95位:生まれ故郷を愛し続ける男

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。

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FW:ロレンツォ・インシーニェ(イタリア代表/ナポリ)
生年月日:1991年6月4日(29歳)
市場価格:4800万ユーロ(約57.6億円)
19/20リーグ戦成績:37試合出場/8得点6アシスト

 ロレンツォ・インシーニェはナポリで生まれ、ナポリで育ち、ナポリでサッカー選手としてのキャリアをスタートさせている。フォッジャやペスカーラへのレンタルは経験したことあるが、完全にナポリを離れたことはなく、ここまで水色のユニフォーム一筋を貫いてきた。2019年からはディエゴ・マラドーナ氏やマレク・ハムシクらが務めてきたキャプテンにも就任するなど、すでに“レジェンド”の存在感を放っている。

「空中戦」の強さや圧倒的な「フィジカル」といった武器はないが、インシーニェには相手選手を翻弄できる「テクニック」がある。細かなボールタッチを繰り返し、相手が構えたところで一気にリズムを変えてそのまま「ドリブル」で剥がすことが多い。とくに、左サイドからカットインしてファーサイドにシュートを放つアクションは、同選手の十八番となっている。

 キック精度の高さも魅力で、「ドリブル」で抜くと見せかけて味方に決定的な「パス」を送り込むことをお構いなしにやってのける。ゴール前のアイデアとその質に関しては文句のつけようがない。また、フリーキックやコーナーキックから決定的な仕事を果たすこともしばしば。このように、チャンスメーカーとしても輝けるのがインシーニェの大きな魅力である。

 とくに近年は好不調の波が激しく、そこがややマイナスポイントとなっていたが、今季はジェンナーロ・ガットゥーゾ監督の下で継続して結果を残すなど、ムラがなくなりつつある。今年で30歳になるインシーニェだが、レベルアップはまだ続いていくのかもしれない。