GK

 毎年12月、FIFA(国際サッカー連盟)は年間表彰式を開催し、ベストイレブンをはじめとした各賞を発表する。その年に活躍した選手が選出されるこのベストイレブンとは別に、市場価値が高いベストイレブンを組むとどのような顔ぶれが並ぶだろうか。今回フットボールチャンネル編集部は、「4-2-3-1」の布陣に最も市場価値が高い20歳以下の日本人選手を配置した11人を紹介する。※データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値を元に作成、成績は1月21日時点

——————————

谷晃生(湘南ベルマーレ)
生年月日:2000年11月22日(20歳)
市場価値:10万ユーロ(約1200万円)
2020リーグ戦成績:25試合出場/35失点

 ガンバ大阪の下部組織出身だが、東口順昭という強力な存在もありトップチームではなかなか出番を掴めなかった。しかし、昨季はレンタルで加入した湘南ベルマーレでレギュラーの座を奪取しハイパフォーマンスを披露。チームは最下位フィニッシュとなったが、個人としては評価を高めた。

 189cmという長身を誇る若き守護神の特長はシュートへの反応の速さで、敵がいない場所へ確実にボールを弾き出すこともできるため相手にセカンドボールを拾われることが少ない。期限付き期間を延長したため今季も湘南で戦うが、昨季のような、あるいはそれ以上の活躍を見せられるか。

DF

菅原由勢(AZ/オランダ)
生年月日:2000年6月28日(20歳)
市場価値:250万ユーロ(約3億円)
20/21リーグ戦成績:12試合出場/1得点1アシスト

 左右両サイドで高質なプレーを披露でき、1対1の強さやハイレベルな足元の技術も兼備するDFだ。名古屋グランパスでわずか17歳の時にJ1デビューを飾り、19歳で欧州挑戦を決断。そして昨年10月には日本代表に初招集され出場も果たすなど、近年の成長ぶりは目を見張るものがあると言える。

 初の海外挑戦の場となったAZでは1年目からコンスタントに出場機会を得ており、昨年2月に完全移籍を掴み取っている。今季は開幕からベンチスタートが続いたものの、現在はライバル選手が負傷離脱したこともありスタメン出場を継続。ここまでリーグ戦わずか1敗と好調のチームを支えている。

三國ケネディエブス(アビスパ福岡)
生年月日:2000年6月23日(20歳)
市場価値:32万5000ユーロ(約3900万円)
2020リーグ戦成績:19試合出場/1得点1アシスト

 高卒1年目だった2019シーズンはファビオ・ペッキア監督の下で出場機会を得ていたが、同指揮官の退任後にベンチへ降格。最終的に同シーズンのリーグ戦出場は11試合に留まった。そして昨季もピッチに立つ機会は限られ、出場数は「19」、プレータイムは528分間のみとなっていた。

 クラブチームでは苦戦続きだが、ポテンシャルの高さは確かだ。ナイジェリア人の父を持つ同選手は身長192cm・体重80kgという恵まれた体躯を誇っており、身体能力も抜群。とくに空中戦の強さは飛び抜けていて、もともとFWだったこともありセットプレー時には大きな得点源となる。

瀬古歩夢(セレッソ大阪)
生年月日:2000年6月7日(20歳)
市場価値:45万ユーロ(約5400万円)
2020リーグ戦成績:27試合出場/1得点0アシスト

 ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督に将来性を見込まれ一昨年にJ1デビューを果たしたばかりだった男は、昨季本格ブレイク。チームの堅守を支え、ルヴァンカップ・ニューヒーロー賞とJリーグ・ベストヤングプレーヤー賞を受賞。新人賞ダブル受賞は井手口陽介以来、史上4人目の快挙だった。

 身長183cmの体格を生かしたハードな守備で敵を無力化でき、左右両足から繰り出される精度の高い武器で攻撃を組み立てることも可能と、センターバックとしてのプレー幅が広いのが特長。このままセレッソ大阪での活躍が続けば、日本代表入りが見えてくるのは間違いないだろう。

山口竜弥(東京ヴェルディ)
生年月日:2000年2月9日(20歳)
市場価値:20万ユーロ(約2400万円)
2020リーグ戦成績:32試合出場/3得点2アシスト(ガンバ大阪U-23)

 東海大学付属相模高校卒業後にガンバ大阪へ入団。同校初のプロサッカー選手となった。その後、小柄なレフティーはU-23チームを主戦場にプレー。昨季はサイドバック、センターバック、ウイングバックなど複数ポジションをこなし、リーグ戦32試合の出場で3得点2アシストの成績を残した。

 しかし、結局トップチームでJ1デビューを果たすことはできなかった。先日、J2の東京ヴェルディに完全移籍加入することが発表されたのである。クラブリリースでは「J1昇格のために自分の全てを捧げます!」とコメントを発信していたが、果たして新天地で爪痕を残すことはできるか。

MF

山本理仁(東京ヴェルディ)
生年月日:2001年12月12日(19歳)
市場価値:40万ユーロ(約4800万円)
2020リーグ戦成績:35試合出場/1得点1アシスト

 東京ヴェルディの下部組織出身で、2019年に高校2年生ながら飛び級でトップチーム昇格を果たした逸材だ。ギャリー・ジョン・ホワイト監督が退任し永井秀樹新監督が誕生してからはプレータイムを伸ばしており、昨季の第13節、松本山雅FC戦では10代ながらゲームキャプテンも務めていた。

 キープ力に長けており、キック精度と視野の広さを生かした展開力はすでにJ2屈指のものがあるとみて間違いない。それに加えハードな守備にも定評があり、サイドバックやセンターバックを務めることも可能と、実に万能である。20歳となる今年は更なる活躍に期待したいところだ。

福岡慎平(京都サンガF.C.)
生年月日:2000年6月27日(20歳)
市場価値:72万5000ユーロ(約8700万円)
2020リーグ戦成績:36試合出場/1得点0アシスト

 2016年のAFC U-16選手権で主将として日本代表をベスト4に導いたMFだ。まだ20歳と若いが非凡なサッカーIQの持ち主であり、本職のボランチからサイドハーフ、サイドバックまで幅広いポジションを担うことが可能で、与えられたタスクを忠実にこなしチームを補助できる点が大きな魅力だ。

 2019年に京都サンガF.C.トップチーム昇格を果たし、1年目からいきなりリーグ戦36試合に出場。昨季は過密日程の中ややプレー時間を減らしたものの、同じく36試合出場を果たしていた。新シーズンは若手育成に定評のある曺貴裁監督の指導の下、どのような成長をみせるのか大いに注目だ。

斉藤光毅(ロンメルSK/ベルギー)
生年月日:2001年8月10日(19歳)
市場価値:62万5000ユーロ(約7500万円)
2020リーグ戦成績:32試合出場/3得点3アシスト(横浜FC)

 2018年に横浜FC史上最速となる16歳11ヶ月11日でデビューを果たしたサッカー小僧。プロ選手として迎えた2019シーズンは切り札としてJ1昇格に貢献し、昨季は得点数こそ伸びなかったがチームの躍進に一役買うなど、厳しい世界で着実に経験値を養っている。彼もまた、将来有望な選手だ。

 ボールを持てば恐れることなくドリブルを仕掛けていく姿勢は10代ながら際立つものがある。フィジカル面の向上はこれからといったところだが、味方を生かす判断力は徐々に良くなってきている。シーズンオフには自身初の海外挑戦を決断したが、果たして新天地で評価を高められるか。

FW

久保建英(ヘタフェ/スペイン)
生年月日:2001年6月4日(19歳)
市場価値:2000万ユーロ(約24億円)
20/21リーグ戦成績:13試合出場/0得点0アシスト(ビジャレアル)
20/21リーグ戦成績:2試合出場/0得点0アシスト(ヘタフェ)

 日本だけでなく世界が注目する若きレフティーだ。バルセロナのカンテラ(下部組織)で培ったテクニックは19歳ながらハイレベルで、独力よりは味方と連係しながら攻撃のグレードを高めることを好んでいる。得点力などの向上は必須だが、大化けする可能性を秘めていることは間違いない。

 ウナイ・エメリ監督率いるビジャレアルでは評価を大きく落としてしまった。ただ、ホセ・ボルダラス監督率いる新天地ヘタフェでのつかみは上々。2000万ユーロ(約24億円)という市場価値はすでに日本人選手トップとなる数字だが、ここから再び金額が上昇していく確率は高いかもしれない。

中村敬斗(シント=トロイデン/ベルギー)
生年月日:2000年7月28日(20歳)
市場価値:60万ユーロ(約7200万円)
20/21リーグ戦成績:5試合出場/1得点0アシスト

 三菱養和SC時代にドリブルなど個のスキルを磨き、高校時代には複数クラブから注目された。その後ガンバ大阪入団を決め、18歳でJ1デビューを果たしている。同クラブでは決して絶対的な主力というわけではなかったが、出番を貰った際に放つインパクトはやはり目を見張るものがあった。

 ただ、現在は輝きを失っている。Jリーグで自信をつけ2019年にトゥエンテへ渡ったが、サポーターと監督の信頼を得るには至らず。昨年には活躍の場をシント=トロイデンへ移したが、全くと言っていいほど試合に絡むことができていない。欧州の地で評価を落とし続けている。

山田寛人(セレッソ大阪)
生年月日:2000年3月7日(20歳)
市場価値:25万ユーロ(約3000万円)
2020リーグ戦成績:19試合出場/2得点1アシスト(ベガルタ仙台)

 パワー、スピード、テクニックの三拍子を揃えるストライカーは、2016年にセレッソ大阪のトップチームに2種登録。その2年後にトップ昇格を果たしている。ちなみに、2000年生まれで初めてJリーグの試合に出場したのがこの男である(2016年10月、J3リーグ第26節ブラウブリッツ秋田戦)。

 C大阪のトップチームではなかなか出番を掴めず、2019年の夏にはFC琉球へ育成型期限付き移籍。そして昨季はベガルタ仙台に期限付きで加入していた。仙台では嬉しいJ1初ゴールを奪ったが、最終的な成績は19試合で2得点1アシスト。覚醒するにはしばらく時間がかかるかもしれない。

フォーメーション

▽GK
谷晃生(湘南ベルマーレ)

▽DF
菅原由勢(AZ/オランダ)
三國ケネディエブス(アビスパ福岡)
瀬古歩夢(セレッソ大阪)
山口竜弥(東京ヴェルディ)

▽MF
山本理仁(東京ヴェルディ)
福岡慎平(京都サンガF.C.)
斉藤光毅(ロンメルSK/ベルギー)

▽FW
久保建英(ヘタフェ/スペイン)
中村敬斗(シント=トロイデン/ベルギー)
山田寛人(セレッソ大阪)