15位:SBの完成形

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。今回は左利きの選手を対象としたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)

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DF:ルーク・ショー(イングランド代表/マンチェスター・ユナイテッド)
生年月日:1995年7月12日(26歳)
市場価格:4200万ユーロ(約50.4億円)
20/21リーグ戦成績:32試合出場/1得点5アシスト

 17歳にしてサウサンプトンで頭角を現したルーク・ショーは、2014年に3750万ユーロ(約45億円)でマンチェスター・ユナイテッドに移籍した。移籍後は右脚の大怪我の影響もあり、浮き沈みのあるプレーが続いたが、今やブラジルのレジェンド、ロベルト・カルロスと比較される程の選手に成長。かつての逸材は復活を果たした。

 足元の「テクニック」と強靭な「フィジカル」、さらに「スピード」を兼ね備えるルーク・ショーは、目立った欠点のないオールラウンダーだ。「IQ」も高く、絶妙なタイミングでのオーバーラップやトランジションの際の的確なポジショニングで、攻守両面に貢献。左サイドは「攻撃力」、「守備力」ともにハイレベルなこの男によって支配される。

 そして最大の武器と言えば、高精度のクロスだろう。状況に応じて多彩なキックで味方にピンポイントで合わせるクロスは、まさに絶品。6月に行われたユーロ2020(欧州選手権)では、6試合で3アシストを記録し、準優勝に貢献した。SBの完成形とも言われるルーク・ショーは、ロベルト・カルロスを超え、世界最高のSBへなれるだろうか。
 
<h2>14位:異色の経歴を持つドイツ代表MF

DF:ロビン・ゴセンス(ドイツ代表/アタランタ)
生年月日:1994年6月5日(27歳)
市場価格:3500万ユーロ(約42億円)
20/21リーグ戦成績:32試合出場/11得点8アシスト

 18歳の当時、ドイツ7部リーグでプレーしていたロビン・ゴセンスは、オランダのフィテッセからスカウトを受け、2012年に下部組織へ加入。異色の経歴を持つこの男は、その後ローンで加入したFCドルドレヒトでプロデビューを果たし、2017年にアタランタに移籍するとその才能が開花。近年セリエAでトップ4を維持するアタランタで、絶対的な定位置を確立した。

 ウイングバックで定位置を確保したゴセンスの特徴は、ドイツ人らしい強靭な「フィジカル」と無尽蔵の体力だ。絶えず90分間上下動を繰り返し、守備だけでなく果敢にゴール前にも飛び込んでいくこの男は、ウイングバックながら昨季はリーグ戦だけで11得点を記録。中距離のキック精度も高く、8アシストを記録している。

 183cmとSBとして十分なサイズを誇っているため「空中戦」にも強く、終始ダイナミックなプレーで奮闘するゴセンスは、攻守で大きくチームに貢献している。2020年にはドイツ代表に初招集され、6月に行われたユーロ2020(欧州選手権)にも出場。全試合にスタメン出場し、ベスト16進出に貢献した。イタリアで覚醒したこの男が、ビッグクラブに移籍するのも時間の問題だろう。

13位:アルゼンチンの魔法使い

MF:アンヘル・ディ・マリア(アルゼンチン代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1988年2月14日(33歳)
市場価格:2000万ユーロ(約24億円)
20/21リーグ戦成績:27試合出場/5得点11アシスト

 ポルトガルの強豪、ベンフィカで頭角を現したアンヘル・ディ・マリアは、2010年にレアル・マドリードに加入。13/14シーズンには、UEFAチャンピオンリーグ(CL)決勝でマン・オブ・ザ・マッチの活躍を見せ、ラ・デシマ(10回目のCL優勝)に貢献した。その後、マンチェスター・ユナイテッドに移籍するも、1年で退団。翌年移籍したパリ・サンジェルマン(PSG)で再びその実力を証明している。

 ディ・マリア最大の武器は、ワールドクラスの「ドリブル」だ。独特のリズムと柔軟な「フィジカル」、創造性を活かした「テクニック」が織り成すこの男の「ドリブル」は、まさに異次元。さらに、トップスピードの「ドリブル」の最中でも相手の意表を突く「パス」やシュートを放つことが出来るディ・マリアの「攻撃力」は、33歳となった今もなおワールドクラスだ。

 欧州5大リーグをその「ドリブル」で無双するディ・マリアは、攻撃面において非の打ちどころがない。「IQ」も高く、状況に応じて最適解を瞬時に見出せるこの男は、全盛期であれば必ずトップ5に入っただろう。

12位:べインズの後継者

DF:リュカ・ディーニュ(フランス代表/エバートン)
生年月日:1993年7月20日(28歳)
市場価格:3500万ユーロ(約42億円)
20/21リーグ戦成績:30試合出場/0得点7アシスト

 リールでプロデビューしたリュカ・ディーニュは、その後パリ・サンジェルマン(PSG)やバルセロナに移籍。しかし、実力はあるものの、ジョルディ・アルバの壁が高く、定位置を確保できなかった。そして2018年にエバートンに移籍。ここではすぐにスタメンに定着するなどその実力を証明し、ユーロ2020(欧州選手権)フランス代表メンバーにも名を連ねた。

 高いキック精度と「パス」センスに加え、広い視野を持つディーニュは、ピッチのどこからでもチャンスメイクが出来る。エバートンのエース、ドミニク・カルバート=ルーウィンとのホットラインは、世界最高峰のプレミアリーグでも驚異的な破壊力を見せている。

 守備面では危機察知能力が高く、危ない場面では「スピード」と「フィジカル」を活かした守備で、体を投げ出したシュートブロックなど窮地を防ぐことが多い。対人では、体の入れ方が上手く、抜き去られることはほとんどない。今季もプレミアリーグでこの男の左足から、多くのドラマが生まれるだろう。

11位:マルセロを退かせた快速SB

DF:フェルラン・メンディ(フランス代表/レアル・マドリード)
生年月日:1995年6月8日(26歳)
市場価格:5000万ユーロ(約60億円)
20/21リーグ戦成績:26試合出場/1得点0アシスト

 リヨンで頭角を現し、2年連続でリーグ・アンチーム・オブ・ザ・イヤー(ベスト11)に選ばれたフェラン・メンディは、2019年に4800万ユーロ(約57.6億円)でレアル・マドリードに加入。1年目からマドリーの重鎮、マルセロからスタメンを奪取した。

 最大の武器は能力値「90」を超える「スピード」だ。直線的な「ドリブル」はもちろん、「テクニック」も持ち合わせるメンディは、狭い局面も打開できる。ペナルティーエリア深くに侵入してのグラウンダークロスは、この男の十八番だろう。さらに、サイドチェンジなど長中距離の「パス」も高精度。両足から的確なパスを配給できるメンディの「攻撃力」はワールドクラスだ。

 180cmと特別大柄ではないが、高い身体能力と「フィジカル」を活かし、「空中戦」でも強さを発揮する。毎シーズンの怪我が気がかりだが、安定したパフォーマンスを続けることが出来れば、より高い評価を受けてもおかしくない。マドリーで結果を残し続けることができれば、トップ10入りは確実だろう。