5位:禁断の移籍をしたポルトガル史上最高のMF

 長い歴史を持つリーガ・エスパニョーラでは、これまで多くの傑出したパサーが活躍してきた。そこで、今回は21世紀に在籍した選手を対象としたアシストランキングを紹介する。※01/02シーズン以降に在籍した選手が対象、成績は20/21シーズンまで、データは『transfermarkt』を参照

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MF:ルイス・フィーゴ(元ポルトガル代表)
在籍期間:95年夏〜00年夏(バルセロナ)、00年夏〜05年夏(レアル・マドリード)
リーグ通算成績:336試合66得点89アシスト
代表通算成績:127試合32得点23アシスト

 スポルティングCPでプロキャリアをスタートしたルイス・フィーゴは、ルイ・コスタらとともにU-17欧州選手権とU-20ワールドカップを優勝。ポルトガルの黄金期を築き上げた。クラブでも94/94シーズンにタサ・デ・ポルトガル(国内カップ)を制し、翌年に250万ユーロ(約3.6億円)でバルセロナに加入した。

 加入初年度からリバウドやルイス・エンリケを擁したバルセロナで主力に定着したフィーゴは、98/99シーズンに34試合で17アシストをあげ、自身初の2桁アシストを記録。在籍5年間でリーグ2連覇やコパ・デル・レイ(国内カップ)2連覇に貢献し、スペインの地で世界的のトップスターに成長した。しかし、このポルトガル史上最高のMFは、徐々にバルセロナから十分な扱いを受けていないと感じはじめ、宿敵レアル・マドリードに当時の世界最高額6000万ユーロ(約72億円)で禁断の移籍を決断した。

 世界最高額で移籍したフィーゴは、1年目からリーグ34試合で18アシストを記録。チームをリーグとコパ・デル・レイの2冠に導き、その価値をプレーで証明してみせた。さらに、ジネディーヌ・ジダンとアンドリュー・シェフチェンコを抑え、その年のバロンドールを獲得。名実ともに世界最高の選手となった。後にデイビッド・ベッカムらスター選手が加入し、銀河系軍団となったチームでも10番を背負い、02/03、03/04と2シーズン連続の二桁アシストを記録した。

 リーガ・エスパニョーラの顔となる2つのクラブで世界最高の選手に昇り詰めたフィーゴは、2005年にインテルに移籍。ロベルト・マンチーニ監督とジョゼ・モウリーニョ監督の下でリーグ4連覇に貢献した後、2009年にスパイクを脱いだ。

4位:レアル・マドリード歴代最高のストライカー

FW:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)
在籍期間:09年夏〜18年夏(レアル・マドリード)
リーグ通算成績:292試合311得点96アシスト
代表通算成績:179試合109得点41アシスト

 レアル・マドリード歴代最多得点を記録し、数々の大会で得点王となったクリスティアーノ・ロナウドは、在籍9年間で96アシストも記録。圧倒的な決定力で量産する得点ばかりが取り上げられているが、レアル・マドリード加入以降、7シーズン連続で2桁アシストを記録している。

 サー・アレックス・ファーガソン監督に見出され、マンチェスター・ユナイテッドでその名を世界に轟かせたロナウドは、2008年に初のバロンドールを獲得。翌年にカカやベンゼマらとともにレアル・マドリードに加入し銀河系軍団を築いたロナウドは、4度のバロンドールと3度のUEFA欧州最優秀選手賞を獲得。史上初のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)3連覇や2度のリーグ優勝に貢献している。

 在籍9年間で圧倒的な記録を残した世界最高のストライカーは、2018年にセリエA王者のユベントスに移籍。30代中盤に差し掛かっていたが、3シーズン連続でリーグ戦20得点の大台を越えた。そして、今月27日には13季ぶりのマンチェスター・ユナイテッド復帰を発表している。再びプレミアリーグに帰ってきたロナウドは、低迷が続いたクラブを9シーズンぶりのプレミアリーグ優勝に導くことが出来るだろうか。

3位:世界最高の万能型FW

FW:カリム・ベンゼマ(フランス代表)
在籍期間:09年夏〜(レアル・マドリード)
リーグ通算成績:383試合192得点104アシスト
代表通算成績:87試合31得点19アシスト

 オリンピック・リヨンのリーグ7連覇に貢献したカリム・ベンゼマは、2009年にクリスティアーノ・ロナウドらとともにレアル・マドリードに加入。2年目からは7シーズン連続の2桁得点、3年目からは4シーズン連続2桁アシストも記録している。

 FWとしての得点能力はもちろんだが、ベンゼマ最大の武器はその適応力と言えるだろう。目まぐるしく選手や監督が入れ替わるレアル・マドリードで、周りと自らの状況を瞬時に判断し、プレーを選択できる。また、オフ・ザ・ボールの動きも欠かさず、中央のみでなくサイドで攻撃の起点となることや、味方にスペースを与える動きも欠かさない。FWに必要とされる能力の全てを持ち、それ以上の働きができるのがこの男だ。

 レアル・マドリードで歴代最多のアシストを記録しているベンゼンは、33歳となってなお未だ衰えを見せない。ロナウドの退団以降はエースとしてチームを牽引し、これまでに歴代3位となるクラブ通算281得点を記録している。今月20日に2023年までの契約延長が決まったベンゼマは、今後どこまで記録を伸ばせるだろうか。

2位:バルセロナの心臓

MF:シャビエル・エルナンデス(元スペイン代表)
在籍期間:98年夏〜15年夏(バルセロナ)
リーグ通算成績:505試合58得点129アシスト
代表通算成績:131試合12得点24アシスト

 バルセロナの心臓と呼ばれ、その身でティキ・タカを体現したシャビエル・エルナンデスは、在籍17年間で505試合に出場し129アシスト記録。08/09シーズンには、自己最多となる23アシストを記録した。ジョゼップ・グアルディオラ監督の下、世界最強と言われたチームは、シャビ無くして実現することは出来なかっただろう。

 世界トップクラスのパススキルと戦術眼を持ち、的確なポジショニングでバルセロナの黄金期の中核を担ったシャビは、17年間で27個のタイトルを獲得した。スペイン代表でもユーロ(欧州選手権)2連覇とFIFAワールドカップ優勝に貢献し、その右脚から生まれる華麗なポゼッションサッカーで世界中を魅了した。そして、バルセロナ最後のシーズンとなった14/15シーズンには2度目のシーズン3冠を達成し、カタールのアル・サッドに移籍した。

 2019年にアル・サッドで現役を引退。引退と同時にアル・サッドの監督に就任したシャビは、すぐにその才能を発揮。就任2年目の20/21シーズンには、リーグと国内カップの2冠を達成している。また、近年監督問題が囁かれるバルセロナでも幾度となくシャビの噂が出るも、未だ実現はしていない。近い将来、シャビが監督としてカンプ・ノウに帰還する日が訪れるのだろうか。

1位:今夏バルセロナを退団した生きる伝説

1位:リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)
在籍期間: 05年夏〜21年夏(バルセロナ)
リーグ通算成績:520試合474得点217アシスト
代表通算成績:151試合76得点52アシスト

 バルセロナで数々の記録を打ち立て、世界最高の選手となったリオネル・メッシはリーグ戦520試合に出場し、474得点217アシストを記録。得点とアシストともにリーガ・エスパニョーラ歴代1位となっている。07/08シーズン以降、14シーズン連続で二桁得点と二桁アシストの両方を記録。このような記録を残す選手は今後現れないかもしれない。

 パス、シュート、ドリブルなど攻撃面において非の打ち所がないメッシはまさに異次元。宇宙人にも例えられるこの男は、6度のバロンドールと3度のUEFA欧州最優秀選手賞を獲得している。11/12シーズンには、史上初の20得点と20アシスト超えを記録。19/20シーズンには、1シーズン最多となる22アシストを記録した。

 バルセロナで全てを手にし、クラブとサッカー界にその名を刻んだ。バルセロナであらゆる記録を築き、クラブに多くのタイトルをもたらしてきたメッシは、今夏まさかの退団。フランスの強豪、パリ・サンジェルマン(PSG)でネイマールと再会を果たした。この生きる伝説は、PSGでも新たな記録を打ち立て、さらなる伝説を残し続けるのだろうか。