GK

 毎年12月、FIFA(国際サッカー連盟)は年間表彰式を開催し、ベストイレブンをはじめとした各賞を発表する。その年に活躍した選手が選出されるこのベストイレブンとは別に、市場価値が高いベストイレブンを組むとどのような顔ぶれが並ぶだろうか。今回フットボールチャンネル編集部は、「4-2-3-1」の布陣に最も市場価値が高い34歳以上の日本人選手を配置した11人を紹介する。※データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値を元に作成、成績は1月20日時点

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東口順昭(日本代表/ガンバ大阪)
生年月日:1986年5月12日(34歳)
市場価値:95万ユーロ(約1億1400万円)
2020リーグ戦成績:34試合出場/42失点

 Jリーグでは実績・実力ともに間違いなくトップの日本人GKだ。2020シーズンは毎試合のようにスーパーセーブを連発して幾度となくチームを救い、ガンバ大阪のリーグ戦2位フィニッシュとAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得に大きく貢献した。年間ベストイレブンに選ばれていても不思議ではない活躍ぶりだった。

 2020年は日本代表が欧州組のみで活動することになったため、招集されていない。だが、カタールワールドカップのアジア最終予選が再開する今年3月以降の活動では、選考対象に入ってくるはず。そして、アジアの舞台でもガンバを高みに導く好セーブに期待だ。

DF

長友佑都(日本代表/マルセイユ)
生年月日:1986年9月12日(34歳)
市場価値:80万ユーロ(約9600万円)
20/21リーグ戦成績:11試合出場/0得点0アシスト

 昨季後半戦は外国籍枠の関係でリーグ戦の登録メンバーから外れ、公式戦に全く絡めなかった。そしてシーズン終了とともにガラタサライを退団し、一時はフリーに。その後、親日家としても知られるアンドレ・ヴィラス・ボアス監督に請われる形でマルセイユに入団が決まった。

 欧州5大リーグに舞い戻った大ベテランは、レギュラーの座こそつかみ切れていないものの、両サイドバックをこなせるローテーション要員として確かな信頼を勝ち取っている。右サイドに酒井宏樹、左サイドに長友と両サイドバックを日本人が務める試合も多い。まだまだ第一線で走り続けられそうだ。

森脇良太(元日本代表/京都サンガF.C.)
生年月日:1986年4月6日(34歳)
市場価値:47万5000ユーロ(約5700万円)
2020リーグ戦成績:17試合出場/0得点0アシスト

 2017年には浦和レッズでACL制覇に大きく貢献したが、その後は出場機会が減っていた。2020年はJ2の京都サンガF.C.に新天地を求め、明るい性格でチームの輪の中心に。数々のゴールパフォーマンスを考案してファン・サポーターを楽しませた。

 DFとして対人戦をやや苦手とする弱点こそあるものの、3バックの右ストッパーや右サイドバックで起用された際は攻撃の起点となるくさびのパスや、味方への的確なサポートで存在感を発揮する。でも、やっぱりピッチ外でのインパクトの方が大きいか。生粋のエンターテイナーは、最近YouTubeを始めようと画策しているらしい。

長谷部誠(元日本代表/アイントラハト・フランクフルト)
生年月日:1984年1月18日(37歳)
市場価値:80万ユーロ(約9600万円)
20/21リーグ戦成績:13試合出場/0得点0アシスト

 今季終了とともに満了を迎える契約を延長せず現役引退か、あるいは契約を延長してもう1年プレーするか、去就に注目が集まっている。引退後はフランクフルトで重要ポストが用意されているとも言われているが、まだまだピッチ上でも存在感を発揮できそう。

 近年はセントラルMFよりもセンターバック起用が増えている。やはり本職のDFに比べて対人能力では劣るが、抜群の統率力やビルドアップの起点となるパス出しなどで重要な役割を担っている。ブンデスリーガ最年長選手ながら、いまだにチームの要だ。

細貝萌(元日本代表/バンコク・ユナイテッド)
生年月日:1986年6月10日(34歳)
市場価値:40万ユーロ(約4800万円)
20/21リーグ戦成績:15試合出場/1得点0アシスト

 アウクスブルクやレヴァークーゼン、ヘルタ・ベルリンなどブンデスリーガでの経験が豊富な元日本代表MFは、2019年から活躍の場をタイに移した。最初はブリーラム・ユナイテッドに所属し、現在はレンタルでバンコク・ユナイテッドの一員として戦っている。

 昨年9月に再開したリーグ戦で欠場したのは1試合のみ。バンコク・ユナイテッドでは不動のセントラルMFとして起用されており、充実したシーズンを過ごしている。やはりブンデスリーガ通算102試合出場で積み上げた経験と技術は伊達ではない。

MF

青山敏弘(元日本代表/サンフレッチェ広島)
生年月日:1986年2月22日(34歳)
市場価値:72万5000ユーロ(約8700万円)
2020リーグ戦成績:31試合出場/1得点2アシスト

 2019年は年始のアジアカップで負った怪我の影響もあって低調な出来に終始したが、万全なコンディションを取り戻した2020年は完全復活を印象づけた。サンフレッチェ広島の中盤で組み立ての全権を担い、絶対的なチームの中心に君臨していた。

 プロ入りから広島一筋を貫き、2021年で18年目を迎える。広島のJリーグ優勝3回を全て中心選手として経験。3度目の優勝を果たした2015年にはリーグMVP、ベストイレブン、J1チャンピオンシップMVP、J1年間最優秀ゴール賞など個人賞を総なめにした。

高萩洋次郎(元日本代表/FC東京)
生年月日:1986年8月2日(34歳)
市場価値:65万ユーロ(約7800万円)
2020リーグ戦成績:26試合出場/1得点3アシスト

 オーストラリアや韓国でのプレーを経て2017年にFC東京の一員となる。そして、すぐにチームの大黒柱となった。しかし、2020年はやや出場機会を減らし、カタールで行われたACLも途中出場がメインだった。

 各年代の日本代表に名を連ね、A代表としても3試合に出場。クラブレベルでは広島時代に2度Jリーグを制し、FCソウルでもKリーグ1部優勝を経験している。FC東京で初めてのタイトルは2020年のYBCルヴァンカップ優勝だった。

本田圭佑(元日本代表/無所属)
生年月日:1986年6月13日(34歳)
市場価値:80万ユーロ(約9600万円)
2020リーグ戦成績:18試合出場/2得点0アシスト

 日本、オランダ、ロシア、イタリア、メキシコ、オーストラリア、そして2度目のオランダを挟んでブラジルにたどり着いた流浪の一匹狼。昨年12月にはブラジル全国選手権1部のボタフォゴ退団を表明しており、ポルトガル1部のポルティモネンセで欧州再挑戦が噂される。

 本田は今年夏に開催予定の東京五輪に日本代表として出場することを大きな目標に掲げている。だが、現状のままでは極めて難しいだろう。サッカー選手以外にもカンボジア代表の実質的な監督、ビジネスマンなど多様な顔を持ち、一言でも発言に注目が集まる影響力の大きさは日本サッカー界随一だが…。

FW

家長昭博(元日本代表/川崎フロンターレ)
生年月日:1986年6月13日(34歳)
市場価値:140万ユーロ(約1億6800万円)
2020リーグ戦成績:29試合出場/11得点4アシスト

 本田圭佑とは生年月日が全く同じで、ガンバ大阪ジュニアユース時代の同期でもある。当時からライバルとして意識し合っていたようだ。だが、今現在のサッカー選手としてのクオリティは家長昭博が優っていると言えそうだ。

 2020年はJ1リーグ戦で4年ぶりの二桁得点を達成し、川崎フロンターレで3度目のリーグ優勝に大きく貢献した。2018年以来のJリーグ年間MVPに推す声もあったほど、ピッチに立った時の存在感は圧倒的だった。30代中盤になっても近寄ってくるディフェンスを片手で吹き飛ばすようなフィジカルの強さと、繊細なテクニックを維持し続けている。

岡崎慎司(日本代表/ウエスカ)
生年月日:1986年4月16日(34歳)
市場価値:120万ユーロ(約1億4400万円)
20/21リーグ戦成績:14試合出場/1得点0アシスト

 今季は念願叶って自身初のラ・リーガ1部参戦を果たしたが、なかなか結果が出ずに苦しんでいる。ウエスカは得点力不足に悩まされて最下位に沈んでおり、つい先日監督交代があったばかりだ。ミチェル監督のもとではエースとして重宝されたが、パチェタ新監督の就任で立場に変化が生まれるかもしれない。

 2015/16シーズンにはレスター・シティの一員として奇跡的なプレミアリーグ優勝も経験したストライカーは、欧州で3ヶ国目となるスペインで何を残せるだろうか。ウエスカを1部残留に導くことができれば、クラブの歴史に名を刻めるはずだ。

興梠慎三(元日本代表/浦和レッズ)
生年月日:1986年7月31日(34歳)
市場価値:160万ユーロ(約1億9200万円)
2020リーグ戦成績:30試合出場/10得点0アシスト

 2020年は浦和レッズにとって苦しい1年となり、興梠慎三も不本意な結果に終わっただろう。だが、自身が持つJ1リーグ連続二桁得点記録を9年に更新し、最低限の仕事は果たした。今年はまず右腓骨筋腱脱臼からの復活を目指す。

 海外でのプレー経験はないが、プロキャリアを通じてJ2以下のカテゴリを経験していない。J1通算157得点は、今季からジュビロ磐田のコーチに就任した中山雅史氏と並んで歴代3位タイ。現役選手としては2番目に多い。例年のペースでゴールを積み重ね続ければ、あと2年ほどで大久保嘉人の持つ歴代最多のJ1通算得点記録を抜けるかもしない。