GK

EURO2020(欧州選手権)が1年の延期を経て現地時間6月11日に開幕を迎える。世界が注目するビッグイベントに、果たしてどのような選手たちが挑むのだろうか。今回は、3年前のロシアワールドカップで準優勝に輝いたクロアチア代表の招集メンバー全26名と基本スタメン&フォーメーションを紹介する。
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ドミニク・リヴァコヴィッチ
生年月日:1995年1月9日(26歳)
所属クラブ:ディナモ・ザグレブ
20/21リーグ戦成績:33試合出場/25失点
代表通算成績:19試合出場/24失点

 ドミニク・リヴァコヴィッチはクロアチア代表の正GKを務める。17歳のときにNKザグレブで1部リーグデビューを果たし、16/17シーズンからは名門ディナモ・ザグレブで正GKを務めている。26歳にして実績は十分。クロアチア代表が準優勝に輝いたロシアワールドカップでは出場がなかったが、大会後にチャンスを掴んでいる。

ロヴレ・カリニッチ
生年月日:1990年4月3日(31歳)
所属クラブ:ハイドゥク・スプリト
20/21リーグ戦成績:21試合出場/16失点
代表通算成績:

 ロシアワールドカップではダニエル・スバシッチに次ぐ2番手だったが、グループリーグ第3戦で起用されている。201cmという長身を活かしたダイナミックなセーブが持ち味で、今季は期限付き移籍で復帰したハイドゥク・スプリトで主将を務めた。ベルギーやイングランドでのプレー経験もあるロヴレ・カリニッチは、リヴァコヴィッチに次ぐ存在としてチームを支えることになるだろう。

シモン・スルガ
生年月日:1993年5月17日(28歳)
所属クラブ:ルートン(イングランド2部)
20/21リーグ戦成績:39試合出場/46失点
代表通算成績:3試合出場/5失点

 ユベントスの下部組織でもプレー経験のあるシモン・スルガ。昨シーズンからプレーするイングランド2部のルートンでは正GKを務め、19年6月にはクロアチア代表デビューを飾った。EUROでは3番手GKとして臨むことになるだろう。

<h2>DF

シメ・ヴルサリコ
生年月日:1992年1月10日(29歳)
所属クラブ:アトレティコ・マドリード
20/21リーグ戦成績:9試合出場/0得点0アシスト
代表通算成績:47試合0得点8アシスト

 右サイドバックとしてロシアワールドカップの準優勝に貢献したシメ・ヴルサリコだが、近年は怪我に泣かされている。19年3月、昨年5月と左足は2度の手術を経験。年末に復帰を果たしたが、アトレティコ・マドリードではキーラン・トリッピアーの後塵を拝し、なかなか出場機会に恵まれていない。3月には約2年半ぶりにクロアチア代表としてプレーしており、EUROを復活の足掛かりとしたいところだ。

デヤン・ロブレン
生年月日:1989年7月5日(31歳)
所属クラブ:ゼニト・サンクトペテルブルク
20/21リーグ戦成績:21試合出場/2得点0アシスト
代表通算成績:64試合出場/4得点0アシスト

 リバプールでUEFAチャンピオンズリーグとプレミアリーグ優勝を経験したデヤン・ロブレン。今季からロシアのゼニト・サンクトペテルブルクでプレーし、リーグ優勝に貢献している。しかし、古傷である膝の靭帯を痛めてリーグ戦の終盤を欠場している。メンバー入りを果たしたが、EUROに間に合うかは現時点で不透明だ。

ドマゴイ・ヴィダ
生年月日:1989年4月29日(31歳)
所属クラブ:ベシクタシュ(トルコ)
20/21リーグ戦成績:34試合出場/5得点0アシスト
代表通算成績:86試合出場/4得点0アシスト

 ドマゴイ・ヴィダは最年長DFとしてEUROに臨む。ロシアワールドカップでは準々決勝ロシア代表戦の延長戦でゴールを決めたように、ここぞという場面で頼りになるセンターバックだ。ロブレンとともに長きに渡って代表を支えてきたが、その相棒は負傷の影響で出場が危ぶまれており、フィリプ・ウレモビッチも負傷のため予備メンバーに回っている。この男にかかる期待はより大きくなるかもしれない。

ボルナ・バリシッチ
生年月日:1992年11月10日(28歳)
所属クラブ:レンジャーズ(スコットランド)
20/21リーグ戦成績:30試合出場/1得点7アシスト
代表通算成績:18試合出場/1得点2アシスト

 左サイドバックはボルナ・バリシッチが中心になりそうだ。18/19シーズンからプレーするスコットランドの強豪レンジャーズでは、不動の左サイドバックとして活躍。無敗優勝を達成したリーグ戦では7アシストを記録している。UEFAヨーロッパリーグではPKキッカーを任され、リーグ戦では直接FKを決めた精度の高い左足に、相手チームは警戒することになるだろう。

ドウイェ・チャレタ=カー
生年月日:1996年9月17日(24歳)
所属クラブ:マルセイユ(フランス)
20/21リーグ戦成績:33試合出場/2得点1アシスト
代表通算成績:12試合出場/0得点1アシスト

 在籍3年目を迎えたマルセイユでは日本代表の長友佑都や酒井宏樹と同僚で、今季はDF陣の中心としてシーズンを通して活躍した。16歳のときにクロアチアからオーストリアに渡り、ザルツブルクを経てマルセイユに移籍している。192cmの長身を活かした空中戦の強さが武器で、最終ラインにパワーを与える存在となるだろう。

ヨシプ・ユラノヴィッチ
生年月日:1995年8月16日(25歳)
所属クラブ:レギア・ワルシャワ(ポーランド)
20/21リーグ戦成績:26試合出場/1得点8アシスト
代表通算成績:7試合0得点1アシスト

 ヨシプ・ユラノヴィッチは、昨夏からポーランドの強豪レギア・ワルシャワでプレーする右サイドバックだ。昨年以降は代表に定着している。クロアチア代表の中では173cmという身長は小柄だが、俊敏性を活かした攻め上がりで攻撃にアクセントを加える。

ドマゴイ・ブラダリッチ
生年月日:1999年12月10日(21歳)
所属クラブ:リール(フランス)
20/21リーグ戦成績:26試合出場/1得点2アシスト
代表通算成績:4試合出場/0得点1アシスト

 ドマゴイ・ブラダリッチは、19年夏にハイドゥク・スプリトからフランスのリールへと移籍した将来性のある左サイドバック。激しいタックルと積極的な攻め上がりが特徴で、リーグ・アンを制した今季のリールでは、前半戦はレギュラーとして活躍した。昨年10月にデビューしたばかりで、クロアチア代表としては4試合に出場しただけだが、将来性を買われての選出となった。

ヨシュコ・バルディオル
生年月日:2002年1月23日(19歳)
所属クラブ:ディナモ・ザグレブ
20/21リーグ戦成績:25試合出場/2得点3アシスト
代表通算成績:出場なし

 2002年生まれのヨシュコ・バルディオルは、クロアチア代表の最年少メンバーとなった。今季は初めてシーズンを通して主力としてプレーし、UEFAヨーロッパリーグも経験。左利きのセンターバックだが、クラブでは左サイドバックでプレーすることが多かった。来季からはRBライプツィヒでプレーすることが決まっており、移籍金は最大で1800万ユーロ(約22億円)にも上ると言われている。

ミレ・シュコリッチ
生年月日:1991年6月19日(29歳)
所属クラブ:NKオシエク
20/21リーグ戦成績:30試合出場/1得点3アシスト
代表通算成績:4試合出場/0得点0アシスト

 大会期間中に30歳の誕生日を迎えるミレ・シュコリッチは、ロブレンやヴィダらのバックアッパーを務めることになりそうだ。出身クラブであるNKオシエクでキャプテンを務め、クロアチア1部リーグでの出場数は250試合を超える経験豊富なセンターバック。クロアチア代表での経験は薄いが、有事に備えて準備を整える。

<h2>MF

マルセロ・ブロゾヴィッチ
生年月日:1992年11月16日(28歳)
所属クラブ:インテル(イタリア)
20/21リーグ戦成績:33試合出場/2得点6アシスト
代表通算成績:57試合出場/6得点7アシスト

 マルセロ・ブロゾヴィッチは、中盤の底でクロアチア代表を操縦する役割が求められる。今季はインテルのセリエA優勝に貢献。所狭しとピッチを走り回ってボールを回収し、長短のパスで攻撃を組み立てる。タレントが揃うクロアチア代表のMFでも、ブロゾヴィッチの存在感は大きい。

ルカ・モドリッチ
生年月日:1985年9月9日(35歳)
所属クラブ:レアル・マドリード(スペイン)
20/21リーグ戦成績:35試合出場/5得点3アシスト
代表通算成績:134試合出場/17得点20アシスト

 言わずと知れたクロアチア代表のレジェンドは4度目のEUROに臨む。ルカ・モドリッチはこれまでクロアチア代表として134試合に出場。ロシアワールドカップでは準優勝に導き、その年のバロンドーラ―となった。今季もレアル・マドリードの中心として活躍し、契約を来季まで延長している。9月には36歳となるが、衰える気配はまったくない。モドリッチの活躍なくしてクロアチア代表の躍進はないだろう。

マテオ・コバチッチ
生年月日:1994年5月6日(27歳)
所属クラブ:チェルシー(イングランド)
20/21リーグ戦成績:27試合出場/0得点1アシスト
代表通算成績:66試合出場/3得点7アシスト

 勝つチームには優れた控え選手がいる。マテオ・コバチッチは今季、チェルシーのUEFAチャンピオンズリーグ制覇に貢献。レアル・マドリードでも3連覇に貢献しているが、いずれのシーズンも絶対的なレギュラーではなかった。イバン・ラキティッチが昨年9月に代表引退を表明したことで、コバチッチの重要性は増している。コバチッチはCLとEUROの欧州2冠に挑戦する権利が与えられた、数少ない選手となっている。

ミラン・バデリ
生年月日:1989年2月25日(32歳)
所属クラブ:ジェノア(イタリア)
20/21リーグ戦成績:30試合出場/1得点5アシスト
代表通算成績:54試合出場/2得点4アシスト

 セリエA屈指のレジスタは、昨夏にジェノアに移籍した。フィオレンティーナではキャプテンも務め、クロアチア代表でも10年近くプレーするミラン・バデリは、3度目のEUROに臨む。1度目は出場機会がなく、レギュラーとして出場した2度目はラウンド16で敗退。絶対的なレギュラーではないが、中盤を支える貴重な存在になるだろう。

マリオ・パシャリッチ
生年月日:1995年2月9日(26歳)
所属クラブ:アタランタ
20/21リーグ戦成績:25試合出場/6得点2アシスト
代表通算成績:23試合出場/3得点1アシスト

 19歳のときにチェルシーに引き抜かれたが、マリオ・パシャリッチは期限付き移籍を繰り返した。18/19シーズンにアタランタへ籍を移すと、その才能がついに開花した。中盤や2列目をこなし、得点力もあるMFは貴重。クロアチア代表の武器になるだろう。

ニコラ・ヴラシッチ
生年月日:1997年10月4日(23歳)
所属クラブ:CSKAモスクワ
20/21リーグ戦成績:26試合出場/11得点5アシスト
代表通算成績:20試合出場/5得点2アシスト

 ニコラ・ヴラシッチはロシアプレミアリーグで2年連続2ケタ得点を記録している。クロアチア代表でもロシアワールドカップ後に定着し、EURO予選やネーションズリーグでもゴールを重ねた。エバートンでは居場所を築けなかったが、まだ23歳で将来性は残されている。アタッキングサードで創造性をもたらすことのできるヴラシッチは、EUROが飛躍のきっかけになるかもしれない。

ルカ・イヴァンシッツ
生年月日:1998年11月26日(22歳)
所属クラブ:ディナモ・ザグレブ
20/21リーグ戦成績:30試合出場/7得点3アシスト
代表通算成績:2試合出場/1得点0アシスト

 クロアチア代表の次世代を担うタレントだ。18歳のときに代表デビューを果たし、19/20シーズンからは国内の強豪ディナモ・ザグレブでプレーする。繊細なボールタッチとテクニカルなドリブルが魅力の攻撃的MF。U-21 EURO(欧州選手権)を戦うU-21クロアチア代表にも選ばれており、この夏は2つの大会をこなすことになる。4年半ぶりとなるA代表でどのような活躍を見せるのか楽しみだ。

<h2>FW

イバン・ペリシッチ
生年月日:1989年2月2日(32歳)
所属クラブ:インテル(イタリア)
20/21リーグ戦成績:32試合出場/4得点5アシスト
代表通算成績:99試合出場/27得点22アシスト

 昨シーズンは期限付き移籍したバイエルン・ミュンヘンで欧州制覇を経験し、今季は復帰したインテルでセリエA優勝に貢献。インテルでは主に左ウイングバックを担当するが、クロアチア代表ではより攻撃的な役割を担う。両足を使いこなし、巧みなコース取りでサイドを制圧する。サイドと前線をマルチにこなす万能性は、短期決戦で大いに活かされるだろう。

アンドレイ・クラマリッチ
生年月日:1991年6月19日(29歳)
所属クラブ:ホッフェンハイム(ドイツ)
20/21リーグ戦成績:28試合出場/20得点6アシスト
代表通算成績:52試合出場/14得点4アシスト

 クロアチアリーグでは得点王に輝いた経験のあるアンドレイ・クラマリッチは、ホッフェンハイムのエースとして君臨する。加入以来5季連続で2ケタ得点をマークし、今季はブンデスリーガ自己最多となる20得点をマーク。PKを得意としており、直接FKからもゴールを決める。昨季最終節で4得点、今季開幕戦で3得点というシーズンまたぎの2試合連続ハットトリックを達成するなど、爆発力のあるストライカーだ。

アンテ・レビッチ
生年月日:1993年9月21日(27歳)
所属クラブ:ACミラン
20/21リーグ戦成績:27試合出場/11得点7アシスト
代表通算成績:36試合出場/3得点4アシスト

 ACミランで2シーズン続けて2ケタ得点をマークしたアンテ・レビッチは、UEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した。ズラタン・イブラヒモビッチとの相性も良く、推進力のあるドリブルや豊富な運動量は大いに活かされた。クロアチア代表では怪我の影響で昨年9月を最後にプレーしておらず、シーズン終盤に負ったふくらはぎの怪我がどう影響するかは気になるところだ。

ヨシプ・ブレカロ
生年月日:1998年6月23日(22歳)
所属クラブ:ヴォルフスブルク
20/21リーグ戦成績:29試合出場/7得点3アシスト
代表通算成績:22試合出場/4得点5アシスト

 ディナモ・ザグレブの下部組織出身のヨシプ・ブレカロは17歳でトップチームデビューを飾り、18歳のときにドイツに渡った。今季は自己最多となる7得点をマークし、ヴォルフスブルクのCL出場権獲得に貢献。世代別代表に常に名を連ねてきたブレカロは、18年にA代表デビューを飾り、以降はコンスタントに出場を重ねてきた。シーズン終盤に足首を痛めたが、ブンデスリーガ最終節には先発出場している。スピード感あふれるプレーとミドルレンジからも狙えるシュートに注目が集まる。

ブルーノ・ペトコヴィッチ
生年月日:1994年9月16日(26歳)
所属クラブ:ディナモ・ザグレブ
20/21リーグ戦成績:25試合出場/9得点9アシスト
代表通算成績:13試合出場/6得点1アシスト

 193cmの長身ストライカーは、ズラタン・イブラヒモビッチをロールモデルにしている。17歳でイタリアに渡ったが、18年夏にディナモ・ザグレブに復帰。2019年にはクロアチアリーグの最優秀選手に選ばれ、代表デビューも果たしている。EURO予選では5試合で4得点をマークする固め打ちで定着し、本大会メンバーに選ばれた。ゴールやアシストを量産したシーズン終盤の好調を維持してEUROへ臨むことになる。

ミスラフ・オルシッチ
生年月日:1992年12月29日(28歳)
所属クラブ:ディナモ・ザグレブ
20/21リーグ戦成績:32試合出場/16得点7アシスト
代表通算成績:8試合出場/0得点2アシスト

 ミスラフ・オルシッチは今季、チーム2位となる16得点の活躍を見せた。クロアチアリーグを代表するアタッカーだが、そこに至るまでのキャリアは特殊。イタリア、スロベニア、韓国、中国でプレーした経験を持つ。26歳でデビューしたクロアチア代表でゴールはまだないが、今季に入ってからは存在感を高めている。初ゴールがクロアチア代表の躍進につながる可能性は十分にあるだろう。

アンテ・ブディミル
生年月日:1991年7月22日(29歳)
所属クラブ:オサスナ
20/21リーグ戦成績:30試合出場/11得点0アシスト
代表通算成績:7試合出場/1得点1アシスト

 遅咲きのストライカーが、29歳で初めてのEUROに臨む。国内リーグで2年連続2ケタ得点をマークして海外挑戦するも、なかなか結果を残せなかった。しかし、マジョルカの1部昇格に貢献すると、昨シーズンはラ・リーガ1部で13ゴールをマーク。マジョルカは1年で降格となったが、期限付き移籍したオサスナで11得点を記録した。昨年10月に29歳で代表デビューを果たし、そのままEUROのメンバー入り。190cmの長身を活かしたポストプレーやボックス内での空中戦の強さを武器に、重要な場面でゴールを狙う。