5年ぶり古巣復帰のドリブラー

 Jリーグの各クラブは来週末の開幕に向けて、準備を進めている。新たに加入する選手もいれば、古巣に別れを告げて新たなチームへと移籍する選手もいる。今回フットボールチャンネルでは、新天地で新たなシーズンを迎える注目選手を複数回にわたって紹介していく。

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FW:金森健志(かなもり・たけし/背番号37)
生年月日:1994年4月4日(26歳)
2020リーグ戦成績:26試合出場/2得点
所属クラブ:サガン鳥栖→アビスパ福岡

 今季もサガン鳥栖の一員として戦うことになると見られていたが、2月18日にアビスパ福岡への電撃移籍が発表された。プロ入りから4シーズン過ごした古巣に、5年ぶりの復帰となる。加入にあたってアビスパの公式サイトでは「生まれ育った福岡の街でまたプレーできる事をとてもとても嬉しく思います!」と喜びのコメントを寄せた。

 2017年にアビスパから鹿島アントラーズへ移籍するも、定位置を確保できず。2シーズン半在籍したのち、2019年夏に古巣アビスパと因縁深いサガン鳥栖へ期限付き移籍。2020年は完全移籍に切り替わり、リーグ戦26試合出場2得点1アシストという成績を残した。

 ボールを持ったら迷わずドリブルを仕掛ける突貫小僧は「ピッチで結果を出して皆さんに気持ちよく、ただいまと言いたいです」と、古巣のファンに恩返しを宣言した。金森がアビスパで最後にプレーした2016年はJ1最下位となり、1年でJ2降格となってしまった。今季こそはJ1残留に貢献して感謝を結果で示したいところだ。

Jで6年目の外国籍ドリブラー

FW:マルティノス(元キュラソー代表/背番号20)
生年月日:1991年3月7日(29歳)
2020リーグ戦成績:23試合出場/4得点
所属クラブ:浦和レッズ→ベガルタ仙台

 2016年から日本でプレーし、今季で6シーズン目を迎える。ベガルタ仙台は横浜F・マリノス、浦和レッズに続いてJリーグでは3つめのクラブだ。オランダの世代別代表歴を持ち、キュラソー代表として北中米カリブ海地域No.1を決めるCONCACAFゴールドカップにも出場。代表からは2018年限りで引退を表明した。

 浦和では加入2年目まで期待されたほどの活躍を見せられていなかったが、3年目の昨季は後半戦にかけてパフォーマンスを上げ、最終的には崩しの核を担うまでになっていた。カウンター時に発揮される圧倒的なスピードと突破力、高精度クロスは低迷する浦和の生命線だった。

 しかし、オフには浦和との契約が満了となり、日本国内での移籍を模索するなかで仙台への移籍が決まった。手倉森誠監督の目指すサッカースタイルと、サイドで違いを生み出すマルティノスの特徴の相性は良好。仙台でも抜群の突破力を生かして中心選手としての活躍が期待される。

J初参戦のブラジル人ドリブラー

FW:エウベル(ブラジル出身/背番号7)
生年月日:1992年5月27日(28歳)
2020リーグ戦成績:22試合出場/3得点
所属クラブ:ECバイーア(ブラジル)→横浜F・マリノス

 エリキやジュニオール・サントスの抜けた横浜F・マリノスの前線に加わる新たなアタッカーだ。しかし、昨季まで得点源として機能していた選手たちとはタイプが異なり、チャンスメイク能力の高さが際立つ。

 アンジェ・ポステコグルー監督はエウベルを左ウィングとして起用する方向でチーム作りを進めており、現状は同ポジションの一番手と見られている。ドリブルでガンガン仕掛けてゴールに向かっていくよりも、得点の可能性が高い味方を見つけて効果的な形でボールを渡す術に長けている。

 キャリアを通じてリーグ戦二桁得点の経験はなく、最高でも5得点と、純粋なストライカータイプではない分、得点力にはあまり期待できないかもしれない。だが、攻撃機会の多いマリノスでアシストを量産する可能性は十分にある。まずは日本やJリーグ、マリノスのサッカーに1日でも早く慣れて活躍の土壌を築きたい。

千葉生まれロシア育ちの突撃ドリブラー

MF:イッペイ・シノヅカ(元U-18ロシア代表/背番号31)
生年月日:1995年3月20日(25歳)
2020リーグ戦成績:27試合出場/3得点
所属クラブ:大宮アルディージャ→柏レイソル

 2020年は不本意なシーズンとなった。序盤こそ好スタートを切ったものの、その後は結果が出ずどんどん守備的になるチームで右ウィングバックを任され、苦手な3-4-2-1の2シャドーで苦しむなど尻すぼみに。シーズン終盤は肩の負傷にも悩まされた。

 しかし、ボールを持った時に見せる豪快な縦への突破や、高精度のキック、思い切りの良いフィニッシュなど、攻撃面のクオリティは相変わらず高い。柏レイソルへの移籍で1年半ぶりにJ1へ舞い戻ることになる。

 千葉県我孫子市出身で、「子どもの頃から応援していた」レイソルへの思い入れは深い。サイドはクリスティアーノをはじめとした実力者が揃う激戦区だが、自慢の突破力と右足の精度を武器にアピールしていきたい。

京都で復活した技巧派ドリブラー

FW:仙頭啓矢(せんとう・けいや/背番号44)
生年月日:1994年12月29日(26歳)
2020リーグ戦成績:3試合出場/0得点(横浜FM)
2020リーグ戦成績:19試合出場/6得点(京都)
所属クラブ:京都サンガF.C.(※期限付き移籍期間満了)→横浜F・マリノス→サガン鳥栖

 昨季は横浜F・マリノスで開幕を迎えたが、自身初のJ1の舞台、そして前年度チャンピオンチームでは出場機会を得るのに苦しんだ。結局、夏に期限付き移籍の形で2019年まで在籍していた京都サンガF.C.に復帰。慣れ親しんだ古巣では輝きを取り戻し、絶対的な主力としてピッチに立ち続けた。

 2021年はマリノスからサガン鳥栖に完全移籍して心機一転、再びJ1での戦いに挑む。東洋大学から京都に加入してから主力として3年間プレーし、チャンスメイク能力に加えて得点力が大幅に向上した。昨季も後半戦だけで6得点を挙げていた。

 攻撃的なポジションならどこでもこなし、マリノスでも柔軟なボールコントロールや、DFの間をすり抜けるような滑らかなドリブルなどへの評価は高かった。4クラブがJ2降格となってしまう過去にない厳しさが予想される今季は、鳥栖を残留に導く決定的な活躍が期待される。