GK

昨季のアーセナルはプレミアリーグで8位という順位に終わり、25年ぶりのとなるトップ6から陥落した。しかし、チェルシーを破ってFAカップで優勝、今季のコミュニティーシールドではリバプールをPK戦で下し、昨年12月に就任したミケル・アルテタ監督の下で復活の兆しを見せている。今回は、プレミアリーグ開幕を前に、20/21シーズンのレギュラーが予想される11人を基本フォーメーションとともに紹介する。
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ベルント・レノ(ドイツ代表/背番号1)
生年月日:1992年3月4日(28歳)
19/20リーグ戦成績:30試合出場/39失点

 昨季のベルント・レノは不安定だったアーセナルの守備陣を最後方から支えた。1試合平均のセーブ数は3.77で、セーブ数でリーグトップだったマルティン・ドゥブラフカを上回る数字を残している。

 6月のブライトン戦で相手選手と交錯して膝を負傷したレノは残りのシーズンを全休したが、エミリアーノ・マルティネスがその穴を埋めた。2010年に加入以来期限付き移籍を繰り返し、控えGKの時期が続いていた苦労人は、FAカップ優勝とコミュニティーシールド制覇に貢献している。

 レノはすでに復帰しており、評価を上げたマルティネスにはアストン・ビラがオファーを出していると報じられている。もし両者が残留することになれば、アーセナルにとっては心強いだろう。

DF

ウィリアム・サリバ(フランス/背番号4)
生年月日:2001年3月24日(19歳)
19/20リーグ戦成績:12試合出場/0得点0アシスト(サンテティエンヌ)

 実質1年目の19歳に、いきなりチャンスが回ってくるかもしれない。ウィリアム・サリバは昨季、サンテティエンヌから完全移籍で加入したが、そのまま期限付き移籍の形でサンテティエンヌに残留。2度の負傷離脱によりリーグ戦の出場は12試合に留まったが、今季より満を持してアーセナルでプレーすることとなった。

 コミュニティーシールドではベンチに座ったが、DFラインは多くの故障者を抱えている。ソクラティス・パパスタソプーロスは移籍先を探しており、ダビド・ルイスが首を痛めたため、センターバックを本職とする選手は3人しかいない。開幕から19歳の有望株がピッチに立つ可能性は決して低くない状況となっている。

ロブ・ホールディング(イングランド/背番号16)
生年月日:1995年9月20日(24歳)
19/20リーグ戦成績:8試合出場/0得点0アシスト

 18年12月に負った前十字靭帯損傷の怪我から復帰したロブ・ホールディングは、ローラン・コシェルニーが去ったDFラインの新たなリーダーとして期待されていた。しかし、リーグ戦ではベンチを外れる試合も多く、出場したのはわずか8試合。トップフォームを戻すのに苦労したシーズンとなった。

 パブロ・マリ、スコドラン・ムスタフィ、カラム・チェンバースはいずれも今季の開幕には間に合わず、開幕前にダビド・ルイスが首を負傷。ホールディングはニューカッスルへの期限付き移籍が濃厚だったが、DF陣の人員不足が考慮され、残留する可能性が高まっている。怪我人が多い現状はアーセナルにとって痛いが、ホールディングにとってはまたとないアピールのチャンスと言えるだろう。

セアド・コラシナツ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表/背番号31)
生年月日:1993年6月20日(27歳)
19/20リーグ戦成績:26試合出場/0得点2アシスト

 身体の強さとスピードを武器に、セアド・コラシナツは昨季もリーグ戦26試合に出場した。3バックの採用に踏み切った昨季終盤は左センターバックとしてもプレー。戦車のようなフィジカルは異質で、チームのアクセントになっていた。

 しかし、コラシナツの立場は決して安泰ではない。キーラン・ティアニーはこのポジションの適性を見せており、昨冬加入したパブロ・マリは10月中の復帰が見込まれている。新加入のマガリャンイスも左利きのセンターバックで、このポジションでの起用が考えられる。コラシナツにとってはシーズン序盤が勝負となりそうだ。

MF

エクトル・ベジェリン(スペイン代表/背番号2)
生年月日:1995年3月19日(25歳)
19/20リーグ戦成績:15試合出場/1得点0アシスト

 エクトル・ベジェリンは19年1月に負った前十字靭帯損傷の怪我から昨季序盤に復帰したものの、12月にハムストリングを痛めて再離脱。18/19シーズンに続いてコンディションに苦しむシーズンとなった。

 同じポジションにエインズリー・メイトランド=ナイルズがおり、冬に加入したセドリック・ソアレスも昨季終盤に高パフォーマンスを見せた。ポジション争いは激しいが、負傷さえなければベジェリンがポジション争いを一歩リードしているものと見られている。パリ・サンジェルマンがベジェリンの獲得に興味を示していると報じられているだけに、その去就も注目されている。

ダニ・セバージョス(スペイン代表/背番号8)
生年月日:1996年8月7日(24歳)
19/20リーグ戦成績:24試合出場/0得点2アシスト

 レアル・マドリードから期限付きで加入したダニ・セバージョスはアーセナルの中盤に定着した。ハムストリングの負傷で離脱している間に監督交代が行われたこともあり、一時は序列を落としたが、最終的にはミケル・アルテタ監督の信頼を掴んでいる。

 シーズン終了後は保有元のレアルに戻ったが、指揮官の強い要望もあり、再レンタルが決定。プレシーズンでは期限付き移籍から復帰したモハメド・エルネニーが結果を残し、新戦力の獲得も囁かれるが、セバージョスは今季もアーセナルのゲームメイカーとして活躍が期待されている。

グラニト・ジャカ(スイス代表/背番号34)
生年月日:1992年9月27日(27歳)
19/20リーグ戦成績:31試合出場/1得点2アシスト

 昨季の開幕前に突然チームを去ったコシェルニーの代わりに、グラニト・ジャカはキャプテンに就任した。しかし、試合中のサポーターへの挑発的な言動が問題視され、主将を剥奪された。

 一時は精神的にも不安定な状態になったが、ピッチでのパフォーマンスで信頼を回復した。持ち前の配球力やシュート力だけなく、豊富な運動量で新指揮官のサッカーを支えている。セバージョスとの中盤コンビが今季もベースになるだろう。

キーラン・ティアニー(スコットランド代表/背番号3)
生年月日:1997年6月5日(23歳)
19/20リーグ戦成績:15試合出場/1得点1アシスト

 セルティックから加入したキーラン・ティアニーは負傷のため開幕から出遅れたが、左サイドバックのポジションに定着するのに時間はかからなかった。しかし、12月には肩を負傷して再び離脱したこともあり、リーグ戦の出場はわずか15試合に終わっている。

 本職の左サイドバックや左ウイングバックだけでなく、昨季終盤は3バックの左でもプレー。確実性のある足下の技術や、機を見たオーバーラップは効果的で、アーセナルに新たな攻撃の形をもたらしていた。コンディションに問題がなければ、今季のティアニーは同胞のアンドリュー・ロバートソンに引けを取らない活躍を見せるかもしれない。

FW

ブカヨ・サカ(イングランド/背番号7)
生年月日:2001年9月5日(19歳)
19/20リーグ戦成績:26試合出場/1得点5アシスト

 ブカヨ・サカにとって、昨シーズンは無限のポテンシャルを見せつけたシーズンとなった。昨年9月のELフランクフルト戦で1得点2アシストと大爆発すると、プレミアリーグでもチャンスを掴んだ。故障者が続出した左サイドバックにコンバートされ、万能性を発揮している。

 終盤線では本職のアタッカーとしてプレーしており、背番号を77から7に変更した今季も攻撃的なポジションでのプレーがメインとなるだろう。在籍2年目のニコラ・ペペや新加入のウィリアンとのポジション争いは激しくなるが、ポリバレントな才能を発揮するサカが現時点では一歩リードしているだろう。

エディ・エンケティア(イングランド/背番号30)
生年月日:1999年5月30日(21歳)
19/20リーグ戦成績:13試合出場/2得点0アシスト

 下部組織出身のエディ・エンケティアは期限付き移籍していたリーズから今年1月に復帰すると、アーセナルの最前線にフィットした。リーグ戦終盤はアレクサンドル・ラカゼットと併用され、公式戦4得点をマークしている。

 180cmと大柄ではないものの、ポストワークの巧みさとスピードを活かした裏を取る動きが特徴だ。守備への意識も高く、足元の技術にも優れている。今季もラカゼットとエンケティアが今季も併用できれば、アーセナルは質の高いターンオーバーが可能になるだろう。

ピエール=エメリク・オーバメヤン(ガボン代表/背番号14)
生年月日:1989年6月18日(31歳)
19/20リーグ戦成績:36試合出場/22得点3アシスト

 昨季途中にキャプテンに就任したオーバメヤンは、2シーズン連続となる22得点をマークし、攻撃陣を牽引した。来夏に満了となる契約の延長交渉は長引いているが、アルテタ監督は契約延長に自信をのぞかせている。

 アルテタ監督の下では守備面での貢献度も向上し、替えの利かない存在になっている。ウィリアンが加入して層の厚みを増した今季も、これまで同様にエースとしての活躍が期待される。

【了】