世界2位を知る男

Jリーグの各クラブは2月下旬の開幕に向けて、準備を進めている。新たに加入する選手もいれば、古巣に別れを告げて新たなチームへと移籍する選手もいる。今回フットボールチャンネルでは、新天地で新たなシーズンを迎える注目選手を複数回にわたって紹介していく。
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DF:山本脩斗(やまもと・しゅうと)
生年月日:1985年6月1日(35歳)
2020リーグ戦成績:7試合出場/0得点
所属クラブ:鹿島アントラーズ→湘南ベルマーレ

 7シーズンを過ごした鹿島アントラーズで酸いも甘いも経験した山本修斗は、今季から湘南ベルマーレでプレーする。鹿島ではここ2シーズン、リーグ戦の出場が計13試合に留まっていた。

 早稲田大学出身の山本は2008年にジュビロ磐田に加入した。6シーズンで98試合に出場した山本は2014年、かつて磐田と覇権を争った最大のライバルである鹿島に移籍する。1年目から左サイドバックのレギュラーに定着し、数々のタイトル獲得に貢献。16年にはFIFAクラブワールドカップ準優勝を経験している。

 大学までは中盤や攻撃的なポジションでプレーしていたが、磐田加入とともにサイドバックに。180cmという身長はサイドバックとしてはサイズがあり、セットプレーからゴールを決めることもあった。近年はセンターバックとしてプレーすることも増えており、湘南では3バックの一角として起用されることが予想される。

<h2>中盤の守備職人

MF:青木拓矢(あおき・たくや)
生年月日:1989年9月16日(31歳)
2020リーグ戦成績:21試合出場/0得点
所属クラブ:浦和レッズ→FC東京

 昨夏に橋本拳人が移籍したFC東京は、アンカーを務められる守備的MFを求めていた。J1通算300試合出場まであと11試合に迫る青木拓矢は、プロ14年目のシーズンをFC東京でプレーすることとなった。

 群馬県出身の青木は、前橋育英高校を卒業した2008年に大宮アルディージャに加入した。14年に移籍した浦和レッズでは16年のYBCルヴァンカップ、17年のAFCチャンピオンズリーグ、19年元日の天皇杯と、3シーズン連続でタイトル獲得に貢献。18歳までを群馬で過ごし、埼玉で13年、32歳になるシーズンからは東京でプレーすることになる。

 基本布陣を4-4-2から4-3-3に変更したFC東京は失点数が29から42に増加した。ボール奪取能力に長けた青木はアンカーを務めると見られており、2シーズン連続でタイトル獲得を目指すFC東京のスタイルにも合致するだろう。

<h2>川崎F期待のストライカー

FW:宮代大聖(みやしろ・たいせい)
生年月日:2000年5月26日(20歳)
2020リーグ戦成績:16試合出場/1得点
所属クラブ:川崎フロンターレ→徳島ヴォルティス(期限付き移籍)

 昨季はJ1初出場も飾り、9月9日のヴィッセル神戸戦ではJ1初ゴールも決めた宮代大聖は、さらなる飛躍を求めて期限付き移籍を決断した。5月に21歳となるプロ4年目のシーズンは、J1に昇格した徳島ヴォルティスで過ごすこととなった。

 U-10から川崎フロンターレのアカデミー一筋で育ち、世代別の日本代表でもプレーしてきた。2018年4月にはクラブ初となる高校3年生でのプロ契約を締結。19年はJ2レノファ山口で17試合に先発する飛躍のシーズンを送り、昨季は川崎Fに復帰していた。

 ストロングポイントは強烈な右足のシュートで、ボックス内での駆け引きを得意としている。現在は海外でプレーする三好康児や板倉滉、主力に成長した田中碧など多くの選手を輩出してきた育成組織出身だけにクラブ内外からの期待も大きく、宮代にとっても今季は勝負のシーズンとなるだろう。

<h2>地元からの旅立ち

MF:齋藤学(さいとう・まなぶ)
生年月日:1990年4月4日(30歳)
2020リーグ戦成績:25試合出場/1得点
所属クラブ:川崎フロンターレ→名古屋グランパス

 18年に地元でもある川崎フロンターレに加入した齋藤学。2度のリーグ優勝を経験したが、自身は怪我の影響もあり3シーズンでわずか4得点と低迷。31歳となる今季、名古屋グランパスで再起を期すこととなった。

 8歳から横浜F・マリノス一筋で育ち、愛媛FCへの期限付き移籍から復帰した2012年にブレイクした。この年はロンドン五輪にも出場し、2年後にはFIFAワールドカップにも選出。16年には自己最多となる10得点を挙げ、自身初のJリーグベストイレブンにも輝いている。

 緩急を操り、切れ味鋭いドリブルでサイドからチャンスを作り出す。カットインや縦への切り込みなど、プレーの選択肢も豊富。実力と実績は申し分ないだけに、コンディションさえ取り戻せば、タイトル獲得を目指す名古屋の大きな力になるだろう。

<h2>神戸育ちのアタッカー

FW:小川慶治朗(おがわ・けいじろう)
生年月日:1992年7月14日(28歳)
2020リーグ戦成績:27試合出場/1得点
所属クラブ:ヴィッセル神戸→横浜FC

 ヴィッセル神戸のエースナンバーを2012年から背負ってきた小川慶治朗は、16年間を過ごしたクラブに別れを告げた。自身初となる完全移籍で、2021年は横浜FCでプレーすることとなった。

 ジュニアユース時代から神戸のアカデミーで育ち、17歳のときにクラブ最年少出場記録を作った。チームが降格した12年にはJ1自己最多の9得点をマーク。11年目の昨季はJ1通算200試合出場を達成している。

 鋭いドリブルを武器に、豊富な運動量でサイドを上下動する。昨季は相手の棄権により無効となったもののAFCチャンピオンズリーグでハットトリックを達成。献身的なプレースタイルが特徴だが、得点力を秘めている。先発でも途中出場でもチームに貢献できる小川の存在は、下平隆宏監督にとっても心強いだろう。

【了】