GK

 毎年12月、FIFA(国際サッカー連盟)は年間表彰式を開催し、ベストイレブンをはじめとした各賞を発表する。その年に活躍した選手が選出されるこのベストイレブンとは別に、市場価値が高いベストイレブンを組むとどのような顔ぶれが並ぶだろうか。今回フットボールチャンネル編集部は、「4-2-3-1」の布陣に最も市場価値が高い34歳以上の選手を配置した11人を紹介する。※データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値を元に作成、成績は1月20日時点

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マヌエル・ノイアー(ドイツ代表/バイエルン・ミュンヘン)
生年月日:1986年3月27日(34歳)
市場価値:1800万ユーロ(約22億円)
20/21リーグ戦成績:16試合出場/25失点

 今季はチームとしてやや失点がかさんでいるものの、ノイアー自身のパフォーマンスが低下しているわけではない。昨季はUEFAチャンピオンズリーグ、ブンデスリーガ、DFBポカールの三冠達成に大きく貢献し、引き続きキャプテンとしてスターぞろいのバイエルンをまとめ上げる。

 ぽっちゃり体型に見えるのに身体能力がべらぼうに高く、GKとしてのあらゆるプレーが細部に至るまで超ハイレベル。常に完璧を追求し、どんな状況にも怯まない強靭なメンタリティも兼ね備える。まさにSGGK(スーパー・グレート・ゴールキーパー)である。

DF

ヘスス・ナバス(スペイン代表/セビージャ)
生年月日:1985年11月21日(35歳)
市場価値:300万ユーロ(約3億6000万円)
20/21リーグ戦成績:17試合出場/0得点4アシスト

 20代の頃は快足ウィングとして鳴らしたが、スピードの衰えとともにポジションを下げ、いまでは右サイドバックが定位置となっている。しかし、新たな役割でも第一人者となり、スペイン代表でもディフェンスラインの主力を担うようになった。

 セビージャではほぼフル稼働を続けており、絶妙なタイミングの攻め上がりからターゲットにピンポイントで合わせる高精度のクロスを供給する。キャプテンとしてのリーダーシップも特筆すべき点で、35歳になっても強豪クラブや世界最高峰の代表チームに欠かせない戦力であり続けている。

チアゴ・シウバ(ブラジル代表/チェルシー)
生年月日:1984年9月22日(36歳)
市場価値:450万ユーロ(約5億4000万円)
20/21リーグ戦成績:14試合出場/2得点0アシスト

 昨季限りでキャプテンを務めていたパリ・サンジェルマン(PSG)を退団し、フリーでチェルシーの一員となった。チアゴ・シウバにとってプレミアリーグは初挑戦だったが、すぐさま主力に定着。ディフェンスラインを熟練の技で引き締める。

 ブラジル代表でも守備の柱なのは変わらず、キャプテンマークを巻くなどチッチ監督からの信頼も厚い。36歳になっても第一線で活躍し続けられるのは徹底した自己管理の賜物。ミラン、PSG、チェルシーと名だたるビッグクラブを支えてきた歴戦のセンターバックはまだまだトップレベルで戦える身体を維持できそうだ。

セルヒオ・ラモス(スペイン代表/レアル・マドリード)
生年月日:1986年3月30日(34歳)
市場価値:1400万ユーロ(約17億円)
20/21リーグ戦成績:14試合出場/2得点0アシスト

 34歳になってもパフォーマンスに衰えの気配は一切ない。むしろ充実一途で、レアル・マドリードはセルヒオ・ラモスがディフェンスラインに不在の試合で途端に安定感を失い、勝負強さもなくなってしまう。

 スピードを生かしたカバーリング、素早く危険な局面を予測してのブロック、ロングボールを跳ね返す競り合いの強さ、両ゴール前での駆け引き、セットプレー時の得点力、ピッチ内外におけるリーダーシップなど、あらゆる要素が高水準。異次元のセンターバックだ。

アレクサンダル・コラロフ(セルビア代表/インテル)
生年月日:1985年11月10日(35歳)
市場価値:250万ユーロ(約3億円)
20/21リーグ戦成績:7試合出場/0得点1アシスト

 インテルに加入した今季はやや低調で、出場機会も限られている。序盤戦は3バックの左で起用されていたが、新型コロナウイルス感染や負傷などもあって昨年11月頃にコンディションを崩すとポジションを失ってしまった。

 1月に入ってからピッチに立ったリーグ戦2試合はいずれも途中出場で、与えれらたプレータイムも10分以下しかない。左足から繰り出される高精度かつ強烈なキックは健在だが、運動量やプレー強度の面でやや陰りが見え始めたか。

MF

ルカ・モドリッチ(クロアチア代表/レアル・マドリード)
生年月日:1985年9月9日(35歳)
市場価値:1000万ユーロ(約12億円)
20/21リーグ戦成績:17試合出場/3得点1アシスト

 今季は若々しく躍動感のあるパフォーマンスを続け、レアル・マドリードの中盤で抜群の存在感を放っている。豊富な運動量でピッチをところ狭しと駆け回り、攻守両面で献身的にボールに関与し、テンポの良いパスさばきでゲームを組み立てる。

 2018年にバロンドールを受賞しながら、ここ2年ほどコンディション調整に苦しんでいた。その低迷が嘘のような好調ぶりで完全に輝きを取り戻した。今季終了とともに満了を迎える契約も延長の方向に進んでおり、36歳もマドリーの一員として戦うことになりそうだ。

ジェームズ・ミルナー(元イングランド代表/リバプール)
生年月日:1986年1月4日(34歳)
市場価値:500万ユーロ(約6億円)
20/21リーグ戦成績:11試合出場/0得点1アシスト

 イングランドが誇るスーパーマルチプレーヤーは、今季もそのユーティリティ性を存分に発揮している。先発出場の数は少ないものの、本職のセントラルMFだけでなくサイドバックとしても堅実なプレーぶりでリバプールを支える。

 毎シーズンのように負傷者が出るなどして苦しくなった際に、頼りになるのがミルナーという男。センターバックとGK以外はどんなポジションにも柔軟に対応し、一定水準以上のパフォーマンスを保証するベテランの存在は、あまりにも貴重すぎる。

ダビド・シルバ(元スペイン代表/レアル・ソシエダ)
生年月日:1986年1月8日(34歳)
市場価値:500万ユーロ(約6億円)
20/21リーグ戦成績:11試合出場/1得点2アシスト

 昨季限りで10年過ごしたマンチェスター・シティを退団し、一時はラツィオ移籍でセリエA参戦目前まで迫った。ところが急転直下でレアル・ソシエダ移籍が決まり、ラ・リーガへ舞い戻ることとなる。

 さすがに運動量などの低下は見られるが、卓越したプレービジョンや魔法のようなテクニックは健在で、出場した試合では抜群の存在感を放つ。シティのホーム、エティハド・スタジアムにはダビド・シルバの銅像建立が進められているとか、いないとか。

FW

フッキ(元ブラジル代表/無所属)
生年月日:1986年7月25日(34歳)
市場価値:250万ユーロ(約3億円)
2020リーグ戦成績:10試合出場/5得点0アシスト

 かつて東京ヴェルディなどでプレーしJリーグで猛威を振るったストライカーだ。ポルトガルの名門ポルトや、ロシアの強豪ゼニト・サンクトペテルブルクを経て中国へ渡り、昨年まで上海上港に所属していた。

 最後は契約満了を迎えただけでなく、ヴィトール・ペレイラ監督(当時)との確執が表面化した状態で上海上港を退団。現在はフリーとなっている。一時はプレミアリーグ移籍の噂も持ち上がったが、労働許可証の取得が難しく暗礁に乗り上げたよう。ワールドカップに出場した経験も持つ元ブラジル代表の新天地はどこになるのだろうか。

クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表/ユベントス)
生年月日:1985年2月5日(35歳)
市場価値:6000万ユーロ(約72億円)
20/21リーグ戦成績:14試合出場/15得点1アシスト

 35歳ながら市場価値はスターダムを駆け上がる途中の若手選手並みだ。もちろんプレーはいまだに圧倒的なクオリティを誇り、今季もユベントスでゴールを量産している。衰えとは無縁の存在だ。

 確かに年齢とともにプレースタイルは変化している。若い頃のように曲芸的なドリブルでガンガン仕掛けるようなプレーは減り、よりゴール前で得点することに特化した選手に変貌を遂げた。そうすることでチームの勝利により直結する結果を残せているのだから恐ろしい。40歳になってもサッカー界を先頭に立って引っ張っていそうな雰囲気すらある。

ジェイミー・ヴァーディー(元イングランド代表/レスター・シティ)
生年月日:1987年1月11日(34歳)
市場価値:1600万ユーロ(約19億円)
20/21リーグ戦成績:18試合出場/11得点5アシスト

 昨季は33歳にして自身初のプレミアリーグ得点王に輝いた。そして今季もリーグ首位に立った好調のレスターを力強く引っ張っている。このままいけば昨季とほぼ同じだけのゴールを決め、2年連続の得点王も夢ではない。

 レスターが“奇跡の優勝”を果たした頃は、カウンター発動と同時に爆発的な加速で相手ディフェンスラインの裏に抜けるくらいしかなかったが、年齢を重ねるとともにプレーの幅を広げ、より狡猾にゴールを陥れる総合力の高いストライカーへと進化を遂げた。効率よいプレーでゴールネットを揺らせるようになったからこそ、30代中盤になっても得点力が衰えないのだろう。

フォーメーション

▽GK
マヌエル・ノイアー(ドイツ代表/バイエルン・ミュンヘン)

▽DF
ヘスス・ナバス(スペイン代表/セビージャ)
チアゴ・シウバ(ブラジル代表/チェルシー)
セルヒオ・ラモス(スペイン代表/レアル・マドリード)
アレクサンダル・コラロフ(セルビア代表/インテル)

▽MF
ルカ・モドリッチ(クロアチア代表/レアル・マドリード)
ジェームズ・ミルナー(元イングランド代表/リバプール)
ダビド・シルバ(元スペイン代表/レアル・ソシエダ)

▽FW
フッキ(元ブラジル代表/無所属)
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表/ユベントス)
ジェイミー・ヴァーディー(元イングランド代表/レスター・シティ)