11年ぶりの復帰

明治安田生命Jリーグの各クラブは、2021シーズンの開幕に向けて準備を進めている。昨シーズンを6位という結果で終えたFC東京は、5人の新加入選手を迎えた。今回フットボールチャンネルでは、新天地での活躍が期待される5人の新戦力を紹介する。
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GK:阿部伸行(あべ・のぶゆき/背番号16)
生年月日:1984年4月27日(36歳)
前所属:長野パルセイロ
2020リーグ戦成績:5試合

 高校年代の3年間とルーキーから4年間を過ごした古巣に、阿部伸行は11年ぶりに復帰した。前回在籍時は塩田仁史や権田修一の控えで、Jリーグでの出場はなかったが、湘南ベルマーレ、ギラヴァンツ北九州、長野パルセイロで活躍してきた。

 これまでFC東京は林彰洋が絶対的な存在だったが、昨季は22歳の波多野豪が競争に割って入った。林が11月に右ヒザ前十字靭帯と外側半月板を損傷する大怪我を負うと、AFCチャンピオンズリーグでは波多野が好プレーを見せている。

 今季のFC東京のGKは5人体制。林を欠く序盤戦は36歳の阿部とJ2での実績豊富な児玉剛、波多野と18歳の野澤大志ブランドンがGKのポジションを争うことになる。J1での出場経験は湘南でプレーした13年のみだが、阿部の経験値はFC東京にとってプラスに働くだろう。

<h2>ドイツ経由のアタッカー

MF:渡邊凌磨(わたなべ・りょうま/背番号23)
生年月日:1996年10月2日
前所属:モンテディオ山形
2020リーグ戦成績:39試合7得点

 昨シーズン、モンテディオ山形で39試合7得点という数字を残した渡邊凌磨は、初となるJ1の舞台に挑む。

 異色の経歴を歩んできた。U-17日本代表として出場したFIFA U-17ワールドカップでは3得点を挙げ、背番号10を背負った前橋育英高校では全国サッカー選手権で準優勝という結果を残した。早稲田大学に進学したが、1年次にインゴルシュタットU-23に加入している。

 インゴルシュタットのトップチームで出場することはできず、18年7月にアルビレックス新潟に加入した。19年は序盤戦だけで4得点をマークし、昨季はシーズンを通して活躍。足下の技術が高く、守備への貢献度も高いサイドアタッカーは、リーグタイトルを狙うFC東京の貴重なピースになるだろう。

<h2>橋本拳人の穴を埋めるMF

MF:青木拓矢(あおき・たくや/背番号21)
生年月日:1989年9月16日
前所属:浦和レッズ
2020リーグ戦成績:21試合0得点

 昨夏に海外移籍した橋本拳人が務めていたアンカーのポジションに、この上ない適任者が加入した。J1通算300試合出場まであと11試合に迫る青木拓矢は7年間プレーした浦和レッズからFC東京に移籍している。

 前橋育英高校出身で、同期加入の渡邊は後輩にあたる。大宮アルディージャで2年間チームメイトだった東慶悟とは9シーズンぶりの再会となり、中盤でチームを支えることになる。昨季の後半戦は東や森重がアンカーを務めることもあったが、青木の加入により両者は得意なポジションに専念することができる。

 堅守とハードワークを信条とするFC東京だが、失点数は29から42に増加。2シーズン連続でタイトル獲得を目指すチームにとって、攻守のバランスや守備能力に長けた青木の加入は心強い。

<h2>大学で成長して帰還

DF:蓮川壮大(はすかわ・そうだい/背番号25)
生年月日:1998年6月27日(22歳)
前所属:明治大学
2020リーグ戦成績:―

 ワールドカップにも出場した森重真人と、東京五輪出場を目指す渡辺剛が君臨するセンターバックに、大卒ルーキーが加わった。明治大学から加入した蓮川壮大は、サイズとスピードを兼ね備えたDFで、ボール運びなど攻撃面にも特徴がある。

 蓮川はこれまでに数多くのタイトルを獲得してきた。FC東京U-18ではクラブユース選手権とJユース選手権の2冠を達成。明治大学では3年次に関東大学リーグ、総理大臣杯、アミノバイタルカップ、全日本大学サッカー選手権の4冠達成に貢献し、昨年は関東大学リーグ連覇を成し遂げた。

 ルーキーだが、即戦力としての期待も大きい。高校3年次にはU-23の一員としてJ3の舞台で5試合に出場し、特別指定選手として加入した昨季はJ1でビューも果たした。キャプテンを務めたFC東京U-18と明治大学での経験は、タイトル獲得を目指すFC東京でも活かされるだろう。

<h2>元ブラジル代表CB

DF:ブルーノ・ウヴィニ(元ブラジル代表/背番号5)
生年月日:1991年6月3日(29歳)
前所属:アル・イテハド(サウジアラビア)
2020リーグ戦成績:1試合/0得点

 ブラジル代表歴もあるセンターバックがFC東京に加入する。ブルーノ・ウヴィニはサンパウロやトッテナム、ナポリなどに在籍し、2012年にはブラジル代表として3試合に出場。16年夏からはサウジアラビアとカタールでプレーし、4年間でリーグ戦97試合に出場している。

 昨季は渡辺剛と森重真人に次ぐ存在として、ジョアン・オマリがAFCチャンピオンズリーグを中心に活躍した。3人の活躍もあってルヴァンカップを制覇したが、現時点でオマリの去就は未確定となっている。

 ウヴィニは186cmの体格を活かし、身体を張ったプレーで最終ラインを支えることになるだろう。20チームによって争われる今季のJ1は試合数が4試合増加。ウヴィニの加入によりチームの支柱として長年活躍する森重と、昨季から副キャプテンを務める渡辺の負担も減るだろう。

【了】