小柄なMF

 明治安田生命Jリーグの各クラブは、2021シーズンの開幕に向けて準備を進めている。昨シーズンを7位という結果で終えた柏レイソルは、8人の新加入選手を迎えた。今回フットボールチャンネルでは、新天地での活躍が期待される5人の新戦力を紹介する。

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MF:ドッジ(ブラジル出身/背番号22)
生年月日:1996年4月17日(24歳)
前所属:フルミネンセ(ブラジル)
2021リーグ戦成績:19試合出場/1得点1アシスト

「ドッジ」ことドグラス・モレイラ・ファグンデスは、かつてマグノ・アウベスやマルシオ・リシャルデスらも在籍していたクリシューマでプロデビュー。その後同クラブで活躍し、2018年にフルミネンセへとステップアップを果たしている。ブラジルの名門でも主力として奮闘していた。

 中盤ならどこでもプレー可能というドッジは身長169cmと小柄だが、ボールへの素早い反応を活かしたインターセプトが得意とされている。また、左右両足のキック精度も抜群なため展開力にも期待でき、細かなタッチを織り交ぜたドリブルも◎。そして、ミドルシュートを打つのを好むようだ。

 柏レイソルのベースが4-2-3-1だと考えた場合、ドッジはダブルボランチの一角を担うことになるだろう。ヒシャルジソン、大谷秀和、三原雅俊、戸嶋祥郎、椎橋慧也など同ポジションのライバルは多いが、果たして激しい競争に打ち勝ち、昨季7位だった柏を高みへと導くことができるだろうか。

経験値は決して多くないが…

MF:ロドリゴ・アンジェロッティ(ブラジル出身/背番号29)
生年月日:1998年4月27日(22歳)
前所属:レッドブル・ブラガンチーノ(ブラジル)
2021リーグ戦成績:−

 あのイタリアの名将と似たような名前を持つ22歳は、ドッジと同じブラジル出身選手。レッドブル・ブラジルでキャリアをスタートし、2017年にはザルツブルクのトライアルに参加、その後FCリーフェリングに加入するなど、欧州でプレーした経験を持っている。なお、2019年に母国復帰している。

 若いロドリゴ・アンジェロッティは身長185cmと大柄だが、パワー系ではない。ブラジル出身選手らしく足下の技術に優れており、プレーを観るとファーストタッチが抜群に上手いという印象を受ける。最前線でプレーすることも可能だが、よりストロングポイントが発揮できるのは2列目だろう。

 アンジェロッティはこれまでオーストリア2部やブラジル4部などで経験を積んできた選手で、目立った実績を残してきたとは言い難い。しかし、まだ22歳と若く、日本で爆発する可能性はもちろん低くない。新型コロナウイルスの影響でまだ来日できておらず、未知な部分は多いが、果たして。

5年過ごしたクラブを離れ地元へ

MF:椎橋慧也(しいはし・けいや/背番号26)
生年月日:1997年6月20日(23歳)
前所属:ベガルタ仙台
2020リーグ戦成績:33試合出場/1得点1アシスト

 東京五輪世代のMFで、2019年のトゥーロン国際大会ではベストイレブンにも選出された実績を持っている。特長はボール奪取能力の高さにあり、そこからのパス展開でも存在感を誇示できる。また、主戦場は中盤の底だが、センターバックもハイレベルに務めることが可能という魅力もある。

 そんな椎橋慧也は市立船橋高校卒業後の2016年にベガルタ仙台へ加入し、ここまで同クラブ一筋のキャリアを築いていた。2019シーズンまではなかなか出場機会を伸ばすことができずにいたが、昨季は自身キャリアハイとなるリーグ戦33試合に出場。苦しむチームを最後までサポートしていた。

 5年過ごした仙台を離れ地元へ戻ってきた椎橋は、ネルシーニョ監督の下でも中盤底として使われだろう。場合によってはCBにも対応できる点は、柏にとってもプラスに働くはずだ。仙台在籍時よりポジション争いが激しくなることは確かだが、新天地で存在価値を示すことができるか。

福岡で急成長した若きCB

DF:上島拓巳(かみじま・たくみ/背番号44)
生年月日:1997年2月5日(24歳)
前所属:アビスパ福岡(レンタル)
2020リーグ戦成績:41試合出場/2得点1アシスト

 本日24歳の誕生日を迎えた上島拓巳は柏レイソルのユース出身。U-18時代には現日本代表の中山雄太とセンターバックコンビを組んでいた。その後、上島は中央大学に進学するのだが、2019年に柏への入団を掴み取っている。ただ、出番は限定的。1年目はJ2リーグ10試合の出場に留まっていた。

 しかし、昨季レンタルで加入したアビスパ福岡で急成長。開幕からスタメンに抜擢されると瞬く間にチームの中心となり、23歳と若いながらゲームキャプテンを務めることもあった。最終的に41試合に出場した上島はリーグ最少失点に大きく貢献し、見事J1昇格の立役者となっていた。

 甘いマスクに似合わないハードな守備と相手に簡単に突破されない俊敏性を武器に九州の地で成長を遂げた上島は、2021シーズンより柏に復帰する。J1は自身にとって初めての舞台だが、よりレベルの高い中でも爪痕を残せるか。若きCBの活躍は柏が上位進出するためのポイントと言えそうだ。

セレクションでは不合格だったが…

MF:イッペイ・シノヅカ(いっぺい・しのづか/背番号31)
生年月日:1995年3月20日(25歳)
前所属:大宮アルディージャ
2020リーグ戦成績:27試合出場/3得点2アシスト

 日本人の父とロシア人の母の間に生まれたMFは、ロシアの強豪スパルタク・モスクワでキャリアをスタート。その後、2017年に横浜F・マリノスに加入し、Jリーグ初挑戦を果たしている。そして2019年からは大宮アルディージャでプレー。1年目にキャリアハイとなる4得点7アシストを記録した。

 サイドでのプレーを基本とするイッペイ・シノヅカの大きな武器はドリブルだ。ボールを持てば迷わず仕掛けてゴールへと向かい、見る者には爽快感を、そして相手には恐怖心を与えることを可能としている。キック精度も高く、ミドルシュートやセットプレーで違いを作り出せる点も魅力だ。

 そんなイッペイ・シノヅカは、中学生時代に柏レイソルのセレクションを受け、不合格に終わったという経験をしている。それから十数年が経ち、プロとなった同選手は、中学生時代には果たせなかった柏への入団を決めることになった。次なる目標は、同クラブで結果を残すことになるだろう。