GK

 日本代表は11月13日にパナマ代表と、同17日にメキシコ代表とオーストリアで国際親善試合を行う。新型コロナウイルス対策などの影響により、招集メンバーは前月と同じく欧州組のみとなった。そこで今回は2ヶ月連続で開催にこぎつけた日本代表合宿に招集されているGKとDFの、所属クラブでの現状やパフォーマンスをチェックしていく。

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川島永嗣(ストラスブール/フランス1部)
生年月日:1983年3月20日(37歳)
19/20リーグ戦成績:0試合出場/0失点
20/21リーグ戦成績:2試合出場/5失点
日本代表通算成績:91試合出場/97失点

 開幕から2試合連続でゴールマウスを守って以降は、ストラスブールでベンチを温める状況に変わりはない。ただ、いつ出番が来てもいいように最善の準備を心がけるのが川島であり、試合勘の欠如といった問題とは無縁だろう。

 前回の日本代表活動では2試合とも出番なく終わってしまったが、今回の開催地グラーツは10年前の南アフリカワールドカップ直前に正GKの座を獲得するきっかけとなったイングランド戦が行われた場所でもある。思い出の地で再び輝きを放てるだろうか。

権田修一(ポルティモネンセ/ポルトガル1部)
生年月日:1989年3月3日(31歳)
19/20リーグ戦成績:14試合出場/18失点
20/21リーグ戦成績:0試合出場/0失点
日本代表通算成績:17試合出場/9失点

 所属するポルティモネンセでの苦しい状況に変わりはない。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響でリーグカップが大会規模を縮小しての開催となり、出場権のないポルティモネンセではリーグ戦の合間の国内カップ戦で試合出場のチャンスを得るといったことも不可能な状況だ。

 日本の天皇杯にあたるタッサ・デ・ポルトガルも初戦となる3回戦は代表ウィーク明けに組まれていて、もし負ければ出場機会を得るのはさらに難しくなりそう。ポルティモネンセはポルトガル1部リーグで最下位に沈んでおり、何かのきっかけでパウロ・セルジオ監督が守護神交代を決断してもおかしくはないが…。

シュミット・ダニエル(シント=トロイデンVV/ベルギー1部)
生年月日:1992年2月3日(28歳)
19/20リーグ戦成績:20試合出場/37失点
20/21リーグ戦成績:2試合出場/2失点
日本代表通算成績:6試合出場/2失点

 前回10月の日本代表活動では2試合目のコートジボワール戦に先発フル出場し、完封勝利に貢献した。そして代表から戻った国際Aマッチウィーク明けに、所属クラブのシント=トロイデンVVでも今季初のリーグ戦出場を果たす。

 約8ヶ月ぶりにやってきたチャンスを生かし、強豪スタンダール・リエージュ戦では好セーブ連発で低迷するチームを今季2勝目に導いた。リンブルフ・ダービーとして知られる直近のゲンク戦では2失点で敗れたものの、GK3人の中では最も実戦感覚のある状態で日本代表に合流することができるはずだ。

右センターバック

吉田麻也(サンプドリア/イタリア1部)
生年月日:1988年8月24日(32歳)
19/20リーグ戦成績:8試合出場/0得点0アシスト(サウサンプトン)
19/20リーグ戦成績:14試合出場/0得点0アシスト(サンプドリア)
20/21リーグ戦成績:6試合出場/0得点0アシスト
日本代表通算成績:102試合出場/11得点

 不動のディフェンスリーダーにして日本代表を引っ張るキャプテンでもある。10月の活動では2試合連続で先発出場し、カメルーン戦でもコートジボワール戦でも力強く頼もしいプレーを披露した。

 サンプドリアでも今季はディフェンスラインの柱として継続的に起用されており、ゴール前での粘り強さや駆け引きの巧さ、ここぞの決断力、危機察知能力などは守備重視のセリエAでより一層磨かれている。冨安を導くメンターとしても果たすべき役割は大きい。

植田直通(セルクル・ブルージュ/ベルギー1部)
生年月日:1994年10月24日(25歳)
19/20リーグ戦成績:19試合出場/0得点0アシスト
20/21リーグ戦成績:7試合出場/0得点0アシスト
日本代表通算成績:12試合出場/1得点

 コートジボワール戦では途中出場から値千金の決勝ゴールを奪った。得意のヘディングでの一発は、本人にとっても嬉しい日本代表初ゴールとなった。

 ただ、所属クラブで出場機会が減少傾向にあるのは気がかりだ。序盤戦は主力としてリーグ戦出場を重ねていたが、10月の代表ウィーク明けは3試合のうち2試合でベンチ外に。唯一の出場機会となったシャルルロワ戦でも3失点を喫して敗れるなど、DFとしては厳しい状況が続く。今回の日本代表合宿を、精神的にも肉体的にもフレッシュさを取り戻して逆境を乗り越えるきっかけにしたいところだ。

左センターバック

冨安健洋(ボローニャ/イタリア1部)
生年月日:1998年11月5日(21歳)
19/20リーグ戦成績:29試合出場/1得点3アシスト
20/21リーグ戦成績:6試合出場/0得点0アシスト
日本代表通算成績:20試合出場/1得点

 ボローニャでは主戦の左センターバックとして完全に定着。10月の日本代表戦でも左センターバックに入り、1年前とは吉田麻也と左右を入れ替えても抜群の存在感を発揮した。

 最近の冨安が秀逸なのは、ロングボールの精度だ。簡単にクリアせず、少し外側へ運びながら縦につける左足のロングパスは正確に前線の味方の頭や、相手最終ラインの裏に届く。利き足でない左足で、である。もちろん右足で蹴るサイドチェンジの威力も日々向上しており、センターバックとしての完成度は飛躍的に高まっている。

板倉滉(フローニンゲン/オランダ1部)
生年月日:1997年1月27日(23歳)
19/20リーグ戦成績:22試合出場/0得点0アシスト
20/21リーグ戦成績:8試合出場/0得点0アシスト
日本代表通算成績:2試合出場/0得点

 前回の日本代表戦では2試合とも出番なしに終わったが、所属クラブではリーグ戦全試合にフル出場を続けている。直近のフェイエノールト戦は敗れたものの、代表ウィーク明けは2連勝に貢献した。

 吉田と冨安の壁は高いが、練習からアピールして中米の強豪相手にアピールするチャンスを掴みたい。右利きでも左サイドでのプレーを苦にしないのは大きな武器で、後方からのパス配球力は日本代表でも屈指だろう。

右サイドバック

酒井宏樹(マルセイユ/フランス1部)
生年月日:1990年4月12日(30歳)
19/20リーグ戦成績:21試合出場/0得点0アシスト
20/21リーグ戦成績:8試合出場/0得点1アシスト
日本代表通算成績:62試合出場/1得点

 直近のストラスブール戦は出場停止で、右サイドバックには長友佑都が入っていた。だが、それまではリーグ戦全試合に先発起用され、自身初のCLでもグループステージ3試合全てにフル出場していた。

 10月のカメルーン代表戦では試合途中から3バックの右ストッパーに入り、サイドバックだけでなくセンターバックにも十分に対応できる汎用性を披露。頼れるベテランは、常に安定したパフォーマンスを保証する。

室屋成(ハノーファー/ドイツ2部)
生年月日:1994年4月5日(26歳)
2020リーグ戦成績:10試合出場/1得点1アシスト(FC東京)
20/21リーグ戦成績:2試合出場/0得点0アシスト(ハノーファー)
日本代表通算成績:11試合出場/0得点

 10月はコートジボワール戦に先発出場し、A代表11キャップ目を記録した。ただ、所属するハノーファーでは1試合あたりの出場時間が減少傾向にある。先月の代表ウィークが明けてから行われたリーグ戦4試合のうち先発出場は1試合だけだった。

 ただ、左サイドバックを任されることが増えてきており、プレーの幅を広げるチャンスでもある。左右のサイドバックに対応できることを証明し、改めてクラブ内での立場を揺るぎないものにしたい。その先に日本代表でのポジション奪取も見えてくるはずだ。

左サイドバック

長友佑都(マルセイユ/フランス1部)
生年月日:1986年9月12日(34歳)
19/20リーグ戦成績:15試合出場/1得点0アシスト(ガラタサライ)
20/21リーグ戦成績:3試合出場/0得点0アシスト(マルセイユ)
日本代表通算成績:122試合出場/4得点

 前回の日本代表合宿は直前に胃腸炎を発症したため、招集を辞退せざるをえなかった。そのため昨年11月以来、1年ぶりの代表戦に挑むことになる。

 今夏加入したマルセイユでは出番の確保に苦しんでおり、10月の頭から公式戦6試合連続で出場なしという苦渋も味わった。酒井の出場停止によって右サイドバックに入った直近のストラスブール戦でもパフォーマンスは振るわず、やや不安の残る状態で日本代表に合流する。

菅原由勢(AZアルクマール/オランダ1部)※初招集
生年月日:2000年6月28日(20歳)
19/20リーグ戦成績:16試合出場/2得点1アシスト
20/21リーグ戦成績:3試合出場/0得点0アシスト
日本代表通算成績:1試合出場/0得点

 10月に日本代表初招集を受け、原口元気に代わって途中出場したカメルーン代表戦でA代表デビューも果たした。森保監督は今後への大きな期待を寄せる一方で、クラブでの出場時間が少ないことへの懸念も示している。

 とはいえ本職の右サイドバック以外にも、クラブでは右ウィングは左サイドバックなどを務めてきた経験があり、ユーティリティ性は大きな魅力だ。日本代表では3バック採用時に左右のウィングバックやセンターバック起用も想定される。明るいキャラクターで環境への順応も早く、すでにチームの一員として認められている様子。2ヶ月連続で与えられたチャンスをものにして成長のきっかけを掴みたい。