1月にレアル・マドリードからアーセナルに期限付き移籍しているマルティン・ウーデゴール。加入してまだ2か月ほどだが、ミケル・アルテタ監督の信頼を掴み、チームに不可欠な存在となっている。

 しかし、8試合を残すプレミアリーグでアーセナルは10位に沈み、UEFAヨーロッパリーグ準々決勝ではホームでチェコのスラヴィア・プラハに引き分けている。アルテタ監督の置かれた状況は厳しいが、その中でウーデゴールの存在は数少ない明るい材料となっている。

 とはいえ、アーセナルには攻撃的なポジションに実力者が揃っている。スピードと精度の高い左足のキックを持つニコラ・ペペ、万能で複数のポジションをこなせるブカヨ・サカ、潤滑油として味方と連動するエミール・スミス=ロウ、ベテランのウィリアンも控えている。ピエール=エメリク・オーバメヤンやダニ・セバージョスも2列目の一角でプレーすることができる。

 アルテタ監督はこれまで様々な組合せを試してきたが、その中で良い結果を残しているトリオがある。サカとスミス=ロウ、そしてウーデゴールによる若きアタッカーが揃って先発した試合で、アーセナルは3勝1分という好成績を残している。

 3人が初めて揃って先発起用されたのは2月14日のリーズ・ユナイテッド戦。オーバメヤンがハットトリックを達成して4得点を挙げた試合で、3人はパスワークのキーマンとなっていた。

 直後のELベンフィカ戦ではサカが同点ゴールを決め、アウェイゲームを引き分けに持ち込んだ。2ndレグではサカが2アシストの活躍で、アーセナルが3-2で勝利を収めている。トッテナム戦ではスミス=ロウのシュートがクロスバーに阻まれたが、ウーデゴールの得点もあり、2-1で勝利している。

 データサイト『Whoscored.com』によると、ウーデゴールはプレミアリーグで91.5%と高いパス成功率を記録している。サカとスミス=ロウも足下の技術が高く、3人の連係で相手のプレッシングを回避することができる。3人がインサイドでつなぐことで、両サイドバックのオーバーラップも活かされる。

 3人の魅力は攻撃だけではない。ウーデゴールは1トップのアレクサンドル・ラカゼットとともに相手のビルドアップを封じるプレッシングが得意。サカとスミス=ロウはサイドを上下動できる走力があり、スタッツに表れない部分でもチームに貢献している。

 ノルウェー代表で負傷したウーデゴールはリバプール戦に強行出場したものの、1-1で引き分けたスラヴィア・プラハ戦を欠場していた。U-21イングランド代表で負傷したスミス=ロウはこの試合で復帰したが、ボールタッチ数はチームワーストの27回に留まっている。サカもこの試合で復帰して何度も決定機を作ったが、フィニッシュの場面では精彩を欠いた。

 ウーデゴールの加入後、3人が先発に揃わなかったときの成績は2勝4分5敗。アーセナルが巻き返すには、3人の活躍が必要不可欠だ。

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