10位:欧州で覚醒したストライカー

 100億円を超える移籍金(契約解除金)も珍しくなくなった今日のサッカー界で市場価値の高い日本人は誰なのか。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値ランキングの最新版を紹介する。※市場価値、成績は10月4日時点、価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠

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FW:鈴木優磨(日本/シント=トロイデンVV)
生年月日:1996年4月26日(25歳)
市場価格:350万ユーロ(約4.2億円)
20/21リーグ戦成績:34試合出場17得点4アシスト

 鹿島アントラーズユース出身の鈴木優磨は、2015年にトップチームデビュー。翌年スタメンに定着すると、リーグ優勝と天皇杯優勝の2冠に貢献した。さらに2018年には悲願のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝に貢献。全14試合にスタメン出場し、2得点5アシストを記録した鈴木優磨は大会最優秀選手に選出された。

 4シーズン目となる2018年には32試合に出場し、11得点10アシストを記録。自身初のシーズン2桁得点2桁アシストを記録した。日本代表選出はなかったものの、22歳にしてJリーグを代表するストライカーに成長した鈴木優磨は、翌年ベルギーのシント=トロイデンVVに移籍。欧州初挑戦を果たした。

 初年度の19/20シーズンは怪我により出遅れたが、復帰するとすぐにスタメンに定着。24試合に出場し7得点を決めた。そして昨季、シント=トロイデンVVの主力となった鈴木優磨は覚醒。リーグ戦全34試合にスタメン出場し、シーズン17得点を決める活躍で欧州の複数クラブから関心を集めた。今夏には他のクラブへの移籍を望んだが実現せず、クラブに残留。今季も昨季同様の活躍をすることができれば、来夏には欧州五大リーグへの移籍が実現するかもしれない。

9位:輝きを失った天才ドリブラー</h2>

MF:中島翔哉(日本代表/ポルティモネンセ)
生年月日:1994年8月23日(27歳)
市場価格:350万ユーロ(約4.2億円)
20/21リーグ戦成績:
4試合出場0得点1アシスト(ポルト)
2試合出場0得点1アシスト(アル・アイン)

 東京ヴェルディでプロデビューを果たした中島翔哉は、2014年にFC東京に移籍した。初年度はカターレ富山にレンタル移籍に出されたが、2年目には主力に定着。翌年U-23日本代表として出場したAFC U-23アジアカップでは初優勝に貢献し、大会最優秀選手に選出された。そして2017年、ポルティモネンセにレンタル移籍。欧州初挑戦を果たした。

 欧州初挑戦ながら29試合で10得点12アシストを記録し、自身初の2桁得点と2アシストを記録した中島翔哉は翌年ポルティモネンセに完全移籍。そしてその年の2月、日本人最高額となる3500万ユーロ(約42億円)でカタールのアル・ドゥハイルに移籍した。しかし、同クラブで出場したのは公式戦13試合のみ。加入後すぐにポルトガルの強豪、FCポルトに移籍した。

 FCポルトで10番を背負い主力に定着するも、新型コロナウイルスの影響でリーグは中断。その後チームは練習を再開したが、家庭の事情で合流を拒否した中島翔哉はメンバー外となった。チームに合流後もメンバー外が続き、構想外となったこのMFは今夏にポルティモネンセにレンタル移籍。新型コロナウイルスの影響でここ最近思うようにプレーできていない中島翔哉の市場価値は、日本人最高額から今や350万ユーロ(約4.2億円)にまで下落している。

8位:日本代表不動の右SB</h2>

DF:酒井宏樹(日本代表/浦和レッズ)
生年月日:1990年4月12日(31歳)
市場価格:400万ユーロ(約4.8億円)
20/21リーグ戦成績:29試合出場0得点1アシスト(マルセイユ)

 2010年に柏レイソルでトップチームデビューした酒井宏樹は、J1に復帰した2011年にスタメンに定着。史上初のJ1昇格1年目でのリーグ優勝に貢献し、その年のJリーグベストヤングプレイヤーに選出された。そして翌年、120万ユーロ(約1.4億円)でドイツのハノーファーに移籍を果たした。

 欧州初挑戦の12/13シーズンはリーグ戦13試合の出場に止まったが、2シーズン目にはスタメンに定着した。しかし、4シーズンに渡り主力として活躍したが15/16シーズンにチームが降格。これを機にフランスの強豪、マルセイユに移籍した。リーグ1で低迷するマルセイユではすぐに定位置を確保。ネイマールらスター選手と互角に渡り合う活躍でファンにもすぐに愛され、クラブを代表する選手にまで成長した。そして今夏、浦和レッズに移籍。9年ぶりにJリーグに復帰した。

 日本代表不動の右サイドバッグとして活躍した内田篤人の後任に抜擢された酒井宏樹は、今やそのポジションを不動のものにしている。オーバーエイジ(OA)として参加した東京五輪でも攻守渡りチームを支える活躍で、ベスト4進出に貢献した。大会後はJリーグが再開するとすぐにスタメン出場。31歳ながら鉄人の如く、疲れ知らずの活躍で先月25日に行われたFC東京戦でJリーグ復帰後初ゴールを決めている。

7位:日本のロッベン</h2>

MF:堂安律(日本代表/PSV)
生年月日:1998年6月16日(23歳)
市場価格:650万ユーロ(約7.8億円)
20/21リーグ戦成績:34試合出場/5得点3アシスト(ビーレフェルト)

 2016年にAFC U-20アジアカップ最優秀選手、アジア年間最優秀ユース選手に選出されたガンバ大阪の逸材、堂安律は同年にトップチームデビューした。2017年にスタメンに定着すると、同年の夏にオランダのフローニンゲンにレンタル移籍。1年目から29試合に出場し9得点4アシストの活躍を見せ、翌年完全移籍を果たした。

 初年度からの鮮烈な活躍により現地で ”日本のロッベン” と呼ばれた堂安は、2019年にフローニンゲンに加入した170万ユーロ(約2億円)の4.5倍となる750万ユーロ(約9億円)でオランダの強豪、PSVに移籍。しかし、PSVでもすぐにスタメン定着はいかず、翌年ブンデスリーガに昇格したビーレフェルトにレンタル移籍に出された。

 ビーレフェルトでリーグ戦全試合に出場し残留に貢献した堂安は、第4節でマヌエル・ノイアーからゴール。ドイツの絶対王者相手にブンデスリーガ初ゴールを決めた。そして、PSVに復帰した今季は開幕から2試合連続のベンチ外となったが、第4節で途中出場すると今季初ゴール。そこから5試合連続出場している。しかし加入後の不振もあり、この男の市場価値は PSV加入当初の1000万ユーロ(約12億円)から650万ユーロ(約7.8億円)に下落している。

6位:日本の韋駄天ドリブラー</h2>

MF:伊東純也(日本代表/ヘンク)
生年月日:1993年3月9日(28歳)
市場価格:800万ユーロ(約9.6億円)
20/21リーグ戦成績:32試合出場/10得点12アシスト

 大学卒業後、ヴァンフォーレ甲府に加入した伊東純也は、プロ初年度からリーグ戦30試合に出場すると翌年には柏レイソルに移籍した。加入当初は右サイドバックでの出場となったが、快速ドリブルを武器にJ1を無双。2シーズン目に右ウイングに定着し、シーズン6得点6アシストを記録している。さらに翌年には、前シーズンの倍となる12アシストを記録。個人で奮闘するも、チームとしては結果が出ずJ2に降格が決まり、2019年にベルギーのヘンクに移籍した。

 欧州初挑戦ながら、シーズン途中に加入したヘンクですぐに主力となった伊東は、プレーオフ9試合に出場し2得点1アシストの活躍でリーグ優勝に貢献した。ベルギーでもそのスピードを活かしたドリブルは簡単には止められず、完璧にリーグに順応した昨季は覚醒。リーグカップ優勝に貢献し、リーグ戦では32試合で10得点12アシストでチームを牽引した。

 今やヘンクを代表する選手となった伊東の市場価値は、加入から3年で450万ユーロ(約5.4億円)から800万ユーロ(約9.6億円)に上昇。その活躍から今夏にはベルギー国内外のクラブから関心が寄せられるも残留を決断した。欧州五大リーグへの移籍に意欲的なこの日本代表MFは、昨季以上の結果を残し来夏、ステップアップを果たすことができるだろうか。