GK

 東京五輪男子サッカーが新型コロナウイルスの影響による1年の延期を経て7月22日に開幕する。世界が注目するビッグイベントに、果たしてどのような選手たちが挑むのだろうか。今回は、U-24日本代表と同組であるU-24フランス代表18人のメンバーと2人のバックアップメンバーを紹介する。

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ポール・ベルナルドーニ(背番号1)
生年月日:1997年4月18日(24歳)
所属クラブ:アンジェ
20/21リーグ戦成績:38試合出場/58失点

 東京五輪で正守護神を担うことになるであろうレフティー。年代別フランス代表での経験が豊富で、2016年にはU-19欧州選手権でレギュラーとして活躍し、母国を見事頂点へと導いている。身長190cmと大柄で、その長い手足を活かしてシュートを弾き出すGKは「2018年のロシアワールドカップで夢を見させてくれたフル代表のように、素晴らしい物語を経験したい」とメダル獲得に意気込む。

ステファン・バイッチ(背番号16)
生年月日:2001年12月23日(19歳)
所属クラブ:サンテティエンヌ
20/21リーグ戦成績:1試合出場/4失点

 サンテティエンヌの下部組織出身で、2019年の9月に晴れてリーグ・アンデビューを果たした。17歳9ヶ月での同リーグ出場はクラブのGK史上最年少記録。また、21世紀生まれのGKとして初めて欧州5大リーグのピッチに立った選手となり、サッカー史にその名を刻んでいる。しかし、サンテティエンヌでは現状レギュラーにはなれておらず、U-24フランス代表でもセカンドGKとして控える。

ディミトリ・ベルトー(背番号22)
生年月日:1998年6月6日(23歳)
所属クラブ:モンペリエ
20/21リーグ戦成績:9試合出場/11失点

 2017年にモンペリエでプロデビュー。昨季はキャリアハイとなるリーグ・アン9試合出場を果たしている。身長180cmとGKとしては小柄でハイボールにやや弱いが、反射神経が抜群に良く至近距離弾にめっぽう強いというのが特長だ。今回はバックアップメンバーとしての選出となっており、ポール・ベルナルドーニ、ステファン・バイッチにアクシデントが起こった場合のみ来日する。

DF

ピエール・カルル(背番号2)
生年月日:2000年6月5日(21歳)
所属クラブ:ミラン(イタリア)
20/21リーグ戦成績:13試合出場/1得点0アシスト

 昨年夏にパオロ・マルディーニの説得を受けミランに加入したDFだ。イタリアの名門では出場機会こそ限られたが、ピッチに立てば確かな存在感を示すなど大きく評価を高めている。主戦場は右サイドバックで攻撃力こそやや物足りないが、優れたアスリート能力を活かした守備対応が光り、左サイドとセンターバックを務める万能性も。今大会、他国にとっての大きな壁になるだろう。

メルバン・バール(背番号3)
生年月日:2000年11月6日(20歳)
所属クラブ:ニース
20/21リーグ戦成績:14試合出場/0得点0アシスト(リヨン)

 昨季リヨンのトップチームに正式昇格。プレシーズンで評価を高めたことで、一躍レギュラー候補にも躍り出ていた。主戦場は左サイドバックで、積極的なランニングやドリブル突破が光るなど攻撃性能が非凡。さらに身長173cmと小柄ながら実にパワフルで、守備では相手に自由を与えることが少ない。ちなみに先日、下部組織時代から過ごすリヨンを離れニースに移籍することが決まった。

ティモシー・ペンベレ(背番号4)
生年月日:2002年9月9日(18歳)
所属クラブ:パリ・サンジェルマン
20/21リーグ戦成績:6試合出場/1得点0アシスト

 2015年にフランスの強豪パリ・サンジェルマン(PSG)のアカデミーに入団し、昨年トップデビューを掴み取った期待の18歳だ。細身だが非凡なスピードと確実なタッチでサイドをぶち破ることができ、守備も粘り強い。また、サイドポジションのみならずセンターバックも務める万能性も兼ね備えている。この東京五輪を機に、一気にトップクラスへの階段を駆け上がる可能性は十分ある。

クレマン・ミシュラン(背番号13)
生年月日:1997年5月11日(24歳)
所属クラブ:RCランス
20/21リーグ戦成績:26試合出場/0得点4アシスト

 RCランスでプレーするDFが東京五輪メンバーに名を連ねることになった。昨季のリーグ・アンではウイングバックとセンターバック両方を担って26試合に出場。4アシストも記録するなど、7位躍進に貢献していた。積極果敢な攻撃参加と精度抜群のクロスが武器の24歳は、スポーツの祭典でも輝くか。ちなみに少年時代は柔道など他のスポーツにも挑戦したが、すべて1日で終わったようだ。

モディボ・サニャン(背番号15)
生年月日:1999年4月14日(22歳)
所属クラブ:レアル・ソシエダ(スペイン)
20/21リーグ戦成績:16試合出場/0得点0アシスト

 これまで年代別代表に招集されたことはなかったが、東京五輪行きの切符を掴み取ることになった。身長188cmと大柄なセンターバックで、強靭なフィジカルと水準以上のスピードを武器にマッチアップしたFWを無力化する。ボール奪取後の縦へのドリブルも迫力満点で、相手の脅威になっている。一方で中途半端な対応をしてしまうこともしばしば。ここは改善ポイントとなっている。

アントニー・カシ(背番号17)
生年月日:1997年7月1日(24歳)
所属クラブ:ストラスブール
20/21リーグ戦成績:33試合出場/0得点2アシスト

 日本代表GK川島永嗣とチームメイトで、身長184cmと十分なサイズを誇るイケメン左サイドバック。代表でのプレー経験はU-19の2試合と少ないが、ストラスブールで主力を担っていることもあり、自身初の大舞台に臨むことになった。元チームメイトのパブロ・マルティネス(現ニーム)から「彼は両足を使えて、どのポジションでも通用する」と評価された通り、柔軟性が大きな魅力だ。

イスマエル・ドゥクレ(背番号19)
生年月日:2003年7月24日(17歳)
所属クラブ:ヴァランシエンヌ
20/21リーグ戦成績:19試合出場/0得点0アシスト

 ヴァランシエンヌの下部組織出身で、トップデビューを果たしたのは昨年10月のこと。その後同クラブでさっそく多くのプレータイムを確保し、一気に評価を上昇させた。プレースタイルが似ていることから「Newウパメカノ」という呼び声も高く、すでにアーセナルやレアル・マドリードが獲得に興味を示しているとの噂も。東京五輪でも見てみたい逸材の一人だが、果たして出番はあるか。

ニール・エンクンク(背番号-)
生年月日:2000年11月1日(20歳)
所属クラブ:エバートン(イングランド)
20/21リーグ戦成績:2試合出場/0得点0アシスト

 昨季プレミアリーグデビューを飾ったばかりの男が、MFジェレミー・ジェランが離脱したことでシルバン・リポル監督により追加招集されることになった。身長184cm・体重78kgの体躯を誇る左サイドバックで、技術力もアスリート能力も水準以上。力強い運びで違いを生み、確かな走力でサイドの強度を保ち続けることを可能とする。自身初の大舞台で存在価値の証明なるか。

MF

リュカ・トゥザール(背番号6)
生年月日:1997年4月29日(24歳)
所属クラブ:ヘルタ・ベルリン(ドイツ)
20/21リーグ戦成績:26試合出場/1得点1アシスト

 昨年1月にクラブ史上最高額となる移籍金でヘルタ・ベルリンへと活躍の場を移したMF。年代別代表でのプレー経験は実に豊富で、東京五輪でもチームの中心的存在になることが予想される。特長は身長185cm・体重83kgの体格を武器としたデュエルの強さと豊富な運動量で広範囲をカバーできる点。本大会ではU-24日本代表を含めた他国にとって厄介なピースになってくるだろう。

エンゾ・ル・フェー(背番号8)
生年月日:2000年2月3日(21歳)
所属クラブ:ロリアン
20/21リーグ戦成績:36試合出場/0得点5アシスト

 21歳ながらロリアンで10番を背負う攻撃的MF。身長170cmと小柄だがボールテクニックが秀逸で、相手の激しいマークをスルスルと交わしていくことを可能とする。ちなみに、過去に自身のことを「創造的で、自発的で、技術的で、ゲームをよく理解している選手」と話しており、ロールモデルには元スペイン代表のアンドレス・イニエスタを挙げている。東京五輪での活躍はあるだろうか。

テジ・サバニエ(背番号11)
生年月日:1991年12月22日(29歳)
所属クラブ:モンペリエ
20/21リーグ戦成績:27試合出場/5得点5アシスト

 東京五輪に挑むU-24フランス代表におけるオーバーエイジ(OA)の一角だ。フランスリーグで長くプレーしており、現在所属するモンペリエでも主力を張っている。攻撃面では高質なキックで違いを作り出し、守備面ではカードを恐れない激しいタックルでピンチの芽を摘み取るなど、90分間における仕事量は絶大だ。ちなみにU-24日本代表DF酒井宏樹に要注意人物として名を挙げられた。

アレクシス・ベカ・ベカ(背番号12)
生年月日:2001年3月29日(20歳)
所属クラブ:カーン
20/21リーグ戦成績:25試合出場/1得点0アシスト

 昨年夏にカーンのトップチームに正式昇格した金髪ドレッドヘアーの若者。2020/21シーズンはリーグ戦25試合に出場するなど主力を担い、嬉しいプロ初ゴールもマークした。本職は中盤底で、アジリティ、非凡なパススキル、豊富なスタミナ、そして対人守備の強さを兼ね備えるなど総合能力が非常に高い。また、カーンではセンターバックも務めたなど、ポリバレントな点も魅力だ。

フロリアン・トバン(背番号14)
生年月日:1993年1月26日(28歳)
所属クラブ:ティグレス(メキシコ)
20/21リーグ戦成績:36試合出場/8得点8アシスト(マルセイユ)

 2018年ロシアワールドカップ優勝メンバーがオーバーエイジ(OA)として東京五輪に参加する。切れ味鋭いドリブルで敵陣をズタズタにし、最後は高質な左足のキックでゴールとアシストを生産するなど攻撃センスは抜群。対戦する国にとっては、絶対に止めなければならない存在である。マルセイユでエースをだったレフティーは、果たして日本の地でどのようなパフォーマンスを披露するか。

FW

アルノー・ノルディン(背番号7)
生年月日:1998年6月17日(23歳)
所属クラブ:サンテティエンヌ
20/21リーグ戦成績:32試合出場/4得点4アシスト

 わずか18歳でサンテティエンヌのトップチームデビューを果たし、ここまで公式戦100試合以上に出場してきた左利きのアタッカー。スピードに乗ったドリブルで相手を恐怖へと陥れ、最後は高質なシュートでチームに歓喜をもたらせる存在だ。INFクレールフォンテーヌ(国立サッカー養成所)ではキリアン・ムバッペととても仲が良く、彼の頭の形から「ピーナッツ」というあだ名をつけた。

ナタナエル・ムブク(背番号9)
生年月日:2002年3月6日(19歳)
所属クラブ:スタッド・ランス
20/21リーグ戦成績:32試合出場/4得点2アシスト

 スタッド・ランスで19歳ながら主力を張るウインガー。年代別代表でのプレー経験は豊富で、2019年にはU-17ワールドカップで母国を3位に導いている。身長170cmと上背はないもののボール扱いの上手さは絶品で、巧みにフェイントを織り交ぜながら相手を翻弄する。そして、足も抜群に速い。そんな背番号9は東京五輪に向け「金メダルを獲得しなければならない」と意気込んだ。

アンドレ=ピエール・ジニャック(背番号10)
生年月日:1985年12月5日(35歳)
所属クラブ:ティグレス(メキシコ)
20/21リーグ戦成績:35試合出場/16得点2アシスト

 2010年南アフリカワールドカップ、そして2016年のユーロにも出場した経験を持つベテランFWが、若きフランス代表にオーバーエイジ(OA)として加わった。攻撃の組み立てなどへの貢献度はあまり高くないが、身長186cmの体格から繰り出されるパワーは圧巻で、ボールが来れば迷わずゴールを狙ってくる恐ろしい存在である。メダル獲得へ。35歳のFWは日本を舞台に暴れるだろうか。

ランダル・コロ・ムアニ(背番号18)
生年月日:1998年12月5日(22歳)
所属クラブ:ナント
20/21リーグ戦成績:37試合出場/9得点8アシスト

 昨季、ナントでキャリアハイとなるリーグ戦9得点8アシストをマークした将来有望なFWだ。身長187cmと大柄でとにかく身体が強いためポストプレーヤーとして非常に優秀。そして足も抜群に長いので、まるでクモのようにボールを絡め取ってカウンターの起点になることも珍しくない。東京五輪ではアンドレ=ピエール・ジニャックの控えになるかもしれないが、切り札としても十分怖い。

イザーク・リハジ(背番号20)
生年月日:2002年4月10日(19歳)
所属クラブ:リール
20/21リーグ戦成績:15試合出場/0得点0アシスト

 2019年9月、負傷した酒井宏樹に代わってピッチに立ち、リーグ・アンデビューを果たした逸材。緩急を巧みに使ったドリブルの破壊力は満点で、ゴール前ではまるでベテラン選手のような落ち着きぶりを見せるなど、攻撃センスは10代にして飛び抜けたものを持っている。GKディミトリ・ベルトーと同じく今回はバックアップメンバーとしての選出で、必要な場合のみ日本へとやって来る。

予想フォーメーション

▽GK
ポール・ベルナルドーニ

▽DF
クレマン・ミシュラン
ピエール・カルル
モディボ・サニャン
メルバン・バール

▽MF
リュカ・トゥザール
テジ・サバニエ
エンゾ・ル・フェー

▽FW
フロリアン・トバン
アンドレ=ピエール・ジニャック
アルノー・ノルディン