15位:サッリ・ボールの申し子

世界各国から選手が集うイングランド・プレミアリーグで最高のMFは誰か? フットボールチャンネル編集部では、各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたプレミアリーグ所属選手のランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。
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MF:ジョルジーニョ(イタリア代表/チェルシー)
生年月日:1991年12月20日(28歳)
市場価格:5200万ユーロ(約62.4億円)
今季リーグ戦成績:31試合出場/4得点2アシスト

 ブラジル生まれのジョルジーニョは15歳のときにイタリアに渡っている。アンドレア・ピルロを彷彿とさせるレジスタとして成長し、ナポリではポジショナルプレーを信奉するマウリツィオ・サッリ監督の懐刀となった。

 戦術理解力が高いジョルジーニョは、俯瞰して適切なポジションを見つけるのが得意だ。寸分の狂いなく味方に届ける右足のインサイドキックを備えており、チェルシーの攻撃はジョルジーニョを経由してボールが動いていく。

 ペップ・グアルディオラ監督はその才能を高く評価していた。マンチェスター・シティは獲得寸前までこぎつけたが、サッリとともに18年夏にチェルシーに移籍。加入当初はプレミアリーグの適応に苦しむこともあったが、徐々に信頼を掴んでいった。フランク・ランパード監督からはリーダーとしての素質を見込まれ、今季からは副キャプテンを務めている。

14位:アルゼンチン産のレフティー

MF:ジオバニ・ロ・チェルソ(アルゼンチン代表/トッテナム)
生年月日:1996年4月9日(24歳)
市場価格:4000万ユーロ(約48億円)
今季リーグ戦成績:28試合出場/0得点2アシスト

 正確な左足のキックを武器に、ジオバニ・ロ・チェルソはチームに創造性をもたらしている。その能力が最も輝くのは中盤の攻撃的なポジションだが、チームの事情に応じてボランチでもプレーできる器用さを兼ね備えている。

 20歳のときにパリ・サンジェルマンと契約したが、当初はほとんど出場機会を得ることができなかった。17/18シーズンにはレギュラーに定着したが、翌シーズンは監督交代により立場が一変。しかし、期限付き移籍したベティスでは攻撃の軸に据えられ、公式戦16得点6アシストと大活躍。わずか1年でトッテナムへとステップアップを果たしている。

 加入1年目の今季はリーグ戦での先発が15試合に留まった。しかし、左足から放たれる精度の高いキックや「テクニック」、推進力のある「ドリブル」など、潜在能力の高さは、指揮官のジョゼ・モウリーニョも高く評価している。まだ24歳と若く、今後の成長も期待されている。

13位:モドリッチの後継者

MF:マテオ・コバチッチ(クロアチア代表/チェルシー)
生年月日:1994年5月6日(26歳)
市場価格:4000万ユーロ(約48億円)
今季リーグ戦成績:31試合出場/1得点3アシスト

 ディナモ・ザグレブでトップチームに上がり、クロアチア代表とレアル・マドリードでプレー。マテオ・コバチッチはルカ・モドリッチの後継者として大きな期待を背負っている。

 レアル・マドリードでは3シーズンで公式戦109試合に出場し、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)3連覇を経験した。しかし、トニ・クロースやモドリッチからポジションを奪うことは容易ではなく、18年夏にチェルシーに活躍の場を求めた。1年の期限付き移籍を経て、19/20シーズンからは完全移籍で青のユニフォームに袖を通している。

 テクニカルなボールさばきと「ドリブル」で相手のマークを剥がして攻め上がっていく。ピッチ内を縦横無尽に動き、チャンスメイクのパスを出すスキルも備えている。26歳としては経験豊富で、クロアチア代表としては56試合に出場。フランク・ランパード監督の下では自由を与えられ、そのダイナミックなプレースタイルをいかんなく発揮している。

12位:レスターの躍進を支えた守備職人

MF:ウィルフレッド・ディディ(ナイジェリア代表/レスター)
生年月日:1996年12月16日(23歳)
市場価格:4500万ユーロ(約54億円)
今季リーグ戦成績:32試合出場/2得点1アシスト

 トップ4入りはならなかったが、今季のレスターは最後まで上位争いを演じた。そのチームの軸として活躍したのが、ウィルフレッド・ディディだった。

 レスターはチェルシーに移籍したエンゴロ・カンテの後釜として、ベルギーのヘンクでプレーしていたディディを獲得した。ディディはすぐにレギュラーを確保。全試合に出場した18/19シーズンにプレミアリーグ最多となる「143」のタックルを記録。チームは度重なる監督交代を断行する中でも、ディディの信頼は揺るがなかった。

 187cmの大柄な体を活かした「フィジカル」が最大の特徴だ。ハードなディフェンスとボール奪取力はリーグでも屈指。運動量が豊富で足下の技術も高く、中盤の底でプレーするための能力をすべて備えている。23歳と若いディディには、マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリードなども獲得に乗り出しており、今後のステップアップにも注目が集まっている。

11位:ウルブズ躍進の立役者

MF:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル代表/ウォルバーハンプトン)
生年月日:1986年9月8日(33歳)
市場価格:800万ユーロ(約9.6億円)
今季リーグ戦成績:38試合出場/1得点6アシスト

 ジョアン・モウティーニョは、18/19シーズンからイングランドに活躍の舞台を移した。プレミアリーグに昇格したばかりのウォルバーハンプトンを2季連続で上位へ押し上げている。

 今年9月には34歳になるが、2シーズン続けてリーグ戦全試合に出場している。「テクニック」で相手をいなし、スルーパスで局面を打開する。「スピード」や「フィジカル」という弱さを抱えているが、それを補えるほどの技術と戦術眼を備えている。

 ポルトではリーグ3連覇、モナコでもリーグ優勝に貢献した。18歳でデビューし、15年間に渡ってプレーするポルトガル代表では、これまで121試合に出場。16年のEURO(欧州選手権)ではフランスとの決勝で延長後半に決勝点となるアシストを記録して優勝に導いている。これまでプレーしてきたチームにタイトルをもたらしてきたモウティーニョは、今後もウルブズの躍進を支えていくだろう。

【了】