20位:ブラジルの至宝</h2>

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。今回は「パス」にフォーカスしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。

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FW:ネイマール(ブラジル代表/パリ・サンジェルマン)
生年月日:1992年2月5日(29歳)
市場価格:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:18試合出場/9得点6アシスト

 サントスで10代の頃から世界にその名を轟かせたブラジルの天才ドリブラー。2010年に同クラブをコパ・リベルタドーレス優勝に導き、2013年にバルセロナに移籍を果たした。リオネル・メッシ、ルイス・スアレスと世界最強の3トップ “MSN” を結成。圧倒的な攻撃でリーグ3連覇やUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝に貢献した。そして2017年、史上最高額となる2億2200万ユーロ(約226.4億円)でパリ・サンジェルマン(PSG)に加入した。

 凄まじい「テクニック」と「スピード」で相手のプレスを無力化する「ドリブル」は世界最高峰。トップスピードでのドリブルはもはやファール無しでは止められない。アタッキングサードからの攻撃を1人で完結できるネイマールは、ドリブルやゴールだけでなく、正確かつ創造性溢れるテクニカルな「パス」でアシストも量産する。今のフランスではメッシ以外にこの男の右に出る者はいない。

 リーグ1で圧倒的な強さを見せるPSGは、無双するネイマールを中心に国内の様々なタイトルを獲得しているが、唯一CLの優勝が出来ていない。19/20シーズンには決勝戦まで駒を進めたがあと一歩が届かかず、優勝を逃している。しかし、今夏はリオネル・メッシ、セルヒオ・ラモスといったスター選手ら獲得。もはやPSGに死角はない。PSGの背番号10が悲願のCL優勝に向けてチームを牽引する。

19位:プレミア屈指の大型MF</h2>

MF:ポール・ポグバ(フランス代表/マンチェスター・ユナイテッド)
生年月日:1993年3月15日(28歳)
市場価格:6000万ユーロ(約72億円)
20/21リーグ戦成績:26試合出場/3得点5アシスト

 マンチェスタ・ユナイテッドの下部組織出身のポール・ポグバは、トップチームデビューするもリーグ戦出場は途中交代での3試合に止まり、翌年セリエA王者のユベントスに移籍。するとイタリアで才能が開花した。抜群の攻撃センスでスタメンの座を勝ち取り、在籍4年間で4度のリーグ優勝や14/15、15/16の2季連続の国内2冠に貢献。瞬く間にスター選手となったポグバは、その後2016年にマンチェスター・ユナイテッドに復帰した。

 強靭な「フィジカル」と卓越した「テクニック」で中盤を支配するポグバは、広い視野でピッチ全体を把握し、長短の正確無比な「パス」で試合をコントロールする。さらに、一瞬の隙を見逃さず、相手の穴を突く鋭いスルーパスや相手の裏をかくテクニカルなパスはプレミア屈指。チャンスメイクだけでなく、強烈なミドルシュートや長身を活かしたヘディングで得点も奪えるワールドクラスの攻撃的MFだ。

 マンチェスター・ユナイテッド復帰後は、低調なパフォーマンスが続くチームを牽引するも結果が出ず、毎年のように退団の噂が報道された。しかし、ブルーノ・フェルナンデスの加入以降、息を吹き返したチームでは見違えるような活躍を見せている。9年ぶりのプレミアリーグ優勝に向け、同クラブは多くのスター選手を獲得したが依然ポグバの活躍は必要不可欠。名だたるスター選手を束ね、レッド・デビルズ を優勝に導けるだろうか。

18位:バルセロナの未来</h2>

MF:フランキー・デ・ヨング(オランダ代表/バルセロナ)
生年月日:1997年5月12日(24歳)
市場価格:9000万ユーロ(約108億円)
20/21リーグ戦成績:37試合出場/3得点4アシスト

2016年にアヤックスのトップチームデビューしたフランキー・デ・ヨングは、翌年にはスタメンに定着した。18/19シーズンにはマタイス・デ・リフトらとともに、リーグ優勝と国内カップ戦優勝の国内2冠を達成。さらにUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベスト4進出の原動力となりその名を世界に轟かせた。そして2019年、8600万ユーロ(約103.2億円)でバルセロナに移籍を果たした。

 長短の正確無比な「パス」、中盤の密集したエリアを突破する推進力のある「ドリブル」、さらに敵の目を摘む献身的な守備や広い視野と高い「IQ」で広範囲をカバーできるデ・ヨングはMFに必要な能力を全て兼ね備えている。アンカーでもプレー出来るが、積極的にゴール前に入っていくこのMFはより前のポジショニングでその本領を発揮する。

 リオネル・メッシが退団し、新たな時代を迎えたバルセロナは厳しいシーズンのスタートとなっている。リーグでは無敗を維持しているが、結果以上に試合内容が悪い。数十年に渡り、圧巻のプレーでチーム牽引し続けたメッシの穴はそう簡単に埋まるものではないが、攻撃のタスクを振る面ではルーク・デ・ヨングの他に穴を埋める存在はいない。今季バルセロナが成功を収めるにためには、この男の真価が問われる。

17位:グアルディオラの愛弟子</h2>

MF:チアゴ・アルカンタラ(スペイン代表/リバプール)
生年月日:1991年4月11日(30歳)
市場価格:3000万ユーロ(約36億円)
20/21リーグ戦成績:24試合出場/1得点0アシスト

 ペップ・グアルディオラの愛弟子、チアゴ・アルカンタラは同監督がバルセロナのトップチームに昇格した08/09シーズンにデビュー。2013年にはグアルディオラとともにバイエルン・ミュンヘンに移籍した。名将に認められた天才はドイツでもその才能を発揮し、在籍7年間で7連覇を達成。絶対王者として君臨するチームでタスクを振った同選手はその後、プレミア王者のリバプールへ移籍した。

 チアゴ・アルカンタラは、相手のプレッシャーをもろともしない華麗な「テクニック」と「ドリブル」で選手が密集する中盤を無双。ピッチ中央に君臨し、正確かつ多彩な「パス」で試合をコントロールする。「IQ」もかなり高く、体の向きや体勢を囮に相手の想像しえないところに繰り出すこの男のパスは、そう簡単に止められない。まさにパスの魔術師だ。

 昨季は24試合1得点と結果を残すことが出来なかったが、プレミアリーグにはすぐに順応。相手の意表を突くパスだけでなく、献身的な守備で攻守に貢献した。リバプールには少ないタイプの選手やだけに周りと異なるテンポでプレーできるチアゴ・アルカンタラは、中盤で重役を担っている。軽傷が多いことがやや不安だが、タフな試合が続くプレミアリーグで王者に返り咲くダメには、この男の力が必要不可欠だ。

16位:ラームの後継者</h2>

MF:ヨシュア・キミッヒ(ドイツ代表/バイエルン・ミュンヘン)
生年月日:1995年2月8日(26歳)
市場価格:9000万ユーロ(約108億円)
20/21リーグ戦成績:27試合出場/4得点10アシスト

 フィリップ・ラームの後継者の呼び声高いヨシュア・キミッヒは、ラームの引退後に右SBにコンバートされると完璧にその穴を埋めた。さらにグアルディオラ監督の下、試合の組み立てにも参加する司令塔型SBへと変貌を遂げ、新たな境地を確立。19/20シーズンには本職のボランチにポジションを戻すとチームの中核を担う活躍で、バイエルン・ミュンヘンのリーグ9連覇に貢献している。

 177cmと決して大柄ではないが、強靭な「フィジカル」でほとんどのデュエルに当たり負けしない。さらに柔軟に相手をかわす「テクニック」も持ち合わせ、高いキープ力で時間を作り、広い視野で味方の動き出しに合わせたピンポイントの「パス」を配給。また、SBをやっていたこともあり「守備力」が高く、バイタルエリアに入ってくる相手選手をことごとく潰していくキミッヒは、バイエルン内で効かない選手となっている。

 ラームやシャビ・アロンソなど、チームの中核を担った選手が引退してもなお、バイエルンが絶対王者であり続けている要因としてキミッヒの存在は大きいだろう。レジェンドが抜けた穴を即座に埋め、多様なタスクをこなすこの男がいなければ、より苦戦していたに違いない。26歳にしてすでにベテランのような風格が漂うこの闘将がいる限り、バイエルンは絶対王者であり続けるだろう。