5位:プレミア再挑戦の怪物FW

リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。今回は左利きの選手を対象としたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。
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FW:ロメル・ルカク(ベルギー代表/チェルシー)
生年月日:1993年5月13日(28歳)
市場価値:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:36試合24得点10アシスト(インテル)

 インテルのエースとしてセリエAで躍動したロメル・ルカクは、2年ぶりにプレミアリーグに帰ってきた。移籍金は9800万ポンド(約150億円)と報じられており、マンチェスター・ユナイテッド加入時の7500万ポンド(約110億3000万円)、インテル加入時の7400万ユーロ(約89億円)を上回るものとなった。

 チェルシーは18歳だったルカクをちょうど10年前に獲得したが、当時はディディエ・ドログバやフェルナンド・トーレスといったワールドクラスのFWをチームは抱えていた。ルカクはチェルシーでゴールを決めることはできなかったが、エバートンに居場所を見つけた。16/17シーズンはプレミアリーグで25得点を記録し、オフにユナイテッドに加入。その2年後にはインテルに移籍している。

 95という高い数字を出した「フィジカル」が最大の武器だが、他の能力も総じて高い。筋骨隆々な身体を持つルカクは「空中戦」やポストプレーに強さを発揮するだけでなく、サイドに流れて「スピード」で勝負することもできる。アントニオ・コンテ監督の下でプレーの幅を広げたルカクは、ワールドクラスのストライカーに成長している。

4位:疲れ知らずのSB

DF:アンドリュー・ロバートソン(スコットランド代表/リバプール)
生年月日:1994年3月11日(27歳)
市場価値:6500万ユーロ(約78億円)
20/21リーグ戦成績:38試合1得点7アシスト

 プレミアリーグ屈指の左サイドバックとして活躍するアンドリュー・ロバートソンがランキングの3位に入った。加入5年目を迎えたリバプールで、リーグ優勝とUEFAチャンピオンズリーグ制覇を経験している。

 疲れを知らない無尽蔵のスタミナがロバートソンの活躍を支えている。直近3シーズンのリーグ戦で欠場したのはわずか4試合。左サイドの高い位置までプレスをかけても、次の瞬間にはDFラインに戻っている。単純に「スピード」があるだけではなく、決してハードワークを怠らない。こうした姿勢はリバプールのサッカーを体現しており、スコットランド代表でもキャプテンを任されるほどの信頼を得ている。

 攻撃面においては、左足から放たれる「パス」の質が高い。リバプールでは精度の高いクロスを蹴るだけでなく、セットプレーのキッカーを任されることも多い。プレミアリーグでは4年間で通算39アシストを記録しているが、DFとしては歴代5位につけており、驚異的なペースでアシストを量産していることが分かる。総合的に見ても、「空中戦」でやや分が悪い点を除けば、総じて高い能力値を記録しており、攻守における貢献度の高さを表していると言えるだろう。

3位:新時代のストライカー

FW:アーリング・ハーランド(ノルウェー代表/ドルトムント)
生年月日:2000年7月21日(21歳)
市場価値:1億3000万ユーロ(約156億円)
20/21リーグ戦成績:28試合27得点8アシスト

 アーリング・ハーランドの名前を欧州中に知らしめたのは、2019年に行われたFIFA U-20ワールドカップだろうか。18歳だったハーランドはU-20ノルウェー代表としてこの大会に出場し、U-20ホンジュラス代表戦で1試合9得点という異次元の記録をたたき出した。その数か月後にはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でデビュー戦ハットトリックという離れ技をやってのけた。その4か月後に移籍したドルトムントでもゴールを量産。その評価は青天井となっている。

 194cmという恵まれた体格は強さと速さを兼ね備えている。身体を当てられてもびくともしない「フィジカル」の強さと、ブンデスリーガトップクラスの「スピード」で、相手のゴールを脅かしている。懐の深いボールキープと、柔らかい足下の技術を活かして前線で溜めを作り、味方を活かす器用さを見せることもある。

 FIFA U-20ワールドカップやCLデビュー戦の大量得点が物語るように、得点能力の高さは図抜けている。ボックス内でクロスに飛び込む動きが非常に巧く、GKとの1対1になれば確実に決めてくれる。柔と剛を巧みに使い分けるハーランドは今後10年のサッカー界を背負う存在となるだろう。

2位:アフリカ最高のFW

FW:モハメド・サラー(エジプト代表/リバプール)
生年月日:1992年6月15日(29歳)
市場価値:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:37試合22得点5アシスト

 リバプールのエースとして活躍するモハメド・サラーは、アフリカを代表するストライカーだ。プレミアリーグでは4シーズンで得点王に2度輝き、リバプールのリーグ優勝とUEFAチャンピオンズリーグ制覇の原動力となっている。エジプト代表ではキャプテンを務め、国内では英雄的な存在に。ボーダフォン財団と、国連の難民支援機関であるUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が提供する難民の子どもたちに教育の機会を与える「即席ネットワーク教室」のアンバサダーを務めるなど、積極的な社会貢献も高く評価されている。

 ピッチ内に目を移せば、サラーの異次元の「スピード」が目に留まる。スペースがあれば、切れ味鋭いドリブルで切り込み、左足のシュートへと持ち込む。右サイドから狙うコントロールショットがサラーの十八番だが、ゴール前でフリーになる動きにも長けている。そういった「IQ」の高さも、サラーがゴールを決め続ける理由だ。

 在籍5年目を迎えたリバプールでは、すべての開幕戦でゴールを決めている。大事なところでゴールを決められる「メンタル」も、ストライカーとして活躍し続けるのに必要な資質と言えるだろう。

<h2>1位:バルセロナが生んだ至宝

FW:リオネル・メッシ(アルゼンチン代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1987年6月24日(34歳)
市場価値:8000万ユーロ(約96億円)
20/21リーグ戦成績:35試合30得点11アシスト

 世界最高の選手に贈られるバロンドールを史上最多の6度も受賞してきたリオネル・メッシ。16歳のデビューからバルセロナ一筋でプレーしてきたが、今季からはパリ・サンジェルマンに活躍の場を移すことに。バルセロナとは再契約の合意に達していたが、ラ・リーガのサラリーキャップに抵触し、契約を結ぶことができなかった。

 6月には34歳となったが、その輝きは衰えることを知らない。細かいタッチで相手を抜いていく「ドリブル」と、正確な左足のキックでチャンスを生み出していく。ゴールの四隅に正確にシュートを蹴り分け、フリーの味方がいれば寸分の狂いもないパスを通す。魔法がかかったようなプレーで人々を魅了してきた。

 昨季は自身9度目となるラ・リーガ30得点を達成し、5年連続8度目の得点王に輝いている。夏に行われたコパ・アメリカ(南米選手権)では、アルゼンチン代表を優勝へと導いた。世界最高のレフティーは、パリでどのような伝説を作るのだろうか。

【了】