20位:エンリケに見出された左WB

世界各国から選手が集うイングランド・プレミアリーグで最高のサイドバックは誰か? フットボールチャンネル編集部では、各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたプレミアリーグ所属選手のランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。
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DF:ホニー・カストロ(スペイン代表/ウォルバーハンプトン)
生年月日:1994年3月3日(26歳)
市場価格:1600万ユーロ(約19.2億円)
今季リーグ戦成績:35試合出場/2得点2アシスト

 スペイン出身のホニー・カストロは18/19シーズン、アトレティコ・マドリードに加入と同時にウォルバーハンプトンへ期限付き移籍した。半年後には完全移籍に切り替わり、昇格したばかりのチームの左ウイングバックに定着。2シーズンで欠場したのは8試合のみとフル稼働している。

 セルタのトップチームに昇格したときは、右サイドが本職だった。12/13シーズンに確保した右サイドバックのポジションを翌シーズンに奪われてしまったが、当時のルイス・エンリケ監督はホニーを左サイドバックにコンバート。以降は左サイドが主戦場となり、18年にはエンリケが監督を務めるスペイン代表でもプレーしている。

「スピード」のある攻め上がりが得意で、右利きを活かしたカットインはウルブスのアクセントになっている。対人守備にも定評があり、91を数えた19/20シーズンのタックル数は、プレミアリーグで8番目に多い数字だった。

19位:スピードスター

DF:エクトル・ベジェリン(スペイン代表/アーセナル)
生年月日:1995年3月19日(25歳)
市場価格:3200万ユーロ(約38.4億円)
今季リーグ戦成績:15試合出場/1得点0アシスト

 エクトル・ベジェリンは16歳のときにバルセロナからアーセナルに籍を移した。18歳でトップチームデビューを果たし、アーセン・ベンゲル監督の下で着実に成長していった。

 驚異的な「スピード」を活かし、「ドリブル」やスプリントで右サイドを駆け上がるプレーが特徴的だ。裏を取られても追いつき、素早いカバーリングでピンチを防ぐ。足下の技術も年々向上し、ミケル・アルテタ監督が目指す自陣からショートパスでつなぐスタイルにもフィットしている。

 最大のウィークポイントは「フィジカル」で、近年は怪我に泣かされ続けている。19年1月に左膝の前十字靭帯を損傷し、長期離脱を余儀なくされた。同年10月に復帰を果たしたが、12月には試合前のウォーミングアップ中にハムストリングを負傷。ここ2シーズンのリーグ戦出場は34試合に留まっている。

18位:安定感を生む左サイドバック

DF:ベン・デイビス(ウェールズ代表/トッテナム)
生年月日:1993年4月24日(27歳)
市場価格:1750万ユーロ(約21億円)
今季リーグ戦成績:18試合出場/0得点0アシスト

 ウェールズ出身のベン・デイビスはスウォンジーの下部組織からトップチームに昇格し、12/13シーズンに左サイドバックのレギュラーに定着した。14/15シーズンからプレーするトッテナムではダニー・ローズに次ぐ2番手という立ち位置が長いが、出場した際は安定感のあるパフォーマンスを見せる。今季は足首を負傷したため2カ月以上に渡る離脱を余儀なくされ、公式戦でプレーしたのは22試合だけだったが、トッテナムでは6シーズンで190試合に出場している。

 サイドバックの選手としての総合力は高いが、取り立てて大きな特徴がないとも言える。身体能力が際立って秀でているわけではないが、ポジショニングや足下の技術には目を見張るものがある。3バックの左でプレーすることも可能で、ジョゼ・モウリーニョ監督の下では、守備的な左サイドバックとしてビルドアップやカバーリングで貢献している。

17位:頼れるキャプテン

DF:シェイマス・コールマン(アイルランド代表/エバートン)
生年月日:1988年10月11日(31歳)
市場価格:950万ユーロ(約11.4億円)
今季リーグ戦成績:27試合出場/0得点1アシスト

 エバートン在籍が11年となったシェイマス・コールマンは、今季限りで現役引退したレイトン・ベインズに代わってチーム最古参となった。実直な性格で知られるコールマンは、チームの模範的な存在として周囲からの信頼を得ている。

 3年前には選手生命が脅かされる大怪我に見舞われている。17年3月に行われたワールドカップ予選にアイルランド代表の選手として出場した際、右足の脛骨と腓骨を骨折する重傷を負った。それでも、地道なリハビリの甲斐あって復帰を果たし、18/19シーズンからキャプテンマークを巻いている。

 推進力のあるドリブルとダイナミックなオーバーラップで攻撃に厚みをもたらす。90分間働き続ける運動量と献身性を備え、ピッチ上ではリーダーシップを発揮する。フィル・ジャギエルカやジェームズ・マッカーシーといった長年プレーした選手が去ったエバートンで、存在感を放ち続けている。

16位:怪我に泣かされるムードメーカー

DF:バンジャマン・メンディ(フランス代表/マンチェスター・シティ)
生年月日:1994年7月17日(26歳)
市場価格:2800万ユーロ(約33.6億円)
今季リーグ戦成績:19試合出場/0得点2アシスト

 フランスのル・アーブルで頭角を現したバンジャマン・メンディは、19歳でマルセイユにステップアップを果たす。マルセロ・ビエルサの下でレギュラーの座を掴み、16/17シーズンはモナコでプレー。17年夏にペップ・グアルディオラが指揮を執るマンチェスター・シティへと活躍の場を移している。

 185cmの長身に備わる「フィジカル」や「スピード」はプレミアリーグでも屈指で、精度の高いクロスでチャンスを生み出す。加入2年目の18/19シーズンはわずか10試合の出場で5アシストをマークしている。

 シティ在籍3シーズンでリーグ戦の出場は36試合。度重なる負傷がメンディのキャリアに影を差している。明るい性格でムードメーカーとしての一面を持つが、そのパーソナリティーが裏目に出ることも。遅刻癖があり、過去にはグアルディオラ監督からは苦言を呈された。

【了】