20位:前線へのコンバートが大成功したスペイン代表

 100億円を超える移籍金(契約解除金)も珍しくなくなった今日のサッカー界で市場価値の高いサッカー選手は誰なのか。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値ランキングの最新版を紹介する。※市場価値、成績は9月28日時点、価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠

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MF:マルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリード/スペイン代表)
生年月日:1995年1月30日(26歳)
市場価格:8000万ユーロ(約104億円)
20/21リーグ戦成績:37試合12得点11アシスト
21/22リーグ戦成績:7試合0得点0アシスト

 近年で最もコンバートに成功した選手かもしれない。レアル・マドリードの下部組織出身のジョレンテは、アトレティコ・マドリードに加入した当初も守備的MFとしてプレーしていた。

 90分間、運動量の落ちないスタミナと献身的なプレーでチームに貢献することができるジョレンテは、前線からのハイプレスを期待されて、2019/20シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)リバプール戦でセカンドトップとして起用された。この試合で2ゴール1アシストと大活躍したこともあり、それ以降、前線でのプレーが急増。ワイドの選手顔負けのスプリント力もあるため、スペイン代表では右SBで起用されたこともある。

 2020/21シーズンはよりゴールに直結するプレーが増え、ラ・リーガではセルタのイアゴ・アスパスと共にシーズン二桁ゴール二桁アシストを記録。絶対的な主力として、チームの7年ぶりのリーグ戦優勝の立役者となった。

 19年夏にアトレティコ・マドリードに加入した当時の市場価値は2000万ユーロ(約26億円)であったマルコス・ジョレンテ。その後、新型コロナウイルスの影響もあって20年4月には1600万ユーロ(20億8000万円)まで下落した。その後、ポジションを前線に上げ、ゴールとアシストという目に見える結果を残したことで価値が急騰。2020/21シーズン終了時点には、スペイン人選手で最高額タイとなる8000万ユーロ(104億円)まで市場価値が上昇した。

19位:セリエA最高額のアグエロの後継者

FW:ラウタロ・マルティネス(インテル/アルゼンチン代表)
生年月日:1997年8月22日(24歳)
市場価格:8000万ユーロ(約104億円)
20/21リーグ戦成績:38試合17得点10アシスト
21/22リーグ戦成績:6試合5得点0アシスト

 アドリアーノやヴェスレイ・スナイデルといった名選手が背負ったインテルの10番は、ラウタロ・マルティネスが継承している。18年夏にインテルに加入した当時はマウロ・イカルディの存在もあり、出場機会が限られたが、19年夏にアントニオ・コンテが監督に就任するとロメル・ルカクとのWエースでゴールを量産した。

 同じアルゼンチン出身のセルヒオ・アグエロの後継者と評価される得点感覚に優れた選手で、両足、頭とフィニッシュのパターンが多いのも特徴だ。チャンスメイクにも貢献できる選手で、2020/21シーズンまではルカク、2021/22シーズンからはエディン・ジェコとの補完性の高い2トップを形成している。

 コンテ監督の下で戦った2020/21シーズンはゴール、アシスト共にリーグ戦でキャリアハイの17ゴール10アシストを記録。インテルの10年ぶりのスクデット獲得に大きく貢献した。シモーネ・インザーギ現体制でもゴールを量産している。

 インテルに加入した当時の市場価値は2500万ユーロ(32億5000万円)であった。前述した通り、コンテ監督が就任した2019/20シーズンからゴールを量産。そこから市場価値は急上昇し、2019年10月から12月のわずか2ヶ月間で4000万ユーロ(52億円)から8000万ユーロ(104億円)に高騰した。現在もセリエAの選手で最高額の8000万ユーロ(104億円)を維持している。

18位:マンチェスター・シティ唯一の生え抜き

MF:フィル・フォーデン(マンチェスター・シティ/イングランド代表)
生年月日:2000年5月28日(21歳)
市場価格:8000万ユーロ(約104億円)
20/21リーグ戦成績:28試合9得点5アシスト
21/22リーグ戦成績:2試合0得点アシスト

 9歳からマンチェスター・シティのアカデミーに所属しているフィル・フォーデン。シティ・グループがオーナーとなって以降は、トップチームでプレーする生え抜きの選手がほとんどいない中で主力に定着している。

 現レアル・ソシエダのマンチェスター・シティのレジェンド、ダビド・シルバのように狭いエリアでのパスワークを得意としている。また、ドリブルの縦への推進力もあり、カットインからの左足のシュートは強烈だ。

 ラヒーム・スターリングの不調もあり、前線でのプレーが増えた2020/21シーズンは、公式戦でキャリアハイの16ゴールを記録。リバプールやチェルシー戦で複数ゴールに絡むなど大一番での勝負強さも光り、2年ぶりのプレミアリーグ優勝に貢献した。また、リーグの年間最優秀若手選手賞も受賞している。

 シティのトップチームデビューを飾った2017/18シーズン当時の市場価値は500万ユーロ(6億5000万円)であった。その後は出場機会が増えるに連れて価値が上昇。2020/21シーズン開幕当初は4000万ユーロ(52億円)だったが、キャリアハイの成績を残した結果、シーズン終了後には自身最高額の8000万ユーロ(約104億円)に到達した。

17位:スペインで伸び悩むポルトガルの至宝

FW:ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリード/ポルトガル代表)
生年月日:1999年11月10日(21歳)
市場価格:8000万ユーロ(約1040億円)
20/21リーグ戦成績:31試合7得点6アシスト
21/22リーグ戦成績:2試合0得点0アシスト

 19年夏にアントワーヌ・グリーズマンがバルセロナに移籍したことで、アトレティコ・マドリードに1億2600万ユーロ(163億8000万円)の移籍金で加入したジョアン・フェリックス。だが、移籍金が高額過ぎる故にプレッシャーも大きく、期待以上の活躍が出来ているとは言い難い。

 足元の技術に長けており、セカンドストライカーのようなポジションでプレーすることを得意としている。そのため2トップへの適性は高いが、エースのルイス・スアレスには得点力、アンヘル・コレアにはハードワークの部分で劣っており、絶対的な主力にはなれずにいる。

 2020/21シーズン、ラ・リーガでは開幕戦からゴールに絡み、開幕10試合で5ゴール3アシストと序盤戦の主役となった。しかし、その後は新型コロナウイルス感染や足首の負傷もあり、終盤はサブへと序列を下げた。また、2021/22シーズンはグリーズマンが復帰したこともあり、さらに出場機会が減ることが予想されている。

 19年夏にアトレティコ・マドリードに加入した時点で7000万ユーロ(約91億円)の市場価値があったフェリックス。加入してすぐに1億ユーロ(130億円)に到達したが、20年5月に新型コロナウイルスの影響で8000万ユーロ(104億円)に低下した。前述した通り、2020/21シーズンの序盤戦に大活躍したことで、同年10月に再び1億ユーロ(130億円)に到達。しかし、終盤戦にサブに序列を落としたことで現在は8000万ユーロ(104億円)に落ち着いている。

16位:バルセロナの未来

MF:ペドリ(バルセロナ/スペイン代表)
生年月日:2002年11月5日(18歳)
市場価格:8000万ユーロ(約104億円)
20/21リーグ戦成績:37試合3得点3アシスト
21/22リーグ戦成績:2試合0得点0アシスト

 生まれ育ったカナリア諸島を離れ、20年夏に500万ユーロ(6億5000万円)の移籍金でバルセロナに加入した。開幕戦でバルセロナデビューを飾ると、わずか2ヶ月で不動のレギュラーに定着。21年3月にはスペイン代表デビューを飾った。

 バルセロナのカンテラ出身ではないが、クラブのレジェンドであるシャビ・エルナンデスやアンドレス・イニエスタのように卓越したボールスキルとサッカーIQの高さが持ち味だ。10代とは思えない落ち着きと判断力で中盤をコントロールしており、加入初年度ながらチーム最多の公式戦52試合に出場した。

 21年夏に行われたユーロ(欧州選手権)ではスペイン代表として全試合に先発出場。同大会の最優秀若手選手に輝く活躍を披露し、バルセロナだけでなく、代表でも既に絶対的な選手となっている。また、ユーロの直後に行われた東京オリンピックにも出場したため、ペドリは2020/21シーズンに公式戦73試合するという驚異的な稼働率を記録した。

 ペドリが約1年前にバルセロナに加入した当時の市場価値は720万ユーロ(約9億4000万円)だった。そこからバルセロナとスペイン代表で絶対的な主力となり、ユーロでも大活躍したことでその価値は上昇し続けている。わずか1年間で約11倍となる8000万ユーロ(104億円)まで価値が上昇。マルコス・ジョレンテと並び、既にスペイン人で最も市場価値の高い選手となっている。