GK

昨季は下位に沈む時期もあったが、今季は開幕4連勝で一時は首位に立ったエバートン。ハメス・ロドリゲスだけでなく、アラン、アブドゥライェ・ドゥクレといった実力者を迎え入れ、カルロ・アンチェロッティ監督は彼らを活かすスタイルを作り上げている。そこで今回は、エバートンの現在の主力メンバーをポジションごとに紹介していく(成績は2020年11月23日現在)。
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ジョーダン・ピックフォード(イングランド代表/背番号1)
生年月日:1994年3月7日(26歳)
今季リーグ戦成績:8試合出場/14失点

 加入以来3シーズンに渡ってエバートンの正GKを務めてきたが、不用意なミスも多いジョーダン・ピックフォードには放出の噂も度々出ている。第7節のニューカッスル戦では加入後初めて先発から外れ、スウェーデン代表で正GKを務めるロビン・オルセンが代役を務めている。

 ピックフォードの欠場についてカルロ・アンチェロッティ監督は「技術的な理由ではない」と説明し、新加入のオルセンに出場機会を与えた。実際に次節のマンチェスター・ユナイテッド戦では、ピックフォードが先発に復帰。しかし、今後もオルセンにチャンスが与えられる可能性は十分にあるとみられる。

<h2>DF

シェイマス・コールマン(アイルランド代表/背番号23)
生年月日:1988年10月11日(32歳)
今季リーグ戦成績:6試合出場/0得点1アシスト

 レイトン・ベインズの現役引退に伴い、シェイマス・コールマンは正式にチームキャプテンに就任。いかなるときも欠かさないハードワークとリーダーシップでチームを支えるコールマンについて、指揮官は「(パオロ・)マルディーニ、(ジョン・)テリー、(セルヒオ・)ラモスと同じ地位にいるよ」と賛辞の言葉を惜しまない。

 10月17日のマージーサイドダービーで負傷して2試合に欠場したが、マンチェスター・ユナイテッド戦で復帰。しかし、その直後に参加したアイルランド代表での練習中に負傷してしまった。代表ウィーク明けのフラム戦ではベン・ゴッドフリーが起用され3バックの布陣もテストされている。

ジェリー・ミナ(コロンビア代表/背番号13)
生年月日:1994年9月23日(26歳)
今季リーグ戦成績:8試合出場/1得点0アシスト

 在籍3シーズン目となる今季も、195cmの長身で制空権を握る。負傷が多い選手ではあるが、今季はここまで大きな怪我をせずにプレーしている。

 チームは開幕から4連勝で首位に立ったが、クリーンシート(無失点)を達成したのは開幕戦のトッテナム戦のみ。4節以降は6試合連続で複数失点を喫している。マンチェスター・ユナイテッド戦ではミナに代わってメイソン・ホルゲートが起用されたが、3失点を喫して敗北。現在6位のエバートンが上位争いに踏みとどまれるかは、ミナも含めたDF陣の奮起にかかっている。

マイケル・キーン(イングランド代表/背番号5)
生年月日:1993年1月11日(27歳)
今季リーグ戦成績:9試合出場/2得点0アシスト

 マイケル・キーンはエバートンのディフェンスリーダーにして、イングランド代表でも居場所を築いている。昨季はプレミアリーグ150試合出場を達成し、開幕前にはエバートンとの契約を2025年6月末まで延長した。

 ハメス・ロドリゲスが加入した今季はセットプレーのターゲットとしての活躍も印象的だ。ウエストブロム戦ではFKから決勝点を、リバプール戦ではCKから貴重な同点弾を決めた。攻撃面では昨季よりもパワーアップしているだけに、失点禍にあるチームの立て直しに期待したい。

リュカ・ディーニュ(フランス代表/背番号12)
生年月日:1993年7月20日(27歳)
今季リーグ戦成績:8試合出場/0得点4アシスト

 高いクロスの質で、左サイドからの攻撃を作り上げるリュカ・ディーニュ。トッテナム戦ではFKから決勝点をアシストし、リバプール戦でも貴重な同点ゴールをおぜん立て。フラム戦では2アシストをマークしている。

 左サイドのリシャルリソンとのコンビネーションも良く、ハメス・ロドリゲスからのサイドチェンジはエバートンの攻撃パターンとなっている。しかし、サウサンプトン戦では相手選手の足を後ろから踏みつけてしまい退場処分に。ディーニュは1試合の出場停止となり、チームはその試合から3連敗を喫した。

<h2>MF

アラン(ブラジル代表/背番号6)
生年月日:1991年1月8日(29歳)
今季リーグ戦成績:8試合出場/0得点0アシスト

 アンチェロッティを追うようにナポリから加入し、アンカーに定着した。広い守備範囲とボール奪取能力を、初挑戦となったプレミアリーグの舞台でもいかんなく発揮している。

 ここまでの欠場は10月2日のブライトン戦のみで、それ以外はすべての試合の先発メンバーに名を連ねている。心配なのは警告数の多さで、リバプール戦以降の4試合で3枚のイエローカードをもらっている。攻守に欠かせない存在となっているだけに、出場停止となった場合はチームに影響を与えることになるだろう。

アブドゥライェ・ドゥクレ(フランス/背番号16)
生年月日:1993年1月1日(27歳)
今季リーグ戦成績:9試合出場/1得点1アシスト

 降格したワトフォードでレギュラーを張り、2000万ポンド(約28億円)とも言われる移籍金でエバートンに加入した。近くでプレーするハメス・ロドリゲスの分も精力的に守備に走り、エバートンの快進撃を支えている。

 恵まれた体格を活かしたボール奪取能力で中盤の守備を引き締め、ボールを奪えば前線のサポート役としてアタッキングサードへ侵入していく。フラム戦ではクロスボールに飛び込み、鮮やかなヘディングゴールを決めている。

ギルフィ・シグルズソン(アイスランド代表/背番号10)
生年月日:1989年9月8日(31歳)
今季リーグ戦成績:9試合出場/0得点1アシスト

 開幕当初はアンドレ・ゴメスがインサイドハーフの一角で起用されていたが、ここのところはギルフィ・シグルズソンがポジションを奪い返した。コールマンが不在の際はキャプテンマークを巻き、本職ではないポジションも真摯にこなしている。

 最大の特徴はやはり精度の高い右足のキック。エバートンにはハメス・ロドリゲスとリュカ・ディーニュという優れた左利きのキッカーがいるが、シグルズソンも負けていない。ブライトン戦ではコーナーキックからドミニク・キャルバート=ルーウィンのゴールをアシストしている。

<h2>FW

ハメス・ロドリゲス(コロンビア代表/背番号19)
生年月日:1991年7月12日(29歳)
今季リーグ戦成績:8試合出場/3得点3アシスト

 レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘンに続き、アンチェロッティ監督と3度目のタッグを組むことに。プレミアリーグは初挑戦となったが、開幕から右ウイングに起用されて3得点3アシストと結果を残している。

 司令塔という言葉が相応しいくらいに、左足のキックで数多くのチャンスを生み出している。守備の貢献度を指摘する声もあるが、それは攻撃面での活躍とトレードオフ。キャルバート=ルーウィンのゴール量産にも一役買っているのは間違いない。

ドミニク・キャルバート=ルーウィン(イングランド代表/背番号9)
生年月日:1997年3月16日(23歳)
今季リーグ戦成績:9試合出場/10得点0アシスト

 アンチェロッティの就任により生まれ変わったかのようにキャルバート=ルーウィンはゴールを量産する。今季はすでに得点数を2ケタに乗せ、得点王争いでもトップに立っている。10月にはイングランド代表としてもデビューを飾り、初ゴールをマークしている。

 スピードや空中戦の競り合いなど、FWに必要な要素を兼ね備え、守備への貢献も怠らない。そして特筆すべきはクロスに対するポジショニングの良さで、ディーニュとハメス・ロドリゲスという優れたクロッサーに活かされている。

リシャルリソン(ブラジル代表/背番号7)
生年月日:1997年5月10日(23歳)
今季リーグ戦成績:6試合出場/1得点2アシスト

 逆サイドのハメス・ロドリゲスとは対照的に、リシャルリソンは献身性が光るアタッカーだ。スピードと力強さを兼ね備えたドリブルで推進力をもたらし、強烈なシュートでゴールを襲う。ボール奪取能力も高く、守備の際は自陣のボックス内まで戻ることも厭わない。

 リバプール戦ではチアゴ・アルカンタラへのスライディングで一発退場となり、3試合の出場停止処分が下された。ここまでは1得点2アシストだが、リシャルリソンを失ったチームは3連敗を喫したことからも、その貢献度の高さはうかがい知れるだろう。

【了】