経験豊富な右サイドバック

昨夏のボルシア・ドルトムントはマッツ・フンメルスが復帰、トルガン・アザールやユリアン・ブラントといったブンデスリーガ屈指のタレントを補強したが、昨季もバイエルン・ミュンヘンの8連覇を阻止することはできなかった。今夏は対照的にピンポイントの補強に留まったが、ジェイドン・サンチョやアーリング・ハーランドに続くべく、チームにはブレイクを狙う有望な若手がひしめいている。今回は、ドルトムントに加わった新戦力と、ブレイクが期待される若手選手5人を紹介する。
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トーマス・ムニエ(ベルギー代表/背番号24)
生年月日:1991年9月12日(29歳)
19/20リーグ戦成績:16試合出場/0得点1アシスト(PSG)

 レアル・マドリードから2シーズン、期限付き移籍でプレーしていたアクラフ・ハキミはインテルに完全移籍。ドルトムントはハキミの代役として、パリ・サンジェルマンとの契約が満了となったトーマス・ムニエを獲得している。

 ベルギー代表として41試合に出場し、UEFAチャンピオンズリーグでの経験も豊富だ。29歳のムニエは、若い選手が並ぶドルトムントではすでにベテランの1人として扱われるだろう。

 ドルトムントではミッドフィールダーとして登録されており、右サイドバックと右ウイングバックが主戦場となる。果敢なオーバーラップやサイドを上下動するスタミナは、初挑戦となるブンデスリーガでも大いに役立つだろう。

<h2>レアルが認めたブラジリアン

ヘスス・ヘイニエル(ブラジル/背番号20)
生年月日:2002年1月19日(18歳)
2019リーグ戦成績:14試合出場/6得点2アシスト(フラメンゴ)

 2002年生まれのヘスス・ヘイニエルは、01年生まれのロドリゴ・ゴエス、00年生まれのヴィニシウス・ジュニオールと同様、レアル・マドリードが将来性を見込んで獲得したブラジリアンだ。19年7月にフラメンゴでデビューすると、その半年後に3500万ユーロ(約43億円)の移籍金でマドリードへ渡っている。

 レアル加入後はラウール・ゴンザレスが率いるセカンドチームでプレーしたが、今季からの2年間はドルトムントでプレーすることになった。

 次世代のカカとも称されるヘイニエルは、ボックス内で特徴が活きる選手だ。巧みなボールタッチと力強さを兼ね備えるドリブルで局面を打開し、185cmの体躯はポストプレーや空中戦でも威力を発揮している。

 世代別のブラジル代表ではキャプテンマークを巻くことも多く、近い将来のA代表でも活躍が期待される。まずはドルトムントでの2年間で結果を残すことができれば、ロドリゴやヴィニシウスとの共演も実現するだろう。

<h2>早熟の万能型MF

ジュード・ベリンガム(イングランド/背番号22)
生年月日:2003年6月29日(17歳)
19/20リーグ戦成績:41試合出場/4得点3アシスト(バーミンガム)

 7歳から所属するバーミンガムで、ジュード・ベリンガムはクラブ史上最年少となる16歳38日という若さでトップチームデビューを飾った。昨シーズンはチャンピオンシップ(2部)で41試合に出場し、今季からドルトムントに活躍の場を移している。

 パスレンジが広く、両足でボールを操ることができる。中盤のサイドでも中央でもプレーが可能で、推進力のあるドリブルやテクニックも魅力だ。

 今季の公式戦初戦となったDFBポカールでは先発出場からいきなりゴールを決めた。中盤にはユリアン・ブラントら経験のある選手がいるが、ブンデスリーガでも開幕から中盤で起用されている。

 ベリンガムは自身のロールモデルに同胞のウェイン・ルーニーを挙げている。その万能性や完成度の高さは10代だったルーニーを彷彿とさせるものがあり、世代別のイングランド代表に飛び級で参加しているベリンガムも近い将来、イングランド代表のスター選手になるかもしれない。

<h2>ネクスト・サンチョの逸材

ジェイミー・バイノー=ギテンス(イングランド/背番号未定)
生年月日:2004年8月8日(16歳)
19/20リーグ戦成績:2試合出場/1得点0アシスト

 近い将来、ステップアップするであろうジェイドン・サンチョの後釜をドルトムントは確保した。サンチョもかつて在籍していたマンチェスター・シティのアカデミーでプレーしていた16歳のジェイミー・バイノー=ギテンスは、母国を離れてドイツに渡っている。

 イングランド生まれのバイノー=ギテンスは、U-14まではレディングのアカデミーに所属した。世代別のイングランド代表でもプレー。ドリブルを得意とするウインガーで、テクニックに秀でている。

 サンチョより1歳早くドルトムントに加入したバイノー=ギテンスは、U-19チームで経験を積んでいくことになる。ただ、ドルトムントでは10代の若手が続々とブレイクするだけに、バイノー=ギテンスがトップチームで活躍する日もそう遠くないだろう。

<h2>カメルーン生まれの神童

ユスファ・ムココ(カメルーン/背番号18)
生年月日:2004年11月20日(15歳)
19/20リーグ戦成績:20試合出場/34得点9アシスト(U-19ブンデスリーガ・ウェスト)

 12歳でドルトムントの下部組織に加入したユスファ・ムココは、自身より年上の選手たちを相手に圧倒的な成績を残してきた。14歳になった17/18シーズンにU-17ブンデスリーガで40得点を奪い、翌シーズンは50得点をマーク。昨季はU-19チームでプレーし、公式戦41ゴールを挙げている。

 今月には15歳ながら、U-20ドイツ代表に選出された。先発起用されたU-20デンマーク戦の前半早々にアシストをマーク。ドルトムントU-19でも今季の開幕戦でハットトリックを達成している。

 今夏のプレシーズンではトップチームの練習に参加。「瞬時の判断が求められる」とトップチームのレベルの高さを実感したものの、「それにも数日で慣れた」と適応に自信をのぞかせている。

 トップチームでの活躍が待たれるムココだが、ブンデスリーガでのデビューは規定により16歳の誕生日を迎える11月20日以降になる。ムココがトップリーグでどのような活躍を見せるのかに注目が集まる。

【了】