10位:マンUを変えた男

100億円を超える移籍金(契約解除金)も珍しくなくなった今日のサッカー界で市場価値の高いサッカー選手は誰なのか。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値ランキングの最新版を紹介する。※市場価値、成績は9月28日時点、価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠

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MF:ブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド/ポルトガル代表)
生年月日:1994年9月8日(27歳)
市場価値:9000万ユーロ(約108億円)
20/21リーグ戦成績:37試合18得点11アシスト

 ブルーノ・フェルナンデスがマンチェスター・ユナイテッドの中心に君臨するのに、時間は必要なかった。2020年1月にスポルティングCPから加入すると、最初のシーズンは公式戦12得点8アシストをマーク。わずか半年のプレーだったにもかかわらず、チーム年間最優秀選手に選ばれている。

 昨季もブルーノ・フェルナンデスは結果を残し続けた。11月から2か月連続でリーグ月間MVPを受賞。同年2月と6月にも受賞しており、年間4度の受賞は史上初の快挙となった。チームではPKキッカーを任され、プレミアリーグでは9得点をマークしている。芸術的な右足のキックでチャンスを次々と構築するだけでなく、自ら危険なエリアへと侵入し、果敢にゴールを狙った。公式戦28得点17アシストという素晴らしい成績を残すだけでなく、シーズン58試合出場というタフさもチームを大いに支えている。

 加入時に6000万ユーロ(約72億円)だった市場価値は、約1年半で1.5倍に。今季はここまでリーグ戦6試合で4得点を決めている。現地時間25日のアストン・ヴィラ戦ではPKを失敗してチームは敗れたが、オーレ・グンナー・スールシャール監督は「ブルーノは素晴らしいキッカーだ」と信頼を強調している。

9位:アヤックス育ちのバルセロナMF

MF:フレンキー・デ・ヨング(バルセロナ/オランダ代表)
生年月日:1997年5月12日(24歳)
市場価値:9000万ユーロ(約108億円)
20/21リーグ戦成績:37試合3得点4アシスト
21/22リーグ戦成績:5試合0得点2アシスト

 バルセロナではヨハン・クライフをはじめ、これまで多くのオランダ人が活躍してきた。そして、2019年夏にアヤックスから加入したフレンキー・デ・ヨングは過去の偉人たちに肩を並べるだけのポテンシャルを発揮している。昨季から指揮を執る同胞のロナルド・クーマン監督からの信頼は絶大で、昨季は公式戦51試合に出場。ジェラール・ピケが離脱した際はセンターバックでもプレーするなど、持ち前のポリバレント性をいかんなく発揮した。

 主戦場となっているのはインサイドハーフだ。推進力のあるドリブルと、的確な配球でチャンスを生み出し、チャンスと見るや自らゴール前に飛び込んでいく。今季は前線に同胞のメンフィス・デパイとルーク・デ・ヨングが加入。第3節ではオランダ代表のホットラインが開通しており、フレンキー・デ・ヨングのアシストからデパイがゴールを決めている。

 現在の市場価値は9000万ユーロ(約108億円)。2年前のバルセロナ加入時の8500万ユーロ(約102億円)とさほど変わらないが、アヤックスで大ブレイクを果たす18/19シーズンの開幕前は700万ユーロ(約8.4億円)だった。わずか1シーズンで市場価値は12倍に膨れ上がった。

8位:30歳を前に苦しむ天才

FW:ネイマール(パリ・サンジェルマン/ブラジル代表)
生年月日:1992年2月5日(29歳)
市場価値:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:18試合9得点6アシスト

 母国ブラジルで10代のころから注目を集めていたネイマールも、来年2月に30歳となる。パリ・サンジェルマンでは5度目の開幕を迎え、今夏にはリオネル・メッシと4年ぶりに再会している。

 その技術は決してさび付いていない。UEFAチャンピオンズリーグのような最高峰の舞台でも、卓越したテクニックで相手を翻弄している。ただ、自身の価値を表現できていない理由の1つが怪我の多さ。PSG移籍後はフル稼働したシーズンは皆無で、リーグ戦では17/18シーズンの20試合出場が最多。プレー中に起きる突発的な怪我も含まれるが、相次ぐ筋肉系のトラブルに悩まされている。

 PSG加入から半年後の18年1月には、自己最高となる1億8000万ユーロ(約216億円)という数字が算出された。PSGでは昨季までに公式戦で116試合87得点52アシストと結果を残しているものの、稼働率の低さもあって市場価値は8000万ユーロ(約96億円)も下がってしまった。30代を目前にネイマールの市場価値は今後、どのようなカーブを描くのだろうか。

7位:規格外…。現役最高のチャンスメイカー

MF:ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ/ベルギー代表)
生年月日:1991年6月28日(30歳)
市場価値:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:25試合6得点12アシスト

 ケビン・デ・ブライネが現代最高のチャンスメイカーの1人であることに、異論の余地はないだろう。15年夏にマンチェスター・シティに加入すると、在籍6年目の昨季は公式戦通算100アシストを達成した。プレミアリーグでは2ケタアシストをこれまで4度達成しており、19/20シーズンにはティエリ・アンリと並ぶリーグ記録となる20アシストをマークしている。

 シュートのようなスピードでも狂いなくパスを届ける技術を持っており、豊富な蹴り方と球種でパスコースを生み出す。右サイドからの高速クロスはデ・ブライネの代名詞ともいえるキックで、DFラインの裏に送るスルーパスは芸術の域に達している。

 ゴールを量産するFWが市場価値ランキングでは上位を独占するが、その中でデ・ブライネは1億ユーロ(約120億円)の大台に乗せている。6年前のシティ加入時に4500万ユーロ(約54億円)だった市場価値は、一時は1億5000万ユーロ(約180億円)に達している。ペップ・グアルディオラ監督の下での悲願は、欧州制覇になるだろう。昨季は決勝に進むも、相手選手との接触で顔面を骨折し、負傷交代を余儀なくされた。リベンジを果たすためにも、デ・ブライネのフル稼働は必要不可欠だ。

6位:イタリアで覚醒した巨漢FW

FW:ロメル・ルカク(チェルシー/ベルギー代表)
生年月日:1993年5月13日(28歳)
市場価値:1億ユーロ(約120億円)
20/21リーグ戦成績:36試合24得点10アシスト(インテル)

 8年ぶりにチェルシーのユニフォームに袖を通したロメル・ルカクは、今季も開幕から頼もしい活躍を見せている。1億1500万ユーロ(約138億円)とされる移籍金によって、欧州王者は絶対的なストライカーを手に入れた。

 弱冠16歳にしてベルギーの得点王に輝いたルカクは、その1年後にチェルシーへと移籍した。ここでは出場機会を得られなかったが、期限付き移籍した先で結果を残し、14年夏にエバートンへ完全移籍。その3年後にはマンチェスター・ユナイテッドへとステップアップを果たした。

 恵まれた体格から生み出されるパワーとスピードは圧倒的で、ゴール前で見せるうまさも特筆すべきスキルだ。19年夏から2シーズンはインテルで過ごし、アントニオ・コンテ監督の下でストライカーとしての才能を完全に開花させた。昨季は24得点を挙げてクラブを11年ぶりの優勝へと導いている。ユナイテッド加入1年目の終盤に叩き出した自己最高値は1億ユーロ(約120億円)で、インテルでの活躍もあって、その数字に再び到達した。パフォーマンス面で見ても、世界最高峰のストライカーに違いない。

【了】