出場/0得点2アシスト

「ミラン」がファーストネームのディフェンダーが、インテルの最終ラインで輝いている。スロバキア出身のミラン・シュクリニアルは187cm80kgの体躯を活かしたフィジカルと鋭い読みが武器だ。25歳ながらスロバキアリーグとセリエAで培ってきた豊富な経験で、ディフェンスラインを支えている。

 17歳で母国スロバキアの強豪、MSKジリナのトップチームでデビューを果たした。16年1月に移籍したサンプドリアで翌シーズンにレギュラー定着を果たすと、17/18シーズンに移籍したインテルでも不動のセンターバックとして活躍している。

 怪我が少ないのもシュクリニアルの特徴で、サンプドリアでレギュラーを獲得した16/17シーズン以降は毎年35試合以上の公式戦に出場している。インテル加入時の移籍金は2000万ユーロ(約24億円)と言われているが、セリエAを代表するセンターバックとなった今の市場価値は4800万ユーロ(約57.6億円)とされている。

【了】