東京五輪男子サッカーが新型コロナウイルスの影響による1年の延期を経て7月22日に開幕した。U-24日本代表は28日にグループA最終節でU-24フランス代表と対戦する。グループ首位突破がかかる一戦で、森保一監督はU-24フランス戦にどのようなメンバーで臨むのだろうか。U-24フランス戦の予想スタメンとフォーメーションを紹介する。※U-24通算成績は2017年12月以降の東京五輪世代(現U-24日本代表)のもの

GK

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谷晃生(湘南ベルマーレ)
生年月日:2000年11月22日(20歳)
A代表通算成績:出場なし
U-24通算成績:8試合2失点

 谷晃生は東京五輪初戦となったU-24南アフリカ代表戦に先発出場。南アフリカを0に抑え、初戦白星発進に貢献した。さらにU-24メキシコ代表戦にも先発し1失点したものの、持ち味のセービングで日本の勝利に貢献していた。

 190cmの長身を活かしたダイナミックなセーブと、ハイボール処理時の守備範囲の広さには特筆すべきものがある。安定感と凄みを増すそのパフォーマンスに期待がかかる。全勝でのグループ突破がかかるU-24フランス戦でも、日本を勝利に導く活躍をすることができるだろうか。

DF

酒井宏樹(浦和レッズ)
生年月日:1990年4月12日(31歳)※OA
A代表通算成績:65試合1得点
U-24通算成績:6試合0得点

 酒井宏樹は初戦のU-24南アフリカ代表戦と第2戦のU-24メキシコ代表戦にフル出場。圧倒的な存在感で吉田麻也とともにDF陣を牽引した。攻撃でも積極的な動きを見せ、2連勝に貢献する活躍を見せている。

 DFラインと右サイドはいずれもA代表組が占めており、連係面での不安も少ない。また、試合を重ねる度にA代表常連組以外の選手との連係も上がっているように思われる。タイミングの良い攻め上がりと精度の高いクロス、フィジカルの強さは酒井の強み。フランスでプレーしていたこともあり、代表選手の中では一番フランスを知っているはず。酒井のプレーに期待がかかる。

吉田麻也(サンプドリア / イタリア)
生年月日:1988年8月24日(32歳)※OA
A代表通算成績:107試合11得点
U-24通算成績:6試合1得点

 吉田麻也もU-24南アフリカ代表戦とU-24メキシコ代表戦にフル出場。主将としてチームを牽引し、日本の2連勝に貢献した。板倉滉との連係も試合ごとに上がっている。その辺は心配ないだろう。代表通算107試合に出場する吉田の経験がチームにもたらす価値は計り知れない。頼れる主将がチームを引っ張り、グループ最終戦に臨む。

 オーバーエイジ(OA)として参加したロンドン五輪では主将を務め、メダル獲得まであと一歩のところまで迫った。北京五輪にも出場しており、今大会が3大会目の出場となる。金メダルを獲得するためにも、3連勝でグループ首位突破といきたいところ。吉田の守備が鍵を握るだろう。

板倉滉(マンチェスター・シティ / イングランド)
生年月日:1997年1月27日(24歳)
A代表通算成績:5試合1得点
U-24通算成績:23試合6得点

 板倉滉は負傷の冨安健洋に代わり、U-24南アフリカ代表戦とU-24メキシコ代表戦にCBとして先発出場。A代表でもともにプレーする吉田麻也との連係も良くなっている。ここまで吉田とともに代表の中心となっている。

 板倉はこの世代を立ち上げた当初から中心メンバーの1人としてチームを支えてきた。2019年1月にマンチェスター・シティが獲得し、この2年半はオランダのフローニンゲンで経験を積んだ。前線への正確なフィードが得意。3月のU-24アルゼンチン代表戦でヘディングから2得点を挙げるなど、フィジカル面も武器になる。グループ首位突破がかかる一戦で、その実力を発揮できるだろうか。

中山雄太(PECズヴォレ / オランダ)
生年月日:1997年2月16日(24歳)
A代表通算成績:5試合0得点
U-24通算成績:21試合4得点

 2017年のFIFA U-20ワールドカップでキャプテンマークを巻いた中山雄太は、この世代でも長く主将を務めてきた。左利きで複数のポジションをこなせる中山は左サイドバック、センターバック、守備的MFをクラブでも代表でも経験している。

 キャプテンの役職はオーバーエイジで参加する吉田麻也に譲っているが、リーダーの1人としてチームを支えている。左サイドバックのレギュラー候補だった旗手怜央ではなく、中山がここまで先発として起用されている。より守備的な中山がフランス攻撃陣を抑えられるか注目したい。

MF

遠藤航(シュトゥットガルト / ドイツ)
生年月日:1993年2月9日(28歳)※OA
A代表通算成績:28試合2得点
U-24通算成績:6試合1得点

 遠藤航は初戦のU-24南アフリカ代表戦とU-24メキシコ代表戦にフル出場。抜群の守備力を武器に相手の攻撃の芽をことごとく潰している。オーバーエイジ(OA:25歳以上)として出場している今大会だが、ボランチでコンビを組む田中碧との連係も全く問題ない。

 20/21シーズンの遠藤はブンデスリーガで警告累積により出場停止となった最終節を除く33試合にほぼフル出場。リーグ1位のデュエル勝利数を記録するなど中盤で大きな存在感を発揮した。リーダーシップも評価されており指揮官からの信頼も厚い。シュトゥットガルトの新主将に正式に決まり、主将として新シーズンを迎える。まずは東京五輪で結果を残し、新シーズンを迎えたい。

田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ / ドイツ)
生年月日:1998年9月10日(22歳)
A代表通算成績:2試合0得点
U-24通算成績:16試合2得点

 田中碧は下部組織からプレーしてきた川崎フロンターレを離れ、ブンデスリーガ2部のデュッセルドルフへ買い取りオプション付きのレンタル移籍となった。A代表のボランチでは遠藤航や守田英正、橋本拳人が海外へ移籍し成長。さらには川辺駿もスイス1部に移籍し、A代表のボランチ争いもさらに激化となることが予想される。田中もこの海外移籍をステップアップとしたいところだ。

 抜群のパスセンスを誇る田中は守備から攻撃のスイッチを入れることができるボランチだ。U-24南アフリカ代表戦とU-24メキシコ代表にフル出場。もはや、この代表には欠かせない存在だ。田中がいると攻撃にリズムが与えられ、日本の攻撃が活性化される。フランス相手にどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。

久保建英(レアル・マドリード / スペイン)
生年月日:2001年6月4日(20歳)
A代表通算成績:11試合0得点
U-24通算成績:14試合6得点

 久保建英は今季の前半戦でビジャレアルでプレーしたが、シーズン途中にレンタル契約を解除しヘタフェに加入。ヘタフェでも先発を外れることもあったが、第37節レバンテ戦で決勝ゴールを決めてチームのスペイン1部残留に貢献した。ヘタフェでのレンタル期間が終了し、レアル・マドリードに復帰となったが、今後の去就は不透明。それでも、東京五輪での活躍からスペイン各紙がマドリー残留の可能性も指摘している。

 久保は初戦のU-24南アフリカ戦で決勝ゴールを記録。さらにはU-24メキシコ代表戦で堂安律からのボールをダイレクトで合わせて今大会2ゴール目を決めた。右サイドでプレーする堂安律とのコンビネーションも問題なし。U-24日本代表を金メダル獲得に導く働きに期待したい。

WG&FW

堂安律(PSV / オランダ)
生年月日:1998年6月16日(23歳)
A代表通算成績:20試合3得点
U-24通算成績:7試合6得点

 堂安律は東京五輪前のU-24ホンジュラス代表戦で圧巻の2ゴールを記録。続くU-24スペイン代表戦では久保建英のマイナスのボールにダイレクトで合わせゴール。金メダル候補スペインからゴールを決め、好調を維持。東京五輪初戦となったU-24南アフリカ戦では先発出場を果たした。そして、U-24メキシコ戦では1ゴール1アシストの活躍で日本を2連勝に導いた。

 右サイドが主戦場となる堂安だが、トップ下などでもプレーできる。得意のドリブルからのカットインは持ち味で、利き足の左足で強烈なシュートを放つことができる。それだけでなく、抜群のテクニックから繰り出されるパスも武器だ。さらなる活躍を見せれば、移籍ではなくPSV残留も見えてくるだろう。U-24フランス戦でのプレーに注目したい。

三笘薫(川崎フロンターレ)
生年月日:1997年5月20日(24歳)
東京五輪世代通算成績:17試合5得点
A代表通算成績:出場なし

 三笘薫はこの世代のJリーガーで最も活躍していると言ってもいいだろう。川崎フロンターレ入団1年目の昨季はリーグ戦30試合出場13得点13アシストと二桁得点二桁アシストを記録。いきなりベストイレブンに選出され、J1リーグ優勝に貢献した。

 三笘の武器はテクニックに裏打ちされたドリブルだ。メンバー選考前は好調を維持していたが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)から合流後は怪我の影響などもあり、出場できなかった。しかし、第2節のU-24メキシコ戦で後半途中から出場。U-24フランス戦では五輪初スタメンを狙う。

林大地(サガン鳥栖)
生年月日:1997年5月23日(24歳)
東京五輪世代通算成績:6試合1得点
A代表通算成績:出場なし

 滑り込みで東京五輪メンバーの座を掴み取った林大地は、直前の強化試合からレギュラーに定着。当初は上田綺世、前田大然に次ぐ3番目のFWとされていたが、アピールに成功しワントップの座を掴んだ。もはやサガン鳥栖の”ビースト”はこの代表に必要なピースだ。

 林は泥臭く、愛称の”ビースト”のごとく果敢にゴールを狙う姿勢を見せる。また、それだけでなく強化試合のU-24ホンジュラス代表戦でもゴールに繋げたようにポストプレーもできる選手。U-24メキシコ代表戦でも、持ち味の前線へのプレスや身体を張ったプレーで日本の勝利に貢献。U-24フランス戦では五輪初ゴールを期待したい。

予想フォーメーション

▽GK
谷晃生

▽DF
酒井宏樹
吉田麻也
板倉滉
中山雄太

▽MF
遠藤航
田中碧
堂安律
三笘薫
久保建英

▽FW
林大地