Jを席巻する超絶ドリブラー

 日本代表は今月25日に韓国代表と国際親善試合を行い、同30日にはカタールワールドカップのアジア2次予選でモンゴル代表と対戦する。昨年は欧州組のみのチーム編成で欧州遠征をおこなったが、新型コロナウイルスの影響もあって日本に帰国できない選手が多くいると見られ、今回は国内組から多数の抜てきがありそう。そこで今回は、新戦力を試すチャンスにもなる4ヶ月ぶりの日本代表合宿に向けて、森保監督に推薦したいA代表未招集の5人を紹介する。

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FW:三笘薫(川崎フロンターレ)
生年月日:1997年5月20日(23歳)
代表歴:U-20、U-21、U-22
2021リーグ戦成績:6試合出場/1得点2アシスト

 現在のJリーグで最もホットな選手に違いない。徐々に欧州のメディアでもその活躍ぶりが取り上げられるようになり、海外クラブからも関心が寄せられる。繊細なタッチで対峙する相手を手玉に取るドリブルの切れ味は極めて鋭い。

 昨季は筑波大学から川崎フロンターレに加入し、J1リーグ戦で13得点。渡邉千真(現横浜FC)が持っていたJ1の新人最多得点記録に並び、フロンターレのJ1リーグ優勝に大きく貢献した。

 もちろんJリーグベストイレブンにも選ばれ、2年目の今季は左ウィングの主戦として猛威を振るう。もはやJリーグに単独で三笘を止められるDFはおらず、ドリブルを始めたら無双状態。日本代表入りを望まない者などいるのだろうか。

無限のスタミナ

MF:稲垣祥(名古屋グランパス)
生年月日:1991年12月25日(29歳)
代表歴:なし
2021リーグ戦成績:5試合出場/2得点0アシスト

 技術面にこれといって際立った武器はないが、無尽蔵のスタミナと驚異的な運動量で中盤を支配することができる。チームのために身を粉にして走り続けられるのは特別な才能であり、それ自体が大きな違いを生み出すものだ。

 帝京高校から日本体育大学に進み、2014年にヴァンフォーレ甲府でプロ入りした。それまでに世代別代表の選抜歴はなく、大学時代も関東選抜Bが最高。それでも甲府に加入してからの3シーズンで大きく評価を高め、サンフレッチェ広島へ移籍。2020年からは名古屋グランパスでプレーしている。

 昨年は新型コロナウイルスによる超過密日程のなか、リーグ戦全34試合に先発出場し、途中交代は一度だけと異次元のタフネスを発揮。年間通して安定したパフォーマンスで名古屋のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得に大きく貢献した。今季のJ1第4節、ヴィッセル神戸戦では超絶ミドルシュートを叩き込んだ。

サイドを切り裂く疾風

FW:坂元達裕(セレッソ大阪)
生年月日:1996年10月22日(24歳)
代表歴:なし
2021リーグ戦成績:6試合出場/2得点3アシスト

 前橋育英高校時代、渡辺凌磨(現FC東京)や鈴木徳真(現徳島ヴォルティス)らとともに全国高校サッカー選手権準優勝。卒業後は東洋大学に進学した。その後、大卒でモンテディオ山形に加入するが、学生時代に世代別代表も含め選抜チームに入った経験が一度もなかった。

 隠れた逸材とも言える高速ドリブラーはプロ1年目の2019年に、J2リーグ戦で全42試合に出場して7得点と躍動。俊敏性や加速力に優れたドリブルは大きな注目を集め、1年でJ1の強豪・セレッソ大阪にステップアップを遂げた。

 自身初のJ1に挑んだ2020年は、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督に右ウィングとして重用され、深い切り返しで対面したDFを何人も転ばせた。今季は得点力向上を掲げ、17日に行われたJ1第5節の大分トリニータ戦では今季2得点目となる強烈なミドルシュートで決勝点をゲット。国際舞台でもキレキレのドリブル突破を見てみたい。大分戦のゴールも日本代表入りに向けて絶好のアピールとなったはずだ。

叫べ! 熱血ファイティングCB

DF:菊池流帆(ヴィッセル神戸)
生年月日:1996年12月9日(24歳)
代表歴:ユニバーシアード
2021リーグ戦成績:4試合出場/2得点0アシスト

 ヴィッセル神戸では2020シーズン終盤に出場機会を増やし、ACLではトーマス・フェルマーレンとともにディフェンスラインを支えてベスト4進出に大きく貢献。いまJリーグで最も伸び盛りのセンターバックだ。競り勝った際に大きな雄叫びをあげることでも有名になった。

 青森山田高校には一般生として入学し、一番下のDチームからトップチームまで上り詰めた努力の天才でもある。センターバックにコンバートされたのも高校時代で、ヘディングの強さを最大の武器に台頭した。世代別代表歴はないが、大学時代は全日本大学選抜やユニバーシアード代表も経験している。

 2019年に大卒でレノファ山口に加入し、リーグ戦35試合に出場。そして1年で神戸へのステップアップを果たした。Jリーグの舞台でも空中戦の強さは際立っており、セットプレー時の得点源としても貴重な存在。17日に行われたJ1第5節の川崎フロンターレ戦では、後半アディショナルタイムの100分に力強いヘディングシュートで劇的な同点ゴールを奪った。土壇場での勝負強さは絶品で、激しい肉弾戦が予想される日韓戦や、フィジカル重視の戦いになりやすいワールドカップのアジア予選にはぴったりのセンターバックだ。

J1王者の絶対的右SB

DF:山根視来(川崎フロンターレ)
生年月日:1993年12月22日(27歳)
代表歴:なし
2021リーグ戦成績:6試合出場/0得点3アシスト

 中学時代は東京ヴェルディジュニアユースに所属していたが、ユースに昇格できず、ウィザス高校(現第一学院高校)に進学。桐蔭横浜大学で台頭するまでは全国的に無名な選手だった。しかし大学時代に4年間主力として活躍し、2014年には全日本大学選抜にも選ばれるなど評価を高めて2016年に湘南ベルマーレでJリーグの舞台を踏む。

 湘南時代は3バックの右ストッパーを任され、プロ2年目の2017年から主力に定着した。そして2020年は川崎フロンターレに完全移籍。新天地では4バックの右サイドバックとして起用され、攻守にアグレッシブなプレーでポテンシャルが完全開花した。

 エウシーニョ退団後なかなか適任者が見つからなかったフロンターレの右サイドバックは、山根の登場によりチームの大きな武器になった。アグレッシブな攻撃参加や粘り強い対人守備など、攻守両面に八面六臂の大活躍でJ1リーグ優勝に大きく貢献。山根個人としても初のJリーグベストイレブンに選出された。国内ではいま最も勢いのある右サイドバックだ。