15位:ナポリ歴代最高のFW

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。今回は「ドリブル」にフォーカスしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。

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FW:ドリース・メルテンス(ベルギー代表/ナポリ)
生年月日:1991年2月21日(30歳)
市場価値:900万ユーロ(約10.8億円)
20/21リーグ戦成績:29試合9得点8アシスト

 2013年夏にナポリに加入して以来、ドリース・メルテンスはゴールを決め続けてきた。19/20シーズンにはクラブ最多得点記録を更新し、昨季はベルギー人初となるセリエA通算100得点を達成している。今夏のユーロ(欧州選手権)ではベルギー代表通算100試合出場という大台に到達するなど、最高峰の舞台で活躍を続けている。

 169cmと小柄なメルテンスは、サイドを主戦場とする選手だった。ナポリでも最初の3シーズンは左ウイングでプレーすることが多かったが、16年夏にゴンサロ・イグアインがユベントスに移籍したことをきっかけに、マウリツィオ・サッリ監督によってセンターフォワードにコンバートされた。切れ味鋭い「ドリブル」で左サイドから仕掛け、右足でシュートを狙うのがメルテンスの得意なプレーだったが、中央に居場所を移したことで得点能力が引き出された。

 相手の守備ブロックの間を巧みに動いてパスを引き出し、陣形を崩していく。狭いエリアでも卓越した「テクニック」と「ドリブル」技術でボールを運び、相手に奪いどころを作らせない。少しでもフリーにしてしまえば、精度の高いシュートを放つので、相手からしてみれば一瞬の油断も許されない。ヴィクター・オシムヘンが加入した昨季からはトップ下でプレーする機会も増え、チャンスメイクの部分でも能力の高さを発揮している。

14位:12度のリーグ優勝を知る司令塔

MF:チアゴ・アルカンタラ(スペイン代表/リバプール)
生年月日:1991年4月21日(30歳)
市場価値:3000万ユーロ(約36億円)
20/21リーグ戦成績:24試合1得点0アシスト

 バルセロナ出身のチアゴ・アルカンタラは、卓越した「テクニック」と「IQ」を武器に活躍している。18歳のときにバルセロナでトップチームに昇格し、ペップ・グアルディオラ監督が就任したバイエルン・ミュンヘンに13年夏に移籍。昨年9月にはリバプールへと移籍している。バルセロナとバイエルンでUEFAチャンピオンズリーグ制覇を経験し、両クラブで計12度のリーグ優勝を知っている。30歳ならが多くのタイトルを味わってきた。

 元ブラジル代表のマジーニョを父に持つチアゴは、卓越したボールテクニックを有する。ピッチの至るところに届けられる「パス」が印象的だが、「ドリブル」の技術も高い。巧みなフェイントや細かいボールタッチを駆使してプレスを剥がす。「スピード」でサイドを切り裂くことは少ないが、360度から寄せられる中央でも正確にボールを運ぶことができる「ドリブル」だ。

 小柄な身体というハンデもさほど感じさせず、それを補って余りある技術を持っている。昨季のリバプールでは膝を負傷し、公式戦の出場は30試合に留まったが、コンディションさえ万全であればプレミアリーグでも屈指のゲームメイカーに数えられる。

13位:華麗な天才パサー

MF:マルコ・ヴェラッティ(イタリア代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1992年11月5日(28歳)
市場価値:5500万ユーロ(約66億円)
20/21リーグ戦成績:21試合0得点2アシスト

 パリ・サンジェルマンに所属するマルコ・ヴェラッティは、今夏のユーロ(欧州選手権)でイタリア代表を優勝へと導いた。5月に右膝の靭帯を痛めたが、グループステージ第3戦で復帰し、その試合でいきなりアシストを決めた。ベルギー代表との準々決勝でも先制ゴールをアシストしている。

 正確な「パス」こそがヴェラッティの魅力だが、チャンスを生み出すための「ドリブル」も優れている。中盤で味方からパスを受けると、華麗なターンで前を向き、相手の守備ブロックの間を縫っていくようにボールを運んでいく。相手が寄せてくればフリーの味方を探し、正確な「パス」で決定機を演出する。

 165cmと小柄だが、ボールを奪う技術にも優れており、ディフェンス面での貢献度も高い。怪我の多さが玉に瑕だが、技術や判断の部分ではワールドクラスだ。

12位:リバプールのエース

FW:モハメド・サラー(エジプト代表/リバプール)
生年月日:1992年6月15日(29歳)
市場価値:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:37試合22得点5アシスト

 母国エジプトで英雄的な存在となっているモハメド・サラーは、リバプールのエースとして活躍している。昨季はチームが不調に陥る中でも得点のペースは落ちず、今季は5年連続の開幕戦ゴールというプレミアリーグ記録も打ち立てた。リバプールでは昨季までの4年間で公式戦125得点を挙げ、クラブへの貢献は歴代のレジェンドに肩を並べる域に達している。

 圧倒的な得点能力を生み出すのはサラーの「ドリブル」だ。右サイドでボールを受け、カットインして左足でゴールを狙う形はサラーの十八番だが、意表をつくように縦に突破して右足でクロスを上げることもある。プレミアリーグの屈強なDFが身体を当ててもびくともしない重戦車のような「フィジカル」があり、ペナルティーエリアに侵入すると、簡単にファウルできなくなるので、ゴールの可能性が高まる。

 カウンターの場面では抜群のスプリント力で相手を一瞬で置き去りにする。19/20シーズンにはGKアリソンのパントキックを敵陣で受けると、相手に寄せられながらもそのままドリブルで突き進んでゴールを決めた。ゴールへ向かう力強い推進力こそが、サラーの活躍を支えている。

11位:スピードでぶち抜くアフリカ人FW

FW:サディオ・マネ(セネガル代表/リバプール)
生年月日:1992年4月10日(29歳)
市場価値:8500万ユーロ(約102億円)
20/21リーグ戦成績:35試合11得点8アシスト

 16年夏にサウサンプトンからリバプールに加入したサディオ・マネは欧州でも屈指の攻撃陣の一角を担う。サウサンプトン時代を含め、昨季まで7シーズン連続で2ケタ得点をマークしており、リバプールでの公式戦通算得点数でも歴代9位に名を連ねている。

 圧倒的な「スピード」を武器に、左サイドからチャンスを創出する。ボールを持てば、独特なリズムで相手の逆を取り、瞬発力を活かした「ドリブル」で一気に抜き去ってしまう。狭いエリアでも構わずボールを運ぶ技術があり、身体を当てられても簡単には倒れない強さも備えている。ロベルト・フィルミーノやモハメド・サラーとの連係も抜群で、オフ・ザ・ボールでの動きも巧妙だ。決定機を外してしまう場面が少なくないが、そこに至る過程には一切の無駄がない。

 昨季はゴールから遠ざかる時期があり、11得点に留まったが、18/19シーズンには22ゴールで得点王に輝いている。来年4月には30歳となるが、身体能力の高さや怪我の少なさを考えれば、今後も長く活躍していくだろう。

【了】