5位:ウルグアイが生んだゴールハンター

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。

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FW:ルイス・スアレス(ウルグアイ代表/アトレティコ・マドリード)
生年月日:1987年1月24日(34歳)
市場価格:1500万ユーロ(約18億円)
20/21リーグ戦成績:32試合出場/21得点3アシスト

 戦力外通告を受け6年過ごしたバルセロナを離れざるを得なくなったが、やはり世界最高峰のストライカーであることに変わりはなかった。ルイス・スアレスは新天地アトレティコ・マドリードでさっそくレギュラーに定着すると、これまでと同じくゴールを大量生産。得点力不足に悩んでいたチームのラストピースとなり、2013/14シーズン以来となるラ・リーガ制覇をもたらした。

 センターフォワードとして必要な能力はすべてハイレベルに備わっている。決定力の高さは言わずもがな折り紙付きで、華麗なアクロバティックから身体ごと投げ出す泥臭いものまで、ゴールパターンも非常に豊富である。また、バルセロナ時代にはリオネル・メッシの得点を多くアシストするなど、味方を活かす術も熟知しているのがこの男の特徴である。

 爆発的なスピードはないが非凡な「フィジカル」を誇っており、やや体勢を崩してもシュートまで持っていってしまうことが多い。また、オフ・ザ・ボールの動きや相手DFとの駆け引きにも長けるなど、FWとしての「IQ」の高さもピカイチである。そして何より、環境が変わっても常に結果を残し続けられるメンタリティーとハングリー精神は見事という他ない。

 スアレスは今年で34歳。サッカー選手としてはベテランの域に達している。しかし、まだまだゴールを量産し、観る者を大いに沸かせてくれるだろう。

4位:フランスの新エース

FW:キリアン・エムバペ(フランス代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1998年12月20日(22歳)
市場価格:1億6000万ユーロ(約192億円)
20/21リーグ戦成績:31試合出場/27得点7アシスト

 現在、世界で最も価値の高い選手とされているのがこの男だ。モナコでブレイクし一気にスターへの階段を駆け上がり、今や22歳にしてパリ・サンジェルマン(PSG)、そしてフランス代表でも絶対的エースとなっている。2020/21シーズンは新型コロナウイルス感染で出遅れながら、リーグ・アン27得点をマーク。3季連続で得点王に輝くことになった。

 そんなフランスの大器キリアン・エムバペの最大の武器と言えば「スピード」だ。とにかく陸上選手並みに速く、気が付けばゴール前に侵入している。とくに、カウンター時の破壊力は凄まじく、その「スピード」に泣かされてきたDFは数知れない。味方を活かすプレーはあまり多くないが、活かされるタイプとしてはピカイチな存在である。

 その快速をフルに活用し繰り出す「ドリブル」も威力は十分で、シンプルに緩急だけで相手を無力化できる。それに加え高い「テクニック」も備わっていて、狭いスペースを攻略できることはもちろん、ボールを細かく動かしながらDFにタイミングを掴ませず、絶妙なシュートコースを作り出すことも非常に多い。制御するのがかなり難しい選手であると言えるだろう。

 これでまだ22歳とはただただ恐ろしい。今後しばらく、サッカー界を中心として担っていく存在になることは間違いないだろう。

3位:イングランドの大エース

FW:ハリー・ケイン(イングランド代表/トッテナム)
生年月日:1993年7月28日(27歳)
市場価格:1億2000万ユーロ(約144億円)
20/21リーグ戦成績:35試合出場/23得点14アシスト

 アーセナル下部組織時代に退団を余儀なくされ、トッテナム加入後はしばらくレンタル移籍が続くなど苦労を味わってきたが、その経験が力になり今やイングランドを代表するストライカーになった。トッテナム在籍10年目となった2020/21シーズンは開幕から好調をキープし、最終的にリーグ戦23得点14アシストを記録。得点王とアシスト王をダブル受賞している。

 決定力の高さは説明するまでもなくワールドクラス。左右両足、ボックス内外、あらゆるところから確実にシュートを枠に飛ばしてくる。また、身長188cmと大柄なハリー・ケインは「空中戦」や「フィジカル」でも抜群の強さを発揮。フィジカルコンタクトがより激しくなる敵陣深くにおいて地上、空中問わず簡単に競り負けることがないのは大きな武器である。

 爆発的な「スピード」はなく、単独での突破力もそこまで高いとは言えない。ただ、高いキック精度と非凡なキープ力を兼ね備えるハリー・ケインは低い位置でゲームの組み立てに参加し、味方を着実に活かしながら相手を崩せるので、そこまで大きなウィークポイントになっていないのが事実である。だからこそ、2020/21シーズンに多くのアシストを記録することができたのだ。

 そんなケインは長年過ごしてきたトッテナムを離れることが濃厚とされている。新天地がどこになるか定かではないが、超万能型FWの同選手ならばどのクラブでも高いレベルで仕事を果たせそうだ。

2位:ノーゴールが珍しい男

FW:ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド代表/バイエルン・ミュンヘン)
生年月日:1988年8月21日(32歳)
市場価値:6000万ユーロ(約72億円)
20/21リーグ戦成績:29試合出場/41得点7アシスト

 ドイツの地で数々の記録とゴールを生み出し続けているポーランドの大器が、2位にランクインしている。チャンピオンズリーグ(CL)優勝の立役者となって迎えた2020/21シーズンは開幕から圧巻のパフォーマンスを披露し、途中で負傷離脱がありながらも、結果的にリーグ戦だけで41得点を奪取。ゲルト・ミュラー氏が持っていた1シーズンでの最高得点記録を49年ぶりに更新することになった。

 シュート精度の高さは今や世界ナンバーワンと言っても不思議ではないだろう。味方から届くボールを無駄にすることがほぼなく、「それが入るのか!?」と思ってしまうほど理不尽な得点も珍しくない。また、身長184cmを誇るロベルト・レバンドフスキは「空中戦」でもその威力を発揮する。そのためゴールパターンが非常に多く、簡単には抑えられない選手だ。

「攻撃力」と「空中戦」に続き高い数値を記録したのは「テクニック」だ。レバンドフスキはボールの置き所が常に的確なため、「パス」を受けてからシュートに至るまでが実にスムーズ。それこそが、得点量産に繋がっている。また、鍛え上げられた肉体から繰り出されるパワーも非凡で、ボールキープでも確かな存在感を示す。まさに、“剛”と“柔”を兼ね備えた化け物である。

 ブンデスリーガで無双するレバンドフスキは、新たな挑戦に対して意欲的だとされている。今後、プレミアリーグなどでプレーすることはあるのか。やはり、この男から目が離せない。

1位:ポルトガルで誕生したスーパースター

FW:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表/ユベントス)
生年月日:1985年2月5日(36歳)
市場価格:4500万ユーロ(約54億円)
20/21リーグ戦成績:33試合出場/29得点2アシスト

 CF能力値ランキングの1位に輝いたのはポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドだ。ユベントス在籍3年目となった2020/21シーズンはセリエA開幕10試合で8得点を叩き出すなど好スタートを切り、以降もペースを落とさずゴールネットを揺らし続けている。結果、33試合出場で29得点を奪った背番号7は、他の並み居る実力者を抑え得点王を獲得。改めて、その力を世に示した。

 ゲームの組み立てに関与し続けるタイプではないが、仕上げのクオリティーはやはりずば抜けて高い。シュートのパワーは左右両足ともに圧巻で、目を見張るようなジャンプ力を活かした「空中戦」の強さも相変わらずピカイチ。そしてもちろん、ゴールに対する意欲も人一倍持っている。だからこそ、自身初のセリエA得点王に輝くことができた。

 今年で36歳になり、さすがに全盛期ほどの「ドリブル」のキレや「スピード」はなくなっているが、それでもまだまだ高いレベルにあることは明らか。とても、30代後半の選手には思えない。ちなみに先日、ユーロ2020でポルトガル代表と顔を合わせることになったベルギー代表のFWロメル・ルカクは「彼のドリブルとキックが欲しいね」とコメントを残していた。

 先月、ユーロ・グループリーグのハンガリー代表戦を前にした記者会見に臨んだC・ロナウドは、席の目の前に置かれていたコカ・コーラをどけ、「水を飲め!」といきなり発言。話題となった。こうしたストイックさが、36歳になってもなお世界のトップに位置できる所以だろう。