日本代表は15日、6月シリーズ最後の試合となるカタールワールドカップ・アジア2次予選のキルギス代表戦に臨む。

 前日の14日にオンラインで取材に応じたMF鎌田大地は、欧州での「ステップアップ」に対する持論を語った。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のアイントラハト・フランクフルトに所属する鎌田は、2020/21シーズンのリーグ戦で5得点12アシストを記録。今夏の移籍の噂も持ち上がり、プレミアリーグのトッテナムなどからの関心が伝えられている。

「自分の目指しているチームに辿り着けるようにという感じですかね。サガン鳥栖に入った時も、1年目で試合に出て、違うチームに行ける可能性もあったし、自分自身やっぱりもっといいチームでやりたい思いがあったので、移籍を望めばできていたと思います。

 でも、やっぱり次に移籍して、すぐ1年で(試合に)出してくれるのはなかなかないと思っていて。移籍して2〜3年そこでプレーして外に出ると、もう年齢的にも若くない。その時点でまず鳥栖でプレーして直接海外がいいなと思っていました」

 2015年にサガン鳥栖でプロデビューを飾った鎌田は、2017年夏にフランクフルトへ移籍した。「ステップアップはできるけど、自分の夢のためにステップアップはしない」という1年目の決断が、鳥栖からドイツへ直接移籍する道につながった。

 しかし、ドイツ1部の壁は厚く、フランクフルトでの1年目はリーグ戦にわずか3試合しか出場できず。2年目を迎えた2018/19シーズンはベルギー1部のシント=トロイデンVVへ期限付き移籍し、そこで得点を量産してフランクフルト復帰を果たした。

 欧州で4シーズンを過ごした鎌田は現在24歳。今年8月には25歳となる。「昨年もステップアップはできた」が、鳥栖時代と同じように中途半端にクラブの格を上げることがキャリアの停滞につながると判断して残留。フランクフルトで2シーズンにわたって主力として活躍することで、「夢のためにステップアップ」する土壌ができあがった。

「我慢してフランクフルトでプレーして、そのまま上に行けるのが一番早いかなと思って残ったんです。結局は目先のお金だったり、ちょっと格上のクラブに行くのももちろんいいとは思いますけど、僕の目指しているところはそこじゃなかった。目先のことじゃなくて、将来的なことを考えながらという感じですかね」

 鎌田が見据えるのは、「4大リーグでCL圏内を取れる」強豪クラブでのプレーだ。仮に4大リーグでなくとも、ポルトやアヤックスのような歴史と伝統があり、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも結果を残しているビッグクラブでの活躍を、1つの目標に掲げている。

「ワールドカップで優勝できるようなチームの選手を見たら、4大リーグだったりでスタメンを張っていても(代表で試合に)出られない選手がいっぱいいる。やっぱりそういう(強豪)チームで代表の選手みんながプレーしていたら、本当にワールドカップ優勝を目指せると思うし、僕たちはそういうチームを目指していかないとダメかなと思います」

 そして、夢を追いかけるうえで鎌田が大切にしている考え方についても明かした。こうした明確な理論は、多くの選手のキャリア形成に役立つはず。夢は大きく、志は高く、それでいて足もとをしっかりと見て進んでいくことが、常に活躍し続ける選手としての重要な要素なのかもしれない。

「サッカー界は流れが速いので、試合に出られなければ評判もすぐに落ちる。ある意味ギャンブルみたいなことだと思いますけど、小さい頃からサッカーを続けている理由は、本当に自分の夢を追いかけているから。移籍に関しては、その夢に向かって何が一番正しいのかを考えることが大事だと思います」

 この夏、鎌田がどんな決断を下すか注目だ。

(取材・文:舩木渉)